Date: 1月 25th, 2016
Cate: ジャーナリズム
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オーディオにおけるジャーナリズム(贅沢な本つくりとは)

マガジンハウス発行の雑誌ku:nel(クウネル) が全面刷新している。
そのことでamazonのレヴュー欄がたいへんなことになっているというニュースをインターネットの記事でみかけた。

創刊号から2010年までの編集長は岡戸絹枝氏。
岡戸絹枝氏は現在「つるとはな」をつくられている。

ku:nel(クウネル) の記事を読みながら、新潮社の「考える人」のメールマガジンのことを思い出した。
五年前のことだ。
冒頭に、こう書いてある。
     *
 他の出版社の雑誌を見ていて、これは絶対に自分ではできないと、これはもうほとんどすべての雑誌についてそう思うのですが、どういう人がこの雑誌を考え出して、何を譲らぬようにしながらこれをつくっているんだろう、と想像したくなるものは数えるほどしかありません。私にとってそのような雑誌の筆頭にあがるのが、マガジンハウスの「クウネル」でした。

「クウネル」があみだした新しい編集スタイルは、その後いろいろな雑誌がとりこんでいったので、ひょっとすると「他の雑誌も同じようなことやってるじゃないですか?」と言い出す人が出て来かねないのですが、とんでもございません。
(全文は新潮社のサイトで読める。)
     *
「考える人」の編集長が、こう言っているのだ。
ただ残念なことは、
このメールマガジンの時点で《それぐらいオリジナルな雑誌でした。》と過去形で書かれていたことだ。
このメールマガジンは2010年のものだから、
岡戸絹枝氏がku:nel(クウネル) を離れられたあとだったのかもしれない。

「考える人」のメールマガジンを読んでいて羨ましいと感じたのは、このところだ。
     *
「クウネル」のアートディレクターは有山達也さんです。有山さんの果たした役割もはかり知れぬほどおおきい。「考える人」のアートディレクターは創刊以来、ずっとひとりで(!)全ページを(!)デザインしてくださっている島田隆さんなのですが、私も島田さんには頭があがりません。必ず原稿をきちんとすみずみ読んでくださった上で、しかるべくデザインをする。もはや「考える人」に欠かせない編集部員のひとりといっていい存在です。余談になりますが、「クウネル」の有山さんと「考える人」の島田さんは、若い頃、中垣信夫デザイン事務所で机を並べていた仲でした。
     *
私が羨ましいと思ったのは、
《必ず原稿をきちんとすみずみ読んでくださった上で、しかるべくデザインをする》、ここである。

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