オーディオ・システムのデザインの中心(その13)
ケーブルは原則として、同じケーブルであれば長いものよりも短い方が、音質的には有利といえる。
線間容量も短ければ小さくなるし、
直流抵抗、その他の要素にしても長いよりも短い方が有利であることは確かである。
それにずっと以前に比べていまでは外部からのノイズの混入という点からしても、
長いケーブルよりも短いケーブルの方が有利といえる。
ならば各オーディオ機器を最短距離で接続するのは、
音質的には有利と考えがちになる。
たとえばCDプレーヤーを聴き手の真ん前に置く、
コントロールアンプはCDプレーヤーの真後ろに置く、
パワーアンプはコントロールアンプの真後ろに置く。
つまり左右のスピーカーのセンターに、
CDプレーヤー、コントロールアンプ、パワーアンプが直線上に並ぶわけだ。
こうすればCDプレーヤーとコントロールアンプ、コントロールアンプとパワーアンプ、
パワーアンプとスピーカーシステム、それぞれを結ぶケーブルはもっとも短くてすむ。
使い勝手はよくない。
見た目もあまり芳しくない。
けれど音質優先の配置だ、と胸を張れるだろうか。
こういう設置も一度試して、その音を聴いておくことは、
やる気があればやってみた方がいい、と私はすすめる。
けれど、そのままで聴くことはすすめない。