VUメーターのこと(その3)
アンプにVUメーターは不要、
音質的にメーターがついていることは不利であるから──、と最初から思っていたわけではない。
メーターが音質的に不利な理由を、
オーディオに関心をもち始めたばかりの時にわかりようがないから、
そのころはメーターのついているアンプの中に、カッコよさを求めていた。
アンプにVUメーターがついていれば、それでいいわけではなかった。
いいなぁと感じるメーター付きのアンプと、
なんとなく落ち着きがないというか、カッコよさを感じないメーター付きのアンプがあった。
1976年ごろのプリメインアンプでメーターがついていたモノとして浮ぶのは、
ヤマハのCA1000III、それにラックスの5L15がある。
他にもメーター付きのプリメインアンプはいくつも出ていた。
アキュフェーズのE202、ローテルのRA1412、RA1312、サンスイのAU20000、トリオのKA7700D、KA7500、
ヤマハにもCA-V1、CA2000などがあった。
CA2000もCA1000IIIもほぼ同じデザインであるから、
印象としては同じであるはずにも関わらず、CA1000IIIが浮ぶのは、
CA1000、CA1000IIにはメーターがなかったからである。
私の場合、CA1000IIIを最初に知った。
それからしばらくしてCA1000、CA1000IIの写真を見た。
てっきり最初のCA1000からメーターがついていたものとばかり思っていたから、
CA1000、CA1000IIの写真を見た時には、不思議な違和感があった。