Date: 6月 11th, 2016
Cate: 世代
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世代とオーディオ(続・赤坂工芸のこと)

赤坂工芸のホーンが、ステレオサウンドで取り上げられたことはなかった。
1980年ごろからステレオサウンドでユニット研究が始まった。
JBL篇とアルテック篇があった。

JBL篇で赤坂工芸のホーンが登場してほしい、とひそかに期待していた。
けれどアルテック篇にしてもJBL篇にしても、そこに登場するユニット、ホーン、エンクロージュアは、
すべてアルテック、JBLのモノで統一されていた。

当然といえばそうなのだが、一読者としては少し寂しい気もしていた。
実際のユーザーは、JBLのドライバーに赤坂工芸のホーンを組み合わせることを考えていたとも思う。
JBLの、それぞれのホーンの特色はユニット研究の連載記事を読めば,ある程度掴めるけれど、
JBLのドライバーと他社製のホーンとの組合せでは、どういう音が得られるのか。

オーディオ店に行っても、アンプやスピーカーの比較試聴はできても、
こういう試聴はまずできない。
だからこそ、赤坂工芸のホーンが、ユニット研究の中で取り上げられるのを期待していた。

ステレオサウンド別冊のHIGH-TECHNIC SERIESが四冊で終ることなく、
もう少し続いていたら……、赤坂工芸のホーンも取り上げられていた、と思う。
読んでみたかった。

2441と2397の組合せに大きな不満があるわけではないが、
2397はいかにもアメリカのホーンという感じが細部に残っている。
写真で見るのとは違い、けっこう雑なつくりなのだ。

ドライバーのつくりに比較すると、
どうしてもこの時代のJBLのホーンは、やや雑な印象がつきまとう。
ホーンがもっと精度の高いつくりであるならば、同じドライバーでももっといい音が出せる、
そう思うし、それと2397に2441を取り付けて感じることに、
重量のアンバランスさもある。
あまりにもドライバーが重過ぎる、というか、ホーンが軽過ぎる。

重けれど重いほどいいとは決して考えないが、
重量バランスをとるためにの重量は必要と考える。

精度の高さと重量バランスの点からも、
いまこそ赤坂工芸のホーンで2441を聴いてみたい気持が強くなってくる。

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