オーディオと青の関係(その25)
単売されているユニットの場合なら、
コーン紙に、特徴となる色をつける理由はなんとなくわかる。
けれどBOSEの901IIIにしても、マランツの1970年代前半ごろのスピーカーシステムにしても、
そのころのスピーカーシステムというのは、サランネットを外して聴くことは珍しかった。
901シリーズは、ステレオサウンドの試聴室で何度も聴いているけれど、
一度もサランネットを外してユニットが見える状態で聴いたことはない。
BOSEもサランネット外して音を聴いてほしい、とは考えてなかったはずだ。
マランツのスピーカーにしてもそうだし、
このころの海外のスピーカーシステムで、
サランネットなしで聴くことを前提としているモデルは、どれだけあっただろうか。
スピーカーユニットではなく、スピーカーシステムを買う人にとって、
搭載されているユニットのコーン紙の色は、ほとんどの場合、どうでもいいことかもしれない。
そんなことはBOSEの開発者もわかっていたように思う。
なのに青色のコーン紙である。
特性的にも、音質的にも優れていたのだろうか。
そうとは思えない。
となると、青色のコーン紙は、服装でいうところの下着のおしゃれに近いことなのか。