Date: 3月 30th, 2009
Cate: KEF, 現代スピーカー
Tags:

現代スピーカー考(余談・その2)

自宅から徒歩圏内にある(といってもけっこう歩くけど)、昔からある個人経営のレコード店は、
タワーレコードやHMVといった、よく利用する大型店には置かれなくなったCDが、意外に置いてある。
4年前に、菅野先生から頼まれたCDのうちの1枚は、このレコード店で見つけたし、
そのすこし後に友人から、さがしてほしいと依頼のあったCDも、実はここで購入している。

クラシック専門店ではないけれど、大半はクラシックのCDとDVDという品揃えで、
廃盤になって入手困難になっている国内盤に関しては、かなり高い確率で揃っている。

今日も、数年前に限定盤で出ていたCDを、ここで購入した。
やはり置いてあったか! という感じで、そこにあった。
アマゾンでは中古盤が定価の4倍ほどの値段で売られているのが、新品で、もちろん定価で購入できた。

店に入ったとき、マーラーの交響曲が鳴っていた。
けっして小さな音量ではないが、といって大音量でもないけれど、耳障りにならず、
それでいて音楽に注意が向いてしまう。

目的のCDを見つけるのに気をとられていて、最初はスピーカーに関心がいかなかった。
レジでお金を払い、出口のほうを向いたときに目にはいったのは、なつかしい、KEFの303だった。

何度か利用しているにも関わらず、なぜ今日まで気がつかなかったのか、それも我ながら不思議な気もする。
303は、専用スタンドとともに、出入り口の両側に設置されていた。

1980年ごろのスピーカーだから、30年近く、レコード店の営業時間中は音楽を鳴らしてきたのだろう。
それにしても、草臥れている感じはなかった。
エンクロージュアの4面を囲んでいるグリルも、オリジナルのままのようで、
経年変化でボロボロになってたり、破れがあったり……、なんてことはなかった。

ほーっ、と感心していた。なんと長持ちしているスピーカーだろう、と。

Leave a Reply

 Name

 Mail

 Home

[Name and Mail is required. Mail won't be published.]