賞からの離脱(その1)
ラジオ技術が書店売りをやめてから数年が経つ。
秋葉原の書店に行けば店頭売りされているけれど、
その秋葉原の書店も、ラジオデパートの2階にあった電波堂書店も今夏閉店してしまい、
ラジオ技術を置く書店が、ひとつ減っている。
ラジオ技術は面白いオーディオ雑誌である。
洗練はされていない。だから、あんな雑誌、という人もいることは知っている。
ラジオ技術の執筆者の方々を素人集団と呼ぶ人も知っている。
そう呼ぶ人が実のところ、ご本人はクロウトだと思い込んでいるのだろうけど、はなはだあやしかったりする。
たしかにアマチュア(素人とはあえて書かない)の方々の発表の場になりつつあるラジオ技術。
だからこそ、私はラジオ技術が面白いと感じている。
こんなアイディアもあるのか、と感心する例が、決して少なくない。
最近ではネルソン・パスの記事の翻訳が不定期で載っている。
パスの記事は英文でならインターネットで読めるけれど、
やはり日本語で読めるのは、正直助かる。
ステレオサウンドは完全に買うのはやめてしまったけれど、
ラジオ技術だけは、不定期ではあるけれど秋葉原に行った際に購入している。
まだまだ続いてほしいからである(できれば定期購読したいところなのだが)。
今号(1月号)は、例年通りならば、ラジオ技術の巻頭をかざる記事は、コンポ・グランプリである。
けれど今号に、コンポ・グランプリは載っていない、らしい。
らしい、と書くのは自分の目でまだ確かめていないからなのだが、
コンポ・グランプリは昨年で最後になった、ということだ。
今号には4ページほどの、なぜそうなったのかについての記事が載っている、とのこと。