Date: 6月 24th, 2015
Cate: 日本のオーディオ
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日本のオーディオ、これまで(マクソニックの同軸型ユニット)

同軸型ユニットは古くから存在している。
けれどウーファーとトゥイーターのボイスコイルの位置を揃えたユニットとなると、
KEFのUni-Qの登場を待たなければならなかった──、
そうだとずっと思っていた。

同軸型ユニットにはメリットもあればデメリットもある。
トゥイーターにホーン型を採用した場合、メリットとデメリットが表裏一体となる。
構造上、どうしてもトゥイーターのダイアフラムは、ウーファーのコーン紙よりも奥まった位置にくる。

タンノイもアルテックもジェンセンもRCAも、
ホーン型とコーン型の同軸型ユニットいずれもそうだった。

この構造上のデメリットを排除するためにUREIは内蔵ネットワークに工夫をこらしている。
これも解決方法のひとつであるが、
スピーカーユニットを開発するエンジニアであれば、構造そのもので解決する方法を選ぶだろう。

いまごろ気づいたのか、遅すぎるという指摘を受けそうだが、
マクソニックの同軸型ユニット、DS405は、
トゥイーターがホーン型であるにもかかわらず、
ウーファーとトゥイーターのボイスコイル位置が揃っている。

DS405は1978年5月に登場している。KEFのUni-Qよりも約10年も早い。
なぜ、このことにいままで気づかなかったのだろうか、と自分でも不思議に思う。

DS405の広告はステレオサウンド 46号に載っている。
そこに《同位相を実現した同軸型超デュアルスピーカ。》とある。
構造図もある。

確かにウーファーとトゥイーターのボイスコイルの位置は揃っている。
この広告は見た記憶はある。
けれど、当時はよく理解していなかったわけだ。

DS405は割と長く販売されていたように記憶している。
いまは製造中止になっているが、マクソニックには同軸型ユニットがふたつラインナップされている。
そのうちのひとつ、DS701はDS405を受け継ぐモノで、同位相同軸型ユニットであることを謳っている。

それにしても……、と反省している。
見ていたにも関わらず気づいていなかった。
おそらく他にも気づいていなかったことはあるだろう。

それでも、まだ気づいているだけ、いいのかもしれない。
そして気づくことで、日本のオーディオが過小評価されていたことをあらためて感じている。

いまこそ、日本のオーディオを再検証すべきだと思う。

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