Date: 10月 20th, 2016
Cate: Noise Control/Noise Design
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Noise Control/Noise Designという手法(45回転LPのこと・その7)

45回転LPのメリットは大きい。
これまでに何度か書いてきているように、音もいい。
アナログディスクならでは、といいたくなる音が、
33 1/3回転よりも凝縮されて出るというか、拡大されて出るというか、
とにかくデジタルを信号伝達メディア、
LP(アナログディスク)をエネルギー伝達メディアと捉えている私にとって、
45回転LPは、まさしくそのためのメディアといえる。

なので究極的には78回転LPということになる。
菅野先生主宰のオーディオラボから、78回転LPが出ていた。
「The Dialogue」から二曲、一曲ずつ片面にカッティングしたもの。
盤面はビクターがテストレコード用に開発したUHQR(Ultra High Quality Record)だった。

反りをなくすためのUHQRだったともいえる。
78回転ではわずかな盤面の反りでもトレースを妨げる。
でこぼこな道では車のスピードを落して走るのと同じで、
スピードが増せばその分わずかな反りでもカートリッジが跳ね上がることにつながっていく。

78回転ほどではないにせよ、45回転では33 1/3回転よりも反りの影響は大きくなる。
低域共振に問題を抱えるトーンアームでは45回転LPの良さは発揮し難い。

つまりいいかげんなアナログプレーヤーでは、45回転LPでは問題を生じることもある。
世の中には45回転LPの音は良くない、という人がいるそうだ。
どんなアナログプレーヤーで聴いているのか、と思いたくなる。

いいプレーヤーを使っていたとしても、使いこなしがよほどだめなのかもしれない。
と同時に45回転LPではノイズのピッチが上る。
このことによる別の影響が出てくる。
特に聴感上のS/N比の良くないスピーカーを使っている場合には顕著に出てくるはずだ。

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