Mark Levinson JC-2(続×九・モジュール構成について)
なぜ、初期のマークレビンソンのアンプへの未練を断ち切れないのか。
私にとって初期のマークレビンソンのアンプとは、
コントロールアンプでいえばJC2(ML1)、LNP2、ML6のことであり、
パワーアンプはML2のことである。
ML2は故障してもまだ修理は可能である。
ただ出力段のトランジスターは他のトランジスターに置き換えられるようだが。
だがコントロールアンプとなると、アンプそのものはモジュール仕様で、
ピッチでがっちりと固められている。
そのため修理とはモジュールを交換することであり、
もうマークレビンソンではLNP2、ML1用のモジュールの製造は行っていない。
マーク・レヴィンソンは、ずっと以前モジュール構成にした理由を、
故障した際に各国の輸入ディーラーや販売店などでいいかげんな修理をされたくないから、と答えている。
モジュールにしておけば、モジュールそのものを交換すれば、ほとんどの故障は修理できる。
モジュールの交換にはハンダ付けの技術も必要としない。
モジュールが製造され続けていればレヴィンソンのいうとおりなのだが、
実際にはモジュールにしたばかりに、ほぼ修理不能状態に陥っている。
いまマークレビンソンの初期のコントロールアンプを買うことには、このリスクがつきまとう。
そういうアンプに対して、いまだ未練が断ち切れないのは、それが記憶に関係しているからである。