Date: 11月 14th, 2014
Cate: 素材
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羽二重(HUBTAE)とオーディオ(舟を編む)

先日、映画「舟を編む」を観た。
国語辞典をつくる話だ。

辞典をつくっていくことの大変さは、なんとなく想像はしていたけれど、
実際はこれほど大変なことなのか、と知らされた。
校正にしても、雑誌と辞典では回数が大きく違う。

この物語の主人公は、辞書編集部の馬締光也。
国語辞典つくりが佳境になってきたころ、
製紙会社からもちこまれた紙について「ぬめり感がない」というシーンがある。
「ぬめり感?」ととまどう製紙会社の社員に、ある辞書をめくりながらぬめり感を説明する。

良質の辞書を使っている人ならば、辞書に使われている紙が薄く、指に吸いつくように、
けれど数ページがまとまってめくれたりはしないことを思い出されるはず。

辞書に使われている紙は薄い。
厚ければページ数の多い辞書の厚みはさらに増し、使いにくくなる。
薄くて丈夫で、一ページ一ページをきちんとめくれること。

このぬめり感(紙の質感)もまた、辞書のデザインであると気づかされた。

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