Archive for 3月, 2016

Date: 3月 3rd, 2016
Cate: audio wednesday

マッスルオーディオで聴くモノーラルCD(その1)

昨夜(3月2日)は、audio sharing例会。
テーマは「マッスルオーディオで聴くモノーラルCD」だった。

JBLのコンプレッションドライバー2441をダブルで鳴らしたい、というのが元になった企画だった。
ホーンはすでに書いているように、2397。
JBLのカタログではクロスオーバー周波数は800Hzとなっている。

けれど実際には、もう少し下の周波数でもたいていの場合、いける。
ステレオサウンドが1981年ごろ連載していたユニット研究では800Hzの他に、
500Hzさらには400Hzでも試聴している。

JBLのカタログをみればすぐにわかることだが、
コンシューマー用ホーンとプロフェッショナル用ホーンとでは、
同一のモデルであってもクロスオーバー周波数は、前者の方が低く表記されている。

コンシューマー(家庭)とプロフェッショナルが使う現場での音圧の違いが、
このクロスオーバー周波数の違いとなっている。

2397はプロフェッショナル用ホーン。
ならばコンシューマーユースであれば、800Hzよりも低い周波数でもいける。

昨夜は720Hzあたりでクロスさせた。
最初はもっと低い周波数を考えていた。
40万の法則があり、40万の平方根である635Hzあたりを考えていた。

デヴァイディングネットワークは最初からパッシヴ型を考えていた。
コンデンサーと抵抗だけてハイパスフィルターとローパスフィルターをつくる。

12dBのスロープ特性ならばCR型フィルターの二段構成でいける。
設計(というよりも計算)を終えて、秋葉原に必要なパーツを買いにいこうという段階で、
12dBのスロープ特性はやめよう、と決めた。

個人的に12dBのスロープ特性に、あまりいい印象はもっていない。
ならばOPアンプも使いアクティヴ型にしようかとも考えた。

結果的には、6dBスロープの、もっとも簡単なフィルターにした。
720Hzあたりのクロスオーバー周波数で、6dBのスロープ特性。
大丈夫なのか、と思われる人もいるはず。

私も大丈夫かな……、と少しは不安があった。
マッスルオーディオと名づけたぐらいだから、かなりの音量は出すつもり。
JBLのホーンのクロスオーバー周波数は12dBスロープでの値である。

6dBのスロープのフィルターを自作したことある人ならば、
ウーファーをハイカットしても、かなり上の帯域まで聴こえることを体験されている。
私ももちろん体験している。

ウーファーはいい。
6dBのフィルターを使って、大入力でもユニットが壊れることはない。
心配なのはドライバーである。
ゆるやかにしか減衰しない低域信号が入力されて、どこまで耐えられるのか。

安全策としては12dBである。
けれど6dBでやることにした。

Date: 3月 2nd, 2016
Cate: オーディスト, ジャーナリズム, 言葉

「オーディスト」という言葉に対して(その21)

Google 翻訳で audist を日本語にすると、聴覚障害者差別主義者と出る。

私はこれまでオーディスト(audist)を、聴覚障碍者を差別する人、団体、と書いてきた。
意味は同じであるからで、あえて聴覚障害者差別主義者とは書かなかった。

「聴覚障碍者を差別する人、団体」と「聴覚障害者差別主義者」とでは、
目にしたときの印象が違うからである。

意味を知っていても、Google 翻訳で聴覚障害者差別主義者と表示されると、どきっとする。

そして考えたいのは、どうしてオーディスト(audist)という言葉が出てきて、使われるようになったかだ。

Date: 3月 1st, 2016
Cate: ステレオサウンド

ステレオサウンドについて(その22)

田中一光氏の部屋が登場していたのは、「サウンド・スペースへの招待」という連載記事の第23回だった。
「サウンド・スペースへの招待」は、私にとって最初のステレオサウンドとなった41号にも載っている。
42号、43号、44号と「サウンド・スペースへの招待」を読んできていた。

41号といっしょに買った「コンポーネントステレオの世界 ’77」の巻末にも、
「サウンド・スペースへの招待」の筆者、斉藤義氏による「サウンド・インテリアの楽しみ」というページがあった。

カラー16ページに、八つのリスニングルーム(というよりスピーカーのある部屋)が紹介されていた。
 多摩プラーザの家「ナチュラルな空間・ナチュラルな響き」
 清瀬の家「ホワイト・アブストラクト」
 玉川学園の家「くつろぎの城」
 V・ハウス「ビルト・インの手法」
 梶ヶ谷の家「ヨーロッパ的なセンス」
 矢崎さんの家「……しながらの音」
 船の家「サウンド&ヴィスタ」
 「ウィークエンド・サウンド」

「サウンド・インテリアの楽しみ」、「サウンド・スペースへの招待」は、
スピーカーは部屋に置くモノだ、ということを認識させてくれる。

そして「サウンド・インテリアの楽しみ」、「サウンド・スペースへの招待」は、
オーディオマニア訪問記に登場するリスニングルームとは、どこか違う。

その部屋への憧れが、まずあった。
このことをはっきりと感じたのは、ステレオサウンド 45号の田中一光氏の部屋だった。

Date: 3月 1st, 2016
Cate: audio wednesday

第62回audio sharing例会のお知らせ(マッスルオーディオで聴くモノーラルCD)

明日のaudio sharing例会の追加情報です。

今回の試聴機材は喫茶茶会記常設のモノを使います。
CDプレーヤーはラックスのD38u、アンプはマッキントッシュのMA2275でしたが、
ここにMytekのManhattanが加わることに。

Manhattanにはモノーラル出力モードがあり、ステレオCDもモノーラルに変換して鳴らせます。
USB入力もあります。

場所はいつものとおり四谷三丁目のジャズ喫茶・喫茶茶会記のスペースをお借りして行いますので、
1000円、喫茶茶会記にお支払いいただくことになります。ワンドリンク付きです。