Archive for 2月, 2024

Date: 2月 2nd, 2024
Cate: audio wednesday

audio wednesday (next decade) – 第一夜・試すこと

別項「モバイルバッテリーという電源」で、
アンカーのPowerHouse 90について書いている。

60Hz、110VのAC出力をもつモバイルバッテリーなのだが、
2月7日のaudio wednesday (next decade) – 第一夜では、
サウンドラボのコンデンサー型スピーカーの電源として試してみるつもりだ。

サウンドラボのスピーカーシステムはコンデンサー型だから、当然電源を必要とする。
消費電力は2Wとある。
二本で4W。

PowerHouse 90である程度の時間は駆動できるはず。
しかもサウンドラボはアメリカの会社だから、60Hz前提のコンデンサー型スピーカーといえる。

コンデンサー型スピーカーは、いうまでもなく電源次第で音はかなりの変化をみせる。
だからこそ商用電源から切り離して、モバイルバッテリーが生み出すAC電源を使う。
それも60Hzの交流である。

理屈ではうまくいくはずだが、どう音が変化するのか。
いい方向への変化なのかは、当日やってみないことにはなんともいえないが、
このことも当日の大きな楽しみのひとつでもある。

Date: 2月 2nd, 2024
Cate: ディスク/ブック

カザルスの無伴奏チェロ組曲(SACD)

カザルスによるバッハの無伴奏チェロ組曲は、
ずっと以前から名盤として知られている。

クラシック好きで、この演奏を聴いたことのない人は、
かなり人ならともかく、聴き手としてのキャリアがある程度ある人ならば、
おそらくいないはずだ。

けれど、その多くの人たちが、どれで聴いているかというと同じではないはずだ。
SP盤で聴いている人もいる。
SP盤で聴いている人のなかにも、アクースティック蓄音器、電気式蓄音器、
カートリッジをSP再生用にしたオーディオ・コンポーネントとわかれる。

復刻盤のアナログディスクで、という人、
CDで、という人。
どちらであっても、いつの復刻なのかによって、音が違う。

さらにSACDがあり、MQAでも、いまは聴くことができる。

どれで聴くのがいちばんなのかについて、語りたいとは思っていない。
自分のところにあるモノで聴ければいい、と考えている。

私は、いまMQAで聴いている。
アナログディスクで聴いてきた、CDでも聴いている。
そして、いまMQAだ。

けれど2月7日のaudio wednesday (next decade) – 第一夜を前にして、
SACDで聴いていないことに気づいた。

今回はTIDALではなくSACDを中心に鳴らしていくことに決めているから、
今日、カザルスの無伴奏チェロ組曲のSACDを買ってきた。

すでに書いているように、audio wednesday (next decade)での一年を通じてテーマは、
カザルスの無伴奏チェロ組曲をどう鳴らしていくか、だ。

どう鳴るのか。
実を言うと、SACDは当日まで聴かずにおくことにした。
だからこそ、当日の音が、私自身も楽しみにしている。

Date: 2月 1st, 2024
Cate: きく

聴いているという感覚、鳴らしているという感覚

audio wednesdayとaudio wednesday (next decade) で、
音を鳴らして集まった方たちに音を聴いてもらうことをやっていると、
その場での音をもちろん私も聴いているわけだが、
それ以上に鳴らしている、という感覚のほうがずっと強い。

曲を選んでオーディオ機器を操作するだけだから、疲れないだろう、と思われるだろうが、
鳴らしているという感覚が強いせいなのか、
終ってしばらくすると、けっこうな疲労感がある。

やっているからこそ感じることがある。
オーディオショウで、それぞれのブースで鳴らしている人がいるわけだが、
この人たちすべてが鳴らしているという感覚をもっているわけではない、と。

別項「瀬川冬樹というリアル(その3)」で書いた。
そのことをもう一度記しておきたい。

「良い音とは 良いスピーカーとは 良い聴き手とは?」
瀬川先生が、もっとながく生きておられたなら、
こんなテーマで何かを書かれていたのではないか──、
そんなことを(その2)で書いた。

「良い聴き手とは 良い鳴らし手とは?」、
こんなふうなタイトルになったのかもしれないと考えつつも、
「良い鳴らし手とは 良い聴き手とは?」なのか、どちらなのか。

「良い聴き手」が先にくるのか、「良い鳴らし手」が先にくるのか。
どちらでも大差ない、とは思えないのだ。

「良い音とは 良いスピーカーとは?」に続くのであれば、
やはり「良い聴き手とは 良い鳴らし手とは?」なのだろうか。

Date: 2月 1st, 2024
Cate: audio wednesday

audio wednesday (next decade) – 第一夜・サウンドラボのこと

サウンドラボは、
すでに書いているように1980年代に大場商事によって日本に紹介された。
けれど、あまり話題にならなかったように記憶している。
そしていつしか輸入されなくなっていた。

サウンドラボ(Sound Lab)は、いまも健在だ。
同社のウェブサイトによると、1978年に創業されている。

日本では、いまではサウンドラボ? という人もいるくらいだから、
その程度の評価しか得られなかったけれど、
アメリカや他の国では高い評価を得たからこそ、いまも会社は続いている、ともいえる。

そういう状況だから、今回のサウンドラボのスピーカーは、
誰かの個人のモノと思われているのかもしれない。

一時期輸入されていなかったが、サウンドラボは、いま日本に輸入されている。
取扱い元が香川県にある。

オーディオとはまったく関係ない会社を経営されている方が、
サウンドラボのスピーカーに惚れ込んで輸入することになった、ときいている。

もう一年ほどか、それ以上経っているはずだ。
購入して鳴らしているユーザーもいる、と聞いている。
日本のオーディオ雑誌では登場していないにも関わらずだ。

そういう時代ではなくなってきている、ともいえよう。

2月7日のaudio wednesday (next decade) – 第一夜には、
輸入元の社長であるクリストファーさんが来られる。

異業種のクリストファーさんが、
どういうきっかけでサウンドラボを取り扱うようになったのか。

サウンドラボのスピーカーで聴いて衝撃を受けたディスクも鳴らす予定。