ふりかえってみると、好きな音色のスピーカーにはHF1300が使われていた(余談)
(その2)へのfacebookでのコメントに、
ヤフオク!にLS5/1Aが出品されている、とあった。
KEFのLS5/1Aではなく、BBCモニターのLS5/1Aが出ていた。
ただ出品されているLS5/1Aは、付属アンプがどうもないみたいだ。
スタンドもついている。
けれど肝心の専用アンプがない。
もちろん専用アンプがなくとも、音は鳴る。
けれど(その2)に書いているように、専用アンプの高域補正がなければ、
中域より上がなだらかにロールオフしていく周波数特性である。
瀬川先生も、付属アンプで鳴らすよりも、
トランジスターアンプで鳴らすようになって本領を発揮してきた、と書かれているから、
付属アンプにこだわる必要はない。
それでも瀬川先生は付属アンプでの音を聴かれた上で、
高域補正が行われていることをわかったうえで、別のアンプで鳴らされているわけだから、
トーンコントロールで、そのへんはうまく処理されていたはずだ。
わかっている人が鳴らすのであれば、アンプがなくともかまわない、といえるが、
初めてLS5/1Aに接する人は、やはり付属アンプで鳴らす音を一度は聴いておいてほしい、と思う。
それが、ひとつの基準となる音なのだから。
私がLS5/1を手離した理由のひとつは、
ウーファーのボイスコイルの断線がある。
私が20年ほど前に鳴らしていた時点でも、製造されてから30年、
いまなら50年ほどが経過している。
スピーカーユニットのトラブル発生のリスクも考えておいたほうがいい。
ウーファーが断線しても、同じユニットを探して出して……、と考える人もいるだろう。
グッドマンのCB129Bという型番、38cm口径のウーファーである。
当時はインターネットなかった。
探すことはしなかった。
仮にCB129Bが入手できたとしても、実はそのままでは交換できない。
LS5/1(A)は、バッフル板の横幅をぎりぎりまで狭めているため、
ウーファーフレームの両サイドを垂直にカットしている。
この加工ができなければ、CB129Bを入手できても無駄になる。
他にもいくつか書いておきたいことがあるが省略しよう。
とにかくLS5/1Aは古いスピーカーである。
入札している人は、そのへんのことを分った上なのだろうか、とつい思ってしまう。