オーディオのデザイン、オーディオとデザイン(その14)
ラックスのSQ301の写真は、もしかすると以前もみていたと思う。
こんな曖昧な書き方をするのも、数年前に見た写真のインパクトが大きかったからである。
私が、「これは瀬川先生のデザインだ」とほぼ瞬間的におもってしまったSQ301の写真とは、
ステレオサウンド別冊「世界のオーディオ」シリーズのラックス号において、である。
カラーグラビアページがある。
「思い出のラックス製品」というページだ。
扉には昭和10年に発売されたテスター、LUX-2005が載っている。
次の見開きにはトランス、ロータリースイッチ、ノブなどのパーツが並んでいる。
その次の見開きには、ピックアップ、マイクロフォン、ホーンが、
その後の見開きには、ラジオ受信機LUX-667、アンプLUX-753が出てくる。
このあたりからアンプメーカーとしてのラックスの製品が登場してくる。
さらに見開きは続いて、KMR5とKMV6、MA7Aのページ、
SQ5B、SQ38D、SQ77、SQ11といったプリメインアンプが、
30H112、S2 Miniといったスピーカーシステムをバックにしたページがあり、
その次の見開きにSQ301が登場する。
この見開きはSQ301の上にSQ77Tを、少し角度をつけた写真が載っている。
この写真こそが、私が「瀬川先生のデザインだ」とおもってしまった写真である。
この記事の写真は、おそらく亀井良雄氏の撮影のはずだ。