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Mark Levinsonというブランドの特異性(その1)

マークレビンソン(Mark Levinson)というブランドが、 他のオーディオ・ブランドと異なる点は、 
ブランドに、自分の名前をフルネームでつけたことではないだろうか。 

マークレビンソン以前にも、マランツ、マッキントッシュなど 
創立者、中心人物の名前をブランドにしたメーカーはいくつもある。 
けれど、どれもファミリーネームだけで、 創立者のフルネームをそのままブランドにはしていない。 

フルネームをブランドにしたメーカーは、 
マークレビンソン以外にも、JR、JBLなどがあるが、創立者のフルネームのイニシャルどまり。 

最近ではジェフ・ロゥランド・デザイン・グループが、 創立者のフルネームを使っているが、 
これは最初ローランド・リサーチだった。 
それが日本のローランド社からのまぎらわしいとのクレームで、 

日本語表記がロゥランド・リサーチになり、 それでもまだ不十分ということで、 現在の社名になったわけで、 
マークレビンソン(Mark Levinson)とは異なる。 

バウエン製モジュールのLNP2と 自社製モジュールのLNP2の音の違いは、 
このことは大きく関係しているように思えてならない。

Date: 9月 11th, 2008
Cate: Mark Levinson, 瀬川冬樹, 瀬川冬樹氏のこと

瀬川冬樹氏のこと(その9)

2005年夏、ある人から、瀬川先生に関する話をきいた。

1981年(亡くなられた年)の春、 スイングジャーナルの組合せの取材でのこと。 
当時スイングジャーナルの編集部にいたその人が、 
取材前に、瀬川先生に組合せに必要な器材をたずねたところ、 
「スピーカーはアルテックの620Bを用意してほしい、 
アンプはマークレビンソンはもういい、 
マイケルソン&オースチンのTVA1とアキュフェーズのC240がいい、 
プレーヤーはエクスクルーシヴのP3を」ということだったとのこと。 

そして取材当日、620Bのレベルコントロールを、大胆に積極的にいじられたりしながら、
最終的に音をまとめ終わり、満足できる音が出たのか、 
「俺がほんとうに好きな音は、こういう音なのかもなぁ……」と 
ぽつりとつぶやかれた、ときいた。 

そのすこし前に使われていたのは、
JBLの4343に、 マークレビンソンのアンプのペア、
そしてアナログプレーヤーは、EMTの927DstかマイクロのRX5000+RY5500(それも二連仕様)。 

JBLの組合せとアルテックの組合せの違い、
表面的な違いではなく、本質に関わってくる違いを、どう受けとめるか。