程々の音(その16)
コーネッタ(SSL1)の価格は、前に書いたように95000円(1本)。
コーネッタのキットが登場した時、
タンノイの10インチの同軸型ユニットの現行品はHPD295Aで、価格は65000円(1本)。
コーネッタの価格は160000円、ということになる。
このときのタンノイのスピーカーシステムで同価格となると、
バークレー(Berkeley)が、165000円。
バークレーは12インチ同軸型、HPD315Aがついている。
エンクロージュアはバスレフ型。
どちらが使いやすいか、といえば、おそらくバークレーのほうだろう。
コーネッタはコーナー型だし、フロントショートホーン付ということもあって、
セッティングの制約がいくつか出てくる。
それにエンクロージュアはキットだから、組み立ての手間もかかる。
それでも私はコーネッタが、いい。
同じ金額を支払うのなら、
どちらをとるかは違ってくるだろう。
扱いやすく、ユニットの口径も大きいバークレーをとる人もいれば、
私のようにためらうことなくコーネッタ、という人もいよう。
「コンポーネントステレオの世界」に登場したコーネッタの置かれた部屋で、
アンプはラックスとダイナコの組合せとQUADのペアだった。
五味先生はステレオサウンドの試聴室では、
コントロールアンプがGASのThaedra、パワーアンプはマランツの510Mという組合せだった。