Date: 4月 30th, 2015
Cate: 輸入商社/代理店
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輸入商社なのか輸入代理店なのか(その14)

1ドル360円だった時代、輸入品は、1ドル1000円で換算したのが、ほぼ日本での価格だった。
そんな話を聞いたことがある。
輸入品は、ずっと以前はそれだけ高価だった。
だからというわけでもないのだろうが、並行輸入をやる業者がある。

モノによっては日本での販売価格よりもかなり安く買えたりする。
高価なモノになればなるほどその差額は大きくなるのだから、
並行輸入品を買ってしまう人もいる。

けれど並行輸入品は、その製品を作っている会社の利益にはなっても、
そのブランドの正規輸入元の利益にはならない。
にもかかわらず並行輸入品のアンプが故障して、正規輸入元に修理を依頼する。

いまはどうなのか知らないが、昔は正規輸入元は並行輸入品であっても修理をことわることはできなかった。
ただし修理費用は正規輸入品よりもずっと高く請求してもいいことになっていた。

けれど並行輸入品を修理に出して、その修理費用が高すぎる。
そんなメールをもらったことがある。

こんなことをメールしてくる人がいるのは悲しくなる。
なぜ多くの人は並行輸入品でなく正規輸入品を購入するのか。

並行輸入品と正規輸入品の価格差を、安心のための出費として考えているからのはずだ。
故障したら自分で修理する、もしくは修理専門業者に依頼する、
さらには処分する。
そういう人は並行輸入品に手を出せばいい。

安心して使いたい。
気に入ったモノならば長く使いたい。
そういう人は正規輸入品を買う。

メーカーや輸入元が修理のために部品をストックしている。
これにも税金がかかる。資産ということになるからだ。
それでも良心的なところは部品をストックしている。

その部品が並行輸入品の修理のために使われる。
そうやって使われる部品の中には、すでに製造中止になっている部品もある。

にも関わらず、並行輸入品の修理の費用が高すぎる、と文句をいう人がいる。
私にメールをしてくるくらいだから、おそらく輸入元には文句を言っていることだろう。

こんな人はごくわずかだと思いたい。
けれど現実にいるのも事実である。

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