Date: 12月 28th, 2022
Cate: German Physiks
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ジャーマン・フィジックス Troubadour 40のこと(その10)

多指向性だけでなく、無指向性のスピーカーは古くからある。
ただし昔からある無指向性のスピーカーは、
コーン型ユニットを上向きにして取りつけ、円錐状のディフューザーがコーン紙前面にある。

こうすることで一つのスピーカーユニットで、無指向性にしているわけで、
ビクターのGB1などに代表されるスピーカーユニットを複数個使う多指向性とは違う。

この手の無指向性スピーカーでは、
スピーカーユニットの中心と円錐状ディフューザーの中心は一致させる。
いわゆる同軸上に並ぶように配置されるが、
以前見たフランスのスピーカーメーカーは、
あえてスピーカーユニットとディフューザーの中心軸をずらして配置するというのがあった。

四十年ほど前のことだから記憶が曖昧だが、こうすることで、
この種の無指向性スピーカーの欠点を抑えられる、らしい。
それで特許を取得した、ともあった。

一般的なピストニックモーションのスピーカーユニットを使っての無指向性は、
ディフューザーがあってこそだったし、その意味では間接放射型の無指向性といえる。

直接放射型の無指向性スピーカーは、DDD型の原型であるウォルシュドライバーが最初のはずだ。
とはいえ、私が初めて聴くことができたオーム・アコースティックスのモデルは、
ウォルシュドライバーを保護するカバーが取りつけられていた。

この円筒状の保護カバーの内側には、部分的に吸音材が貼られていた、と記憶している。
指向特性をある程度コントロールしようとしていた。
いま思うと、あの保護カバーを外したオーム・アコースティックスの音は、
どんなだったのだろうか、である。

つまり、私が聴いた範囲では、直接放射型の無指向性スピーカーは、
ジャーマン・フィジックスのモデルが最初ということだ。

聴きたいと思っているものの、
MBLのスピーカーシステムを聴く機会は私にはなかった。

直接放射型の無指向性スピーカーについて語る上で、
MBLは外せない存在であるし、それ以上の興味ももっている。

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