同軸型はトーラスなのか(その21)
サンスイのスーパー・フィードフォワード・システムが、どういう回路になっているのか、その詳細は、
Google Patents で検索すれば、詳しい資料が見つかるし、
実際の製品ではどういう回路になっているのかは、海外のサイトを検索すれば、
当時のサンスイのアンプの回路図が見つかる。
当時のサンスイのカタログや広告に載っていた概略図では想像つきにくいが、
これらの資料をみればわかるように、スーパー・フィードフォワード・システムは、
サンスイの当時のアンプはすべて一般的なアンバランス出力だったが、
回路の規模は、バランスアンプとほぼ同程度のものを必要とする。
プリメインアンプのラインナップでも、上級機の907にはすぐに搭載せずに、
その下の707、607が早かったことからのイメージから、それほど規模の大きなものとは、当時は思いもしなかった。
本来ならば、スーパー・フィードフォワード・システムは、プリメインアンプならば最低でも907クラス、
できればセパレートアンプ(パワーアンプ)からさきに搭載すべきものである。
このへんは、サンスイだけの特殊なことではなく、国産メーカの多くは、新技術をまず売れ筋の価格帯に投入する。
海外メーカーならば、最上級機に投入するような新技術でも、なぜか最初は普及クラスから、となっていた。
もしスーパー・フィードフォワード・システムを、サンスイの威信を懸けたパワーアンプ、
もしくは907の上に位置するプリメインアンプに、まず投入していたら、
この方式への印象、そして評価ははずいぶん違ったものになっていたはずだ。