同軸型ユニットの選択(その7)
つまり、604Eは、N1500Aを接いで鳴らすと、ウーファーは逆相接続になる。
プラスの信号が入力されると、コーン紙は前にではなく、後に動く。
もちろんウーファーを正相接続にして、トゥイーターの極性を反転させるという手もあるだろうし、
ウーファーもトゥイーターも正相接続もあるなかで、
アルテックは、ウーファーを逆相にするという手を選択している。
それに直列型のネットワークを採用する例では、ウーファーのプラス端子が、
そのまま入力端子のプラスとなることが多いはずだが、
この点でも、604EとN1500Aの組合せは異る。
スピーカーユニットを逆相にすると、音の表情は大きく変化する。
フルレンジユニットで試してみると、よくわかる。
これらのことをふまえてN1500Aの回路図を見ていると、アルテックの音づくりの一端がうかがえる。