賞からの離脱(その34)
ステレオサウンド 43号から47号への変化で感じた不満は、
47号から51号への変化に対する不満とくらべると、ずっと小さい。
43号、47号、51号と毎年6月発売の号でベストバイを特集したということは、
これから先も毎年ベストバイを特集していくということは、
ステレオサウンドを読みはじめて二年半ほどの読者にもわかる。
51号のやり方で55号もやるのか、と思っていた。
55号も51号と同じだった。
ただ55号は第二特集として、「ハイクォリティ・プレーやシステムの実力診断」という、
瀬川先生、山中先生によるアナログプレーヤー13機種の試聴記事があった。
それに55号は、巻頭のスーパーマニアに五味先生が登場されている。
追悼としてのものだった。
五味先生の死はショックだった。
もうこれから先、五味先生の文章が読めない。
続・五味オーディオ巡礼が終ってしまった……。
続・五味オーディオ巡礼は、47号から始まっていた。
47号のベストバイと55号のベストバイ、
続・五味オーディオ巡礼がもう読めないこと、など、
55号は複雑な気持で読んでいた。