アナログディスクの自作
Phonocutという機械が、SNSで話題になっている。
WIREDが『アナログ盤を自作できるマシンが、まったく新しい「レコードの時代」の到来を告げる』
という記事を公開している。
記事には、こうある。
《「Phonocut」は、家庭用としては初のアナログレコードのカッティングマシンだ》
WIREDの記事を書いている人は、私よりもかなり若い世代なのだろうか。
記事の内容そのものについての批判ではなく、
ただ上に引用した箇所について、ちょっと補足したいだけである。
Phonocutが家庭用としては初のカッティングマシンではない、ということだ。
私が高校生のころに、すでにあった。
オーディオメーカーから出ていたわけではなかった。
全国紙の広告に載っていた。
メーカー名は、もう40年ほど前のことで忘れてしまった。
Phonocutは10インチ盤だが、私が新聞広告で見た機械は、シングル盤専用だったと記憶している。
当時の新聞のモノクロの広告だから、写真も鮮明ではなかった。
技術的な説明がきちんと載っていたわけでもなかった。
ソノシート用だったのかもしれないが、
少なくともカッティングマシン、それも家庭用のそれであったことは間違いない。
これが家庭用として初のカッティングマシンだったのかどうかもわからない。
40年ほど前に、すでにそういう機械は日本にはあった、という事実だ。