菅野沖彦氏のスピーカーについて(その3)
その1とその2で、菅野先生がお使いの3組のスピーカーに共通するのは、
中高域の拡散と低域の電子的なコントロールにあると書いた。
いまでもそう考えているが、マッキントッシュのXRT20とジャーマンフィジックスのDDDユニットには、
もうひとつ共通するところがあるように、最近思えてきた。
XRT20のトゥイーターコラムは、24個の、2.5cm口径のソフトドーム型トゥイーターから構成されている。
この24個が、どう接続されているのか、XRT20が登場したとき、疑問だった。
たとえば16個、25個だったら、まだわかる。
16個だとしたら、4つずつを直列に接続することで、8Ωのユニットだと32Ωになり、
さらに4つを直列にしたものが4つできるわけで、その4つを並列に接続すれば、8Ωになる。
25個の場合も同じで、5つずつ直列に接ぎ、やはり5つの直列ユニットができ、これを並列にすれば8Ωになる。
24個だと直列・並列接続をどう組み合わせても、うまくいかない。インピーダンス補正用の抵抗が必要となる。
24個も25個も、コスト的にはそう変らないだろうから、なぜ25個という合理的な数にしなかったのか、
納得のいく答えがわからなかった。