Archive for category 218

Date: 5月 2nd, 2019
Cate: 218, MERIDIAN

メリディアン 218を聴いた(その4)

第100回audio wednesdayのお知らせ(メリディアン 218を聴く)」で書いているように、
ブリテンのモーツァルトの交響曲第25番のディスクから始めた。

ステレオサウンドから出ているSACDとCDを、マッキントッシュのMCD350で聴く。
それからデッカ盤“BRITTEN THE PERFORMER”からの一枚で、同じモーツァルトを聴く。

そしてMCD350とメリディアンの218を接続して聴く。
218は電源は一時間ほどいれてあったが、信号は通していなかった。
なので動的なウォーミングアップは鳴らしながら、ということになる。

それでもMCD350単体の音とは、ずいぶん傾向が違う。
この段階で、どちらの音がいいとか悪いとか判断するのは早すぎるし、
今回の試聴は、どちらがいいとか悪いとか、そういうことを決めるためのものではない。

それでも、どちらが好きかというのは、もちろんあり、だ。
常連のHさんは、218を通した、それもデッカ盤の弦の音が好きだ、といわれる。

どの音が好きかは人によって違ってこようが、
私には、どの音もブリテンのモーツァルトにしては鈍いし重い、と感じられた。

なので動的ウォーミングアップが終るのも待ちながらも、
218の置き方を変えてみることにした。

最初はゴム脚をつけずにそのまま置いていた。
ゴム脚が箱に入っているのに気づいたのは、終了してからだった。
なのでどうしたかというと、これも事前に用意していたモノを使った。

ゴム脚がついていないことは知っていた。
ゴム脚のかわりになるモノは、世の中にけっこうある。
見かけが立派なモノ、かなり高価なモノなど、いろいろあるけれど、
大仰な脚は、218にはそぐわない。

たとえば小型で、比較的安価なスピーカーに、
非常に高価で立派なスタンドを組み合わせて、
スピーカーケーブルも同じく高価なモノに交換して、
とても良くなった、と自慢気に語る人がオーディオマニアには少なからずいる。

そういう楽しさはわかっている。
けれど、ここ(audio wednesday)ではやろうとはまったく思っていない。
来てくれた人の参考にならないからだ。

あくまでもバランスのとれた範囲で、
同じことをやろうとした人が再現できる範囲のことに限っている。

Date: 5月 2nd, 2019
Cate: 218, MERIDIAN

メリディアン 218を聴いた(その3)

少し前にtwitterに、メリディアンの218の電源のコネクターは特殊だから、
付属の電源コードを使うしかなくて、
電源コードをあれこれ迷わずに済むから気に入っている、みたいなことが書いてあるのを見かけた。

メガネプラグは、秋葉原に行けば買えるし、インターネットの通信販売でも買える。
では3Pのメガネプラグはどうかというと、プラグ単体は見付けられなかった。

けれど「メガネプラグ 3p」で検索すれば、
メガネプラグの3Pと2Pの変換アダプターはすぐに見つかった。
ヨドバシに売っている。

こんな小さなモノをたった一つだけ送ってもらうのもなんだかなぁ、と思い、
電車の中でスマートフォンから店頭受取で注文した。
30分後には容易できます、という返事。

電車に乗っていたのが10分、
吉祥寺で途中下車して少し時間を潰していたら、
ほぼ30分後に商品を取り置きしている、というメールが来た。
便利な世の中である。

今回はこの変換アダプターを使って、電源コードを自作のモノに途中で交換している。
この電源コードは3月のaudio wednesdayで作っていったモノと同じケーブルを使っている。
プラグと長さが違うだけである。

電源コードの交換による音の違いは、来ている方みなが確認している。
ハイレス・ミュージックの鈴木さんも確認されている。
なので最後まで、自作の電源コードで聴いている。

この電源コードによる音の変化もそうだが、
置き方(218にはゴム脚が最初はついていない)などによる音の変化が、
はっきりと出ることからいえるのは、素姓のいい製品であるということだ。

素姓のあまりよくない製品、
それから厚化粧を施したかのような音づくりの製品の場合、
こういったことに対する音の変化が、どこか鈍かったりする。

218にはそういうところがなかった。

Date: 5月 2nd, 2019
Cate: 218, MERIDIAN

メリディアン 218を聴いた(その2)

メリディアンの218の詳細は、輸入元ハイレス・ミュージックのページを参照していただきたい。
そこには、“Zone controller – Digital Pre Amplifier”とある。
D/A converterではない。

218が、いわゆるD/Aコンバーターとして開発されたわけではないことは、
リアパネルをみればはっきりする。

アナログ入力があるし、デジタル出力も備えている。
LANケーブルによるデジタル入力はある、
Meridian SpeakerLink(入出力)もあるが、
現在のD/Aコンバーターに標準装備といえるUSB入力はない。

フロントパネルはインジケーターが六つあるだけで、
電源を含めて、スイッチは一つもない。

コンシューマー用機器として開発されたわけではない。
218の底板には、ネジ穴が四つある。
これはラックマウントするためのもので、脚と呼べるものはない。
付属品として薄いゴム脚がついている。

電源コードは着脱式だが、一般的なコネクターではなく、
俗称メガネプラグ、それも一般的な2Pではなく3P型である。
これはミッキーマウスと呼ばれている。

このタイプのプラグを採用したのは、リアパネルのスペースが限られているためであろう。
218のリアパネルは入出力端子などが隙間なく配置されている。

オーディオマニアの感覚では、アナログ入力端子をつけるくらいなら、
USB端子をつけてくれ、と思ってしまうが、
218は、2018年に登場していながらそうでないことは、
くり返しになるが、コンシューマー用のD/Aコンバーターとして開発されたモデルではないからだ。

とはいえ、今回のaudio wednesdayでは、Zone Controllerとしての218ではなく、
D/Aコンバーターとしての218として聴いている。
それでも19時から聴き始めて、23時までの四時間は楽しかった。

Zone Controllerとしての218については、
別の機会にじっくり聴いてみたい。

Date: 5月 2nd, 2019
Cate: 218, MERIDIAN

メリディアン 218を聴いた(その1)

昨晩(令和元年初日)のaudio wednesdayで、メリディアンの218を聴いた。
昨秋に発表になった218は、125,000円と、
ULTRA DACの2,500,000円からすればかなり安価なモデルである。

価格的には2,500,000円と125,000円で、二十分の一、
重量は16kと500gで、三十二分の一である。

500gという重さは、長岡鉄男氏ならば、どう評価されるだろうか──、
そんな余計なことを想像してしまうほど、軽く、小さいのが218である。

喫茶茶会記では、マッキントッシュのMCD350を常時使っている。
MCD350は、600,000円(価格はいずれも税抜き)のプレーヤーである。

一体型のCDプレーヤーのD/Aコンバーター部が、価格においてどれだけ占めているのか。
乱暴で単純な考えとして、トランスポートとD/Aコンバーターで二分しているとすれば、
MCD350のD/Aコンバーター部は300,000円といえる。

300,000円のMCD350のD/Aコンバーター部と、
125,000円のD/Aコンバーターであるメリディアンの218。
ここでも218は三分の一である。

MCD350に218を接続するということに、
疑問をもつ人がいても、だから不思議ではない。

ULTRA DACを聴いて、ベタボレしている私であっても、そう思ってしまう。
価格だけで製品のグレードが決ってしまうわけではないというものの、
やはり占める割合は大きい。

結果はどうだったのか。
昨晩のことについて書き始めると長くなりそうだから、
ここで結果だけを書いておく。

昨晩のaudio wednesdayは楽しかった。
つまりMCD350に218を追加することは、価値がある、という私の判断だし、
218が加わることで、MQA再生という機能が加わることになる。