アナログプレーヤーの設置・調整(その9)
ふだんあまり意識することはないが、われわれが暮らしている地球には重力があり、
アナログプレーヤーの動作には重力が密接に関係している。
スタティックバランスのトーンアーム。
どうやって針圧を印可しているのかを考えれば、すぐにわかる。
レコードをターンテーブルプラッターにのせる。
それだけでターンテーブルプラッターとレコードが同じ回転数で廻るのも、重力があるからだ。
重力がなければ、レコードとターンテーブルプラッターを密着させるためにスタビライザーが必要になる。
それもコレットチャック式のスタビライザーが。
ターンテーブルプラッターにしても同じだ。
重力を利用しているから、軸受けの中にシャフトがおさまり、ターンテーブルプラッターが回転できる。
試してみる必要はないが、アナログプレーヤーを上下逆さまにする、
つまり重力の作用が通常と正反対になるようにすれば、どうなるか、
それを考えれば、水平がきちんととれていない状態では重力が各部の動作に影響を与えることがわかる。
アナログプレーヤーの設置に関しては、絶対に忘れてはならないことが、
水平にガタツキなく設置することである。
これが基本中の基本であり、ここをおざなりにしたままでは、何も始まらないし、始めてもならない。