Date: 6月 24th, 2013
Cate: 型番
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型番について(その15)

オルトフォンのSPUは、ほんとうにながいことつくられ続けている。
いまも現役のカートリッジである。

SPUの構造が少し変化していることは、時期によって漆器、中期、後期とあることはすでに書いた通り。
こういう、外からは目に見えない内部に関することだけでなく、
SPUには、変化していることがある。針圧に関することである。

現在オルトフォン・ジャパンから販売されているSPU-Classicはカタログには適性針圧:4gとなっている。
1970年代、SPUの針圧は2〜3gである。
すこし意外に思われる人もいるかもしれないほど、軽めの値である。
これはオーディオニックス時代だけでなく、
ハーマンインターナショナル時代になっても2〜3gと表記されている。

それが3.0〜4.5gと重めにシフトしたのは、ハーマンになってからしばらくした1978年ごろからである。

何がどう変って、この針圧の変化なのだろうか。
ちなみにコンプライアンスは、オーディオニックスの時代もハーマンインターナショナルの時代でも、
5×10の-6乗cm/dyneであり、変更はない。

カートリッジの針圧の表記はメーカー、輸入商社によって微妙に異る。
針圧範囲を2〜3gと、こんなふうに表示するところもあれば、
2.5g±1gという表記もある。

中には標準針圧:2.5gという表記もあるし、
さらには最適針圧という表記を使うところもあった。

どの表記でも問題ないといえばそうなのだが、
それでも最適針圧という表記は、ユーザーに誤解を与えることにもなりかねない。

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