アナログプレーヤーの設置・調整(その17)
ここまで書いてきたこと、
そんなこと当り前すぎて、何をいまさらと思われるかもしれない。
だが、意外にここまて書いてきたことがきちんとなされていないケースが少なくないから、書いている。
私はそれほど多くの方のリスニングルームに行っているわけではないが、
それでもアナログプレーヤーの使いこなしのいいかげんさは目にしてきている。
本人はきちんと設置・調整しているつもりでも、そうでないことがあった。
たまたま私が行ったところだけがそうではない。
アナログディスク再生に関しては大先輩といえる花村圭晟氏。
花村氏に関して、瀬川先生がステレオサウンド 58号に書かれている。
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余談かもしれないが、社長の花村圭晟氏は、かつて新進のレコード音楽評論家として「プレイバック」誌等に執筆されたこともあり、音楽については専門家であると同時に、LP出現当初から、オーディオの研究家としても永い経験を積んだ人であることは、案外知られていない。日本のオーディオ界の草分け当時からの数少ないひとりなので、やはりこういうキャリアの永い人の作る製品の《音》は信用していいと思う。
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花村氏はオーディオクラフトの社長でもあった。
瀬川先生の文章はオーディオクラフトのトーンアームAC3000MCについて書かれたものからの抜粋だ。
花村氏については、菅野先生からも話を聞いたことがある。
「ぼくらの大先輩だ」といわれていた。