私がコントロールアンプに求めるもの(その1)
感覚的には、今日のような日に真空管アンプの音、
それも一般に云われているような真空管アンプのあたたかみの音を、一年のうちでもっとも聴きたくなる。
真冬になればもっと気温はさがる。けれど、今日のような感じだと、まだなんらか暖房をいれるには、
まだちょっと早い気がする、という気持があって、とくに部屋を暖めるようなことはしていない。
もっと寒くなれば、部屋を暖める。だからなのだろうが、ほんのりあたたかい音が欲しているのかもしれない。
真空管アンプの音といっても、じつにさまざまで、思い浮べる音のイメージも人によってさまざまのはず。
私が聴きたいと欲しているのは、ウェスターン・エレクトリックの真空管を使った、良質のアンプの音。
こんな説明をされても、具体的な音のイメージは、
読まれるかたの頭に中には浮かんでこないことはわかったうえで、こんな表現をあえてしている。
それではそんな真空管アンプをどこにもってくるかといえば、
私の場合、コントロールアンプのところにもってきたい。
そうたとえば、以前ラジオ技術誌に、
新氏が発表されていたウェスターン・エレクトリックの101系列の直熱三極管の単段アンプ。
それほど大がかりでないアンプを、いま使っているコントロールアンプと交換するのもいいけれど、
CDプレーヤーとコントロールアンプのあいだ、
もしくはコントロールアンプとパワーアンプのあいだ、のどちらかに挿入するのがいい。
ここ数年、こんな日には「いつか作ろう」と思っている。思っているだけに、まだとどまっている。
そんなことを思っている一方で、この夏にはいくつかの回路図をインターネットで見つけてダウンロードしていた。
おもに探していたのは、スチューダーのC37、A80、クワドエイトのLM6200、
その他、アナログ全盛時代の録音用機材の回路図である。
テレフンケンのマグネトフォンM10の再生用アンプの回路図はもっている(実物ももっている)。
ノイマンの回路図もいくつか以前からもっている。
それらの回路図を眺めているときに、ふと思いついたことがあって、回路図あれこれ探し廻った。