ボンジョルノのこと、ジャーマン・フィジックスのこと(その4)
10代のころ、女性ヴォーカルものに夢中になった、熱中したという人も多いと思う。
クラシック、ジャズを、いまは主に聴いていたとしても、
若いころからクラシック(もしくはジャズ)が音楽を聴くきっかけだったとしても、
男として、異性の声に惹かれるものがあるだろうから、
クラシックやジャズ、ロックという音楽のジャンルではなく、女性ヴォーカルという音楽ジャンルが、男にはある。
高校1年ごろのころだったか、FM誌(当時はFM fan、週刊FM、FMレコパルがあった)のどれかが、
女性ヴォーカル特集の別冊を出したこともこともあった。
話は少しそれるが、この本で、実はケイト・ブッシュの存在を知った。
東京歌謡音楽祭での写真が載っていた。
胸のあいだにマイクロフォンをはさみ、パントマイム的振付けで躍るケイト・ブッシュの写真を見て、
「この人の歌は、聴くことはないなぁ」と思っていた。
その本が出て、そんなに経っていない時期に、NHK-FMが、月曜から金曜までの夕方の1時間の番組を、
女性ヴォーカルを特集したことがあった。
女性ヴォーカルの本にも載っていた人たちが、偶然にも取りあげられていた。
1日ひとりの特集で、そのなかのひとりがケイト・ブッシュだった。
録音するつもりは、なかった。ただカセットテープがあまっていたのと、
他の4人を録音するのだから、いちおう放送される人全員録音しておこう、そんな気持だった。