マーラーの第九(Heart of Darkness・その15)
3月6日は、
バーンスタイン/ベルリンフィルハーモニーによるマーラーの第九をかけた。
部屋を暗くして鳴らした。
当日まで、バーンスタインかジュリーニかで迷っていた。
MQAということで、バーンスタインにした。
次に迷ったのは、どの楽章をかけるかだ。
第一楽章にするか第四楽章にするか。
かける寸前まで迷っていた。
かけたのは第一楽章だ。
部屋を暗くしての約三十分間。
マーラーの音楽をあまり聴いていない人にとっては、しんどい時間だったかもしれない。
一楽章が終る──、
このまま第二楽章、第三楽章、第四楽章までかけたい──、
そう思っていた。
けれど会の最後にはカザルスの無伴奏チェロ組曲をかけると決めている。
時間の余裕はない。
マーラーの第九を最後までかける、ということはしなかった。
けれど、会が終って、お礼の言葉をくださった方は、
この録音を、こういう音で聴けるとは思ってもいませんでした、
第四楽章まで聴きたかった、ともいわれた。
個人的には、まだまだと感じていた点は多々ある。
それでも、そういってくださる人がいるということは、
マーラーの音楽として鳴り響いていたことは間違いないはずだ。