Date: 8月 26th, 2015
Cate: 名器
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ヴィンテージとなっていくモノ(その3)

私の中で、ワディアとマークレビンソンとが重なっていったのは、
聴いた時の驚きだけが理由ではない。

LNP2の登場は、トランジスターアンプの新しい時代を切り拓いた、と高く評価される一方で、
LNP2の繊細すぎる音は神経質であり、気になってしまう、という意見もけっこうあった。

それからナルシシズムを感じさせる音ゆえに……、という意見もあった。

ポジティヴな評価とネガティヴな評価があった。
それだけLNP2は注目されたコントロールアンプだった。
少なくとも、誰もが一度は聴いてみたい、と思っただろうし、
実際に聴いた人も多かったからこそ、
ポジティヴな意見・評価とネガティヴな意見・評価があれこれ出て来たともいえる。

ワディアの D/Aコンバーターも同じような現象だった。
私は高く評価した。
私だけではなく、多くの人が高い評価をするのと同じくらい、
その高性能さは認めるものの、実際の音は、どこか違和感をおぼえる、
なにか人工的な印象を拭えない……、そういったネガティヴな評価も少なからずあった。

そういったポジティヴな意見・評価とネガティヴな意見・評価が徐々に耳に入ってくるようになって、
こういうところもマークレビンソンのLNP2と同じだな、と思っていた。

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