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Date: 4月 5th, 2024
Cate: audio wednesday

audio wednesday (next decade) – 第四夜と第九

1824年5月7日、ウィーンのケルントナートーア劇場での初演。
今年、ベートーヴェンの第九は初演二百年を迎える。

5月のaudio wednesdayは1日。ちょうど7日ではないけれど、
ベートーヴェンの第九をかけることは、すでに決めている。

スピーカーが何になるのか、いまのところわからないけれど、
それでも第九をかける。

指揮者は誰にするか。これもまだ決めていない。
きっと当日まで迷っているだろう。
かける寸前に、誰にするか決めるかもしれない。

とにかく第四夜の中心は、ベートーヴェンの第九となる。

Date: 4月 4th, 2024
Cate: audio wednesday

audio wednesday (next decade) – 第三夜を終えて

昨晩の第二夜を終えての書きたいこと。

告知していたように、昨晩はアポジーのDuetta Signatureを鳴らした。
1980年代後半のモデルだから、ほぼ四十年ほど前の製品であって、
当時は、オール・リボン型スピーカーの実現ということで、かなり話題になっていた。

ステレオサウンドでも、アポジーは表紙になってこともあるし、
新製品紹介の記事でもカラー扱いだったした。

ステレオサウンドの試聴室で、アポジーのスピーカーシステムは聴いている。
一度や二度ではなく、けっこうな回数聴いている。

だから、多くのオーディオマニアがどこかしらで聴いているものだと思っていた。

けれど、昨晩来られた、私と同世代と思われる方にきいてみると、
今日、初めてアポジーを聴いた、という人が数人おられた。

オーディオマニアでない方もこられている。
もちろん彼らにとって初めて見るスピーカーだろう。
けれどオーディオマニアで、私と同世代の人ならば──、というのは、
私の勝手な思い込みだったことを知らされた。

あのころ、オーディオ店に行ったことはほとんどない。
アポジーが、オーディオ店でどういう扱いをされていたのか、知らなかった。
ただただ、これだけ話題のスピーカーだし、
特にCaliper signatureはサイズといい価格といい、
アポジーの製品中、手頃だったし、音も魅力的だった。

以前書いているように、Caliper signatureを本気で買おうと思ったこともある。
だから、大型のDivaは聴けるところが少ないだろうけど、
Caliper signatureならば、オーディオ店に行けば聴けるもの──、それこそが思い込みだった。

Date: 4月 3rd, 2024
Cate: audio wednesday

audio wednesday (next decade) – 第四夜

audio wednesday (next decade) – 第四夜は、5月1日である。
時間、場所はこれまでと同じ。

テーマはまだ決めていない、というか、
スピーカーシステムが何になるのかが決ってからになる。
来週末には決っている(はず)。

Date: 4月 2nd, 2024
Cate: audio wednesday

audio wednesday (next decade) – 第三夜(いよいよ明日)

明日(4月3日)は、audio wednesdayである。

今回鳴らすのは、アポジーのDuetta Signatureだ。
パワーアンプは、今回もクレルのKMA200、CDトランスポートはアキュフェーズのDP100。

D/Aコンバーターはメリディアンの818 v3で、
これまでTIDALを再生するのにはroonのNucleusを使っていたが、
今回はサイレントエンジェルのZ1。
CDトランスポート以外、宇都宮からこれらを運んできてくれるHくんのシステムということになる。

Duetta Signatureは3月の会が始まる前に、二時間弱ほど鳴らしている。
ULTRA DACが818 v3になっているからといって、
前回よりも聴き劣りのする音を出すつもりはない。

開始時間は19時。終了時間は22時。
開場は18時から。

18時から音は鳴らしているけれど、
19時までの一時間は、質問、雑談の時間でもある。

音を鳴らし始めると、話す時間がほとんどなくなる。
とにかく聴いてもらいたいし、曲を途中で止めるのもできればやりたくないため、
曲の紹介を短めでやるくらいになってしまっている。

もともとそういうつもりで18時開場にしていたわけだが、
最初から話しかけてくる人はいないわけで、
今回で四回目なので、話のほうに少しはウェイトをおきたい。

会場の住所は、東京都狛江市元和泉2-14-3。
最寄り駅は小田急線の狛江駅。

参加費として2500円いただく(ワンドリンク付き)。
大学生以下は無料。

artificial mozart(とaudio wednesday)

2011年2月の第一水曜日から始めたaudio wednesday。
そのころは、audio sharing例会と呼んでいた。

喫茶茶会記の店主、福地さんから、
「オーディオのイベントを定期的に、何かやってほしい」と何回かいわれていた。

といっても、そのころの喫茶茶会記にはアルテックのスピーカーはあったものの、
エンクロージュアはボロボロで、他のユニットの程度もかなりひどかった。

音を鳴らすのは無理という判断で、
とにかくオーディオについて語っていける場としてのaudio sharing例会のスタートだった。

2020年12月まで続けた。
後半の五年間は音を鳴らすことができた。

音を鳴らせるようになって、私がやりたい、と最初に考えたのは、
瀬川先生が、熊本のオーディオ店に定期的に来られていた「オーディオ・ティーチイン」だった。
同じことができればいいな、と思っても、
それをやるにはいろんな協力が必要となるけれど、最初からそのことは諦めていた。

でも、五年間、飽きずに音を鳴らしてきた。
2018年9月5日、メリディアンのULTRA DACを聴くこと(鳴らすこと)ができた。
こんな小人数の集まりに、よく貸し出してくれた──、
しかもその音、特にMQAの音のよさといったら──、
感謝しかない。

他にも書いておきたいことはいくつもあるが、
こうやってふりかえって思うのは、無邪気に音楽(音、オーディオ)を楽しみたい、
それだけのことだ。

そう、モーツァルトがそうであったように、
とにかく音楽を無邪気に楽しむ、
私自身がそうやって楽しむ。
そのためのaudio wednesdayであり、
私のなかでは、artificial mozartへとつながっていくことでもある。

Date: 3月 16th, 2024
Cate: audio wednesday

audio wednesday (next decade) – 第三夜・マーラーでもワーグナーでもなく

3月1日に「audio wednesday (next decade) – 第二夜・マーラーかワーグナーか」を書いた。
そこに書いてるように、3月のaudio wednesdayではマーラーの第九を、
照明を落とした状態でかけた(聴いてもらった)。

4月の会でもふたたびやるつもりでいる。
今回はマーラーでもワーグナーでもない。
誰の曲なのか、誰の演奏なのか、何も言わずにかける。

Date: 3月 16th, 2024
Cate: audio wednesday, 五味康祐

「音による自画像」(とaudio wednesday)

五味先生がいわれた「音による自画像」。
あれこれ考える。

今年になって、ふたたびaudio wednesdayで音を鳴らすようになって、
やはり「音による自画像」について考える。

いまのところ三回やっている。
そこでの音は「音による自画像」なのだろうか。

そんなふうに問いになっていく。

Date: 3月 14th, 2024
Cate: audio wednesday

audio wednesday (next decade) – 第三夜・選曲について

スヒーカーシステムが決ると、私のなかでテーマが決っていく。
そして選曲も、一曲目は絞られていく。

アポジー Duetta Signature、クレル KMA200で鳴らす第三夜の一曲目は、
リンダ・ロッシュタットの“What’s New?”をかける。

意外に思われるかもしれない。
リンダ・ロッシュタットを特に好きというわけではないし、嫌いでもない。
なのに第三夜の一曲目を“What’s New?”に決めたのは、
アポジーが日本に入ってきたとき、ステレオサウンドの試聴室で聴いた時、
リンダ・ロッシュタットの“What’s New?”は何度も聴いているからだ。

アポジーのScintillaが最初に日本に入ってきて、
ステレオサウンドで紹介記事を担当されたのは傅 信幸氏だった。
それから数号後の組合せでも、アポジーの担当は傅 信幸氏だった。

そのころの傅 信幸氏だったは、
リンダ・ロッシュタットの“What’s New?”をよくかけられていた。

リンダ・ロッシュタットばかりではないのだが、
かなりお好きだったようだ。
おかげで、“What’s New?”はよく聴いた。
同名のアルバムも購入した。

だから、私にとってリンダ・ロッシュタットといえばまず浮ぶのは“What’s New?”である。

この“What’s New?”という曲名。
“What’s New” a直訳すれば新着情報と味も素っ気もない文字が並ぶが、
歌“What’s New?”と疑問符がついて、その対訳を読めば意味は違ってくる。

と同時に、この“What’s New?”は、オーディオマニアに問いかけているような気もする。

Date: 3月 14th, 2024
Cate: audio wednesday

audio wednesday (next decade) – 全生新舎からの告知

全生新舎は、整体協会・身体教育研究所/狛江稽古場を拠点とする
野口晴哉氏のお孫さんの野口晋哉さんの団体。
全生新舎のインスタグラムでは、毎月のaudio wednesdayのフライヤーが公開されます。
フライヤーをつくられているのは、野口晋哉さんです。

下記の紹介文も野口晋哉さんです。
     *
audio wednesdayは毎月第一水曜日に(公社)整体協会・狛江稽古場にて行われているクラシック音楽鑑賞会です。毎月異なるハイエンド・ヴィンテージオーディオを組み合わせ、その妙を活かしながら比較的大きい音量で音を鳴らしています。通常、和室は音響が沈む傾向にあり、音楽を聴く場所として適切でないとされますが、当和室は音が響く特性があり、コンサートホールでも自室でも経験できないような特徴的な音響経験を鑑賞いただけます。音楽、もしくオーディオに興味のある方のご参加をお待ちしております。
     *
全生新舎のX(旧twitter)もあります。
野口晴哉記念音楽室レコード鑑賞会の告知も、全生新舎のインスタグラム、Xでなされます。

Date: 3月 13th, 2024
Cate: audio wednesday

audio wednesday (next decade) – 第三夜・Apogee Duetta Signature + 1.0(その4)

4月3日のaudio wednesdayでは、
アキュフェーズのCDトランスポート、DP100、
それからD/Aコンバーター兼コントロールアンプとしてメリディアンの818を使う。

3月の会ではメリディアンのULTRA DACだったのに、
今回はなぜ818? と思われるだろうが、
4月のシステムはDP100だけが私のモノで、クレルもアポジーもHくんの私物である。
Hくんが宇都宮の自宅から運んできてくれる。

つまりHくんのシステムそのものを鳴らすということでもある。
同じシステムでも部屋が変れば、当然音は大きく変る。

セッティングして鳴らす人が変れば、ここでも音は変る。

自分の使っているオーディオ機器を、ほぼすべて移動して別の空間で鳴らすというのは、
大変なことだ。
それでも同じ個体をもってくるだけに、そこでの音の違いをどう受けとめるのか。
これは、その人次第である。

どちらがいい音で鳴るのかは、誰にもわからない。
それでも、その結果を真正面から受けとめれば、
自身のシステムの可能性を確かに探ることになる。

得られることはある。他では得られないことでもある。

Date: 3月 11th, 2024
Cate: audio wednesday

audio wednesday (next decade) – 第三夜・Apogee Duetta Signature + 1.0(その3)

4月3日のaudio wednesdayには、私はエラックの4PI PLUS.2を持っていく。
Hくんからのリクエストでもあるし、
実を言うと、2月、3月のサウンドラボの時にも持っていこうかな、と考えていただけに、
アポジーとエラックの組合せは、私自身、ぜひとも聴いてみたいし、
おそらくこれから先、そういう機会はないだろう。

ただうまくいくのかはなんともいえない。
アポジーはリボン型で後方にも前方と同じように音を放射している。
当然、前方は正相であれば後方は逆相のダイボール型の指向特性のスピーカーである。

一方エラックの4PI PLUS.2は同じリボン型でも、水平方向360度の無指向性。
前方であっても後方であっても正相、逆相は同じである。

そこでアポジーの高域とエラックの高域とが、どんなふうに干渉するのかは、
やってみないとわからない。ちょっと予想がしがたい。

タイトルでは、Apogee Duetta Signature + 1.0としている。
+1.0とはエラックのことなのだが、失敗すれば-1.0になることだってある。
曲(録音)によってうまくいったり、そうでなかったりするのか。
これも楽しみのひとつである。

4月のaudio wednesdayは、1980年代のハイエンドオーディオの音の再現ともいえる。
そのころすでにCDは登場していたけれど、44.1kHz、16ビットのPCMだった。
いまは違う。
そのことが出てくる音にどう作用していくのか。

Date: 3月 11th, 2024
Cate: audio wednesday

audio wednesday (next decade) – 第三夜・Apogee Duetta Signature + 1.0(その2)

アンプも暖まっていない。
スピーカーも、どうなのかははっきりとはいえないが、
しばらく鳴らされていなかった感じを受けた。

それでも鳴ってきた音は、懐しいだった。
Duetta Signatureの下のモデル、Caliper signatureは真剣に導入を考えた。
このサイズならば、六畳間でもなんとかいける。
そうとうに心は動いていた。

それだけに懐しかったわけだ。

Hくんは、というと、彼にとってはアポジーはずっと憧れの存在だったそうだ。
そして、アポジーの音は初めてだ、ともいっていた。

リボン型スピーカーをつくっていたアポジー(Apogee Acoustics)は、1999年に解散している。
三十代のHくんにとっては、初めての対面なのは当然なのだろう。

3月6日、セッティングを手伝ってくれた数人だけ、アポジーのDuetta Signatureの音を聴いている。
二時間ほど鳴らしていただろうか。
鳴らし始めのころから音は次第に変ってくる。

このままDuetta Signatureを鳴らしたい気持も沸いてきたけれど、
そういうわけにはいかない。
それでサウンドラボに交替。

その音を聴いて、Hくんは思うところがあったようだ。
それもあって、4月3日のaudio wednesdayでも鳴らすことになった。

アンプはクレルのKMA200のまま。
セッティングは、3月6日はサウンドラボの位置だったが、
4月は思うところあって、大きく変えるかもしれない。
実際は音を聴いての判断になるから、こうするとははっきりとはいえない。

どういうセッティングになっているかは当日の楽しみにしていただきたい。

アポジーをステレオサウンドの試聴室で聴いていたころ、
私は二十代だった。いまでは六十を超えてしまった。
それだけに、当時のモデルを鳴らすにあたって、昔とは違う。

Date: 3月 11th, 2024
Cate: audio wednesday

audio wednesday (next decade) – 第三夜・Apogee Duetta Signature + 1.0(その1)

3月6日のaudio wednesdayでは、サウンドラボのスピーカーを鳴らした。
私のfacebookをみた人ならば、その前に鳴らしていたスピーカーがあることに気づいていよう。

喫茶茶会記でやっていたころからの常連のHくんがいる。
Hさんもいるから、私よりもかなり若いのでHくんとさせていただく。

彼は最初、愛知県豊田市から来てくれていた。
それから兵庫からになり、現在は栃木の宇都宮から、である。

2月と3月、サウンドラボを鳴らしたクレルのKMA200は彼の私物だ。
宇都宮から運んでもらっている。

3月には、別のモノがあった。
それがアポジーのDuetta Signatureである。

3月6日の数日前、彼はヤフオク!で、このスピーカーを落札している。
Duetta Signatureが出品されていたのは知っていた。
落札金額はかなり安いかった。

1980年代、アポジーが登場したころステレオサウンドで働いていただけに、
当時の昂奮ぶりを知っている(味わっている)者としては、
いまではこんな評価(金額)なのか──、と、思うしかない。

もっとも引き取り限定ということがあっての落札金額なのだろうが、
それにしても安かった。

それを落札していたのがHくん。
彼は3月6日の朝、Duetta Signatureを引き取っている。
そのままaudio wednesdayに来てくれて、セッティングの手伝いをやってくれた。

彼が言う、この部屋でDuetta Signatureを聴いてみたい、と。
私だって聴いてみたい。
それでクルマからDuetta Signatureを降ろして、サウンドラボの設置場所に置く。
ひさしぶりに聴くアポジーの音だった。

アンプはクレルのKMA200だから、アポジー登場時の組合せともいえる。
当時、クレルもアポジーも輸入元はRFエンタープライゼスだった。

Date: 3月 7th, 2024
Cate: audio wednesday

audio wednesday (next decade) – 第二夜を終えて

昨晩の第二夜を終えて、いくつか書きたいことがある。

昨日は朝から寒かった。
雨も降っていた。
しかも3月、年度末だから、来られる方は少ないだろうな、と予想していた。
予想していた通り、少なかったけれど、二人の十九歳の男子大学生が参加があった。

大学生以下は無料なのだが、そんな若い人たちが来てくれるなんて、
まったく思っていなかっただけに、このことはなかなかに嬉しいことだった。

二人ともオーディオマニアというわけではないが、
昨晩の音を聴いて、何か感じるものがあったのならば、次回以降も来てくれるだろう。

昨晩はほぼ一年ぶりにメリディアンのULTRA DACを聴いた。
いいD/Aコンバーターだ、という以上に、
私にとっては、やはり「心に近い」D/Aコンバーターだ、と確信できた。

それから予告していたことをやった。
バーンスタイン/ベルリン・フィルハーモニーによるマーラーの第九番を、
MQAで、部屋の照明を落としてもらっての再生を行った。
来られていた方から、お礼の言葉をいただいた。

最後にかけたのは、カザルスのバッハの無伴奏の第二番。
第一夜で、まったくといっていいほど鳴らなかったのだけれども、
昨晩の音は、私にとってかなりの驚きだった。

終了後、器材の片づけをしながら、
メリディアンを持ってきてくださったハイレス・ミュージックの鈴木さんと話していた。
鈴木さんも、カザルスの鳴り方にそうとう驚かれていた。

1936年の録音である。
いまから八十八年前の録音。
まったくそんなふうには感じられなかった。

SP盤復刻だから、スクラッチノイズがある。
そのノイズの聴こえ方が、いままで幾度となく聴いてきた鳴り方とは違う。

デジタルで再生しているにも関わらず、そのスクラッチノイズは、
良質のアナログプレーヤーをきちんと調整した時のそれそのものだった。

カザルスはTIDALでMQAでの再生である。