Date: 9月 9th, 2009
Cate: 真空管アンプ, 長島達夫
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真空管アンプの存在(その53)

長島先生は、はっきりしておられた。
微小レベルの変化に鈍感なモノは、いくら愛情をもって使いこなそうとも、
鈍感なものは鈍感なままで、決して敏感、鋭敏になることはない。
本質は変らないからだ。

オーディオ機器だけでなく、演奏に関しても、そのことは共通していた。

1980年代後半、ステレオサウンドでも、よく試聴に使っていたエリアフ・インバルによるマーラーの交響曲。
第4番と5番は、なんど聴いたことか。
特集の試聴でも使い、新製品の試聴でも使う。
すべての試聴に立ち会っていた私は、おそらく当時、
もっともインバルのマーラー(一部だけだが)を、聴いた者だっただろう。

正反対のマーラーを聴きたいという欲求がたまりはじめていた。

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