Date: 10月 6th, 2008
Cate: ワイドレンジ
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ワイドレンジ考(その10)

アースのループもAC電源の多重ループも、
オーディオ機器がワイドレンジになればなるほど影響が大きくなってくる。

そして、アースには分けるべきものと分けてはいけないものがあることを憶えていてほしい。
ラインケーブルのアースは分けてはいけないものだが、
パワーアンプがモノーラル機ならば、分けたほうがいい。
それからパッシヴフェーダーのところで書いたが、信号の分流(帰還)用のアースと、
信号基準のアースは最終的には1点で接続するが、
そこまでは合流しないように分けるべきである。
たとえばスピーカーのネットワークのアースも分離すべきだと考える。

6dB/oct.のネットワークだと、ウーファーにはコイルが、トゥイーターにはコンデンサーが
直列にひとつだけ入るだけなので問題はないが、
12dB以上になると並列にコンデンサーやコイルがはいる。
ウーファーだとコイルが直列にはいったあとにコンデンサーが並列にはいる。
このコンデンサーのアースラインと、ウーファーユニットのアースラインは
スピーカーの中でひとつにまとめられてしまうが、
この2つのアースラインに流れる信号は異る。
一本にまとめないで、それぞれ独立したアースラインで、
パワーアンプのスピーカー端子のところでまとめる。

この方式でパワーアンプとスピーカーを接続すると、
3ウェイ、4ウェイとユニットの数が増えるに従って、
ネットワークが12dB、24dB……と増えるに従って、
アースラインの数が一気に増えてしまうのが難点だが、
2ウェイならば、実用の範囲で処理できる。

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