Date: 10月 4th, 2016
Cate: 再生音
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続・再生音とは……(その30)

私が瀬川先生から、今回書いた話をきいたのは高校生のときだった。
いま思えば、その後体調を崩されて最初の入院をされている。

インターナショナルオーディオショウでは、
「スピーカーの存在が消える」を聞いても憶い出したが、
ヤマハのNS5000の音を聴いても、このことを考えていた。

NS5000の音──。
昨年のプロトタイプの音、今年の完成品の音。
ふたつの音のあいだには一年という時間があって、
正確には比較判断できるわけではないが、感じたことは違っている。

感じたことのひとつは、ここで書いていることに関係しているし、
この点で、完成品のNS5000の音にはがっかりしている。
もうひとつは別項「Noise Control/Noise Designという手法」に関係してくることである。

同時に、私の裡では「肉体の復活」とも深く関係してくるであり、
このことは「五味オーディオ教室」の冒頭に書かれていたことであり、
オーディオに興味を持ったときからの、考え続けていることである。

オーディオの世界において、
「スピーカーの存在が消える」「オーディオの存在が消える」のは、
オーディオらしさの消失ではないだろうか。

それを求めていくのも、ひとつの道とは思うが、
それは技術者、研究者が目指す道のひとつだとも思う。

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