Date: 6月 14th, 2017
Cate: Noise Control/Noise Design
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Noise Control/Noise Designという手法(45回転LPのこと・その10)

アナログディスクでは、回転数の比率の二乗で周波数特性にきいてくる、といわれている。
通常のLPの回転数は33 1/3回転。45回転盤は約1.35倍にあたる。
1.35の二乗は約1.82倍。
1.82倍になるのはダイナミックレンジにおいてもそうだといわれている。

歪率に関しては、第二次高調波歪が、やはり二乗で少なくなる、とのこと。

よくアナログディスクは最内周で音が歪やすくなる、という欠点がある。
角速度一定のアナログディスクでは、外周と内周では線速度がかなり違うからである。

33 1/3回転盤と45回転盤の最内周における線速度は、
45回転盤の最内周の線速度は33 1/3盤の最名集よりも5cmほど外側の線速度と同じである。

33 1/3回転盤と45回転盤のこういう違いになって何が変ってくるか、というと、
音が変るのは当然として、
そのことと関係してレコード制作側ではカッティング時のイコライジングも変化している。

すべてのアナログディスクがそうだといわないが、
大半のアナログディスクは制作過程では、カッティング時にイコライザーを使用している。
ここでいうイコライザーとは、RIAAカーヴのことではなく、
最終的なアナログディスクの音が心地よく聴こえるための処理である。

33 1/3回転盤でのイコライジングと同じままで45回転盤をカッティングしてしまうと、
効果がオーバーになってしまうため、45回転盤を積極的にリリースしていたレコード会社は、
33 1/3回転盤とは違うイコライジングとしていた。

かなり控えめなイコライジングになっていると考えていい。

これらの違いのうえに、ノイズ分布が45回転盤では高域側に移動するわけである。

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