パッシヴ型フェーダーについて(その1)
CDが登場、しばらくして話題になったのがパッシヴ型フェーダー。
このとき、減衰量によって、出力インピーダンスが変化するから、
使用に当たっては、フェーダー・パワーアンプ間の接続ケーブルは極力短くと言われていた。
たしかに−6dBの位置でインピーダンスは最大になる。
実際にはCDプレーヤーの出力インピーダンスも関係してくるので、厳密に−6dBではないが、
とにかくこのあたりでインピーダンスが高くなるのは、原理的に避けられない。
でも、この−6dB付近をさけて使用すれば、それほど気にすることもないような気もする。
むしろ短くしたいのは、CDプレーヤー・フェーダー間のケーブルである。
そして短くするよりも効果的な接続方法があるのを、気づかせてくれたのは、
ラジオ技術誌に連載されていた富田嘉和氏の記事である。
出力インピーダンスの観点からみれば、 出力ケーブルを短くした方がいいように思えるが、
アースの観点からみると、違ってくる。
ボリュウムによって分流された信号が流れるアースと 、
入力と出力を同電位にするためのアースは分離すべきである。
そのため入力端子は3端子のコネクターを使うのが簡単だけど、
RCAプラグを使ってもいい。
内部の配線は、ホット側に関しては、通常と同じ。
ボリュウムのアースにつなげる端子とRCAプラグのコールド側と接続。
出力端子のRCAプラグからの線は入力端子のRCAプラグには接続せずに、別途設けたアース端子に接続する。
アース端子からCDプレーヤーの出力端子のアース側に接続する。
これでボリュウムの帰還用アースと同電位のためのアースを分離できる。