Date: 11月 24th, 2013
Cate: prototype
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prototype(その3)

当時のオーディオ雑誌が手元にあれば、あれこれ思い出せるのだが、
ステレオサウンド以外のオーディオ雑誌はほとんどない。

だから、記憶にあるものだけをいくつかあげていくと、
水冷式のパワーアンプを、ダイヤトーンが展示していたはずである。

ファンによる強制空冷のパワーアンプはある。
当時のアメリカのハイパワーアンプにはたいていファンがついていた。
SAEのMark2500、マランツの510Mなどがあったし、
ファンの音を気にしがちな日本においても、パイオニアのExclusive M4はA級動作ということもあって、
かなり静粛性にすぐれるファンを搭載していた。
それでも聴取位置に近いところに置けば、静かな環境・時間帯ではファンの音が気になる。

ダイヤトーンのプロトタイプがA級動作だったのかはわからないが、
水冷式はA級動作でハイパワーを実現しようとする際には、有効な手段のひとつになり得たかもしれない。
オーディオ雑誌に載っていた小さなモノクロ写真、
それに写真の解説文も短かく、細かなことはなにひとつわからなかった。

だからこそ想像をかき立てられる。

大出力を得るには出力トランジスターの数を増やすことになる。
部品にはすべてサイズがあり、数が増えればそれだけ配置のためのスペースを必要とし、
電子回路であるから配線距離がその分のびることになる。

発熱量の多いA級アンプではヒートシンクも大型のものとなるから、
出力トランジスターへの配線は、より長くなりがちである。

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