オリジナルとは(あるスピーカーの補修・その1)
あるスピーカーシステムの補修をやることになった。
ずいぶん古い、アメリカ製のスピーカーシステムで、私のモノではない。
片チャンネル、まったく音が出なくなった、ということで、二週間ほど前にそこに行ってきた。
リアバッフルは接着されているつくりなので、ウーファーを外して中を見ることになり、サランネットを外す。
このサランネットもベリッとはがせるものではなく、エンクロージュア底部からネジ止めしてある。
木ネジを四本外してサランネットを取った。
30cm口径のウーファーのエッジがボロボロになっていた。
ほぼ40年前のスピーカーシステムだから、しかもウレタンエッジだからこうなってしまうのはしかたない。
この時点でエッジの貼り替えが必要となる。
ウーファーを外してみた。
このスピーカーシステムのエンクロージュアの中を初めて見ることが出来た。
実は半年ほど前に伺ったときにサランネットを外してユニットの状態は確認していた。
この時はウレタンエッジはかろうじて形を保っていた。
けれど家の建て替えのため二度の移動がまちがいなくエッジにとどめをさしたのだろう。
ほんとうにボロボロになっていた。
ウーファーを外す。
グラスウールが見える。
その裏にネットワークがある。
こうなっているのか、とiPhoneで写真を撮っていく。
もう片方もウーファーを外してみた。
まず気づいたのはグラスウールの枚数と入れ方に違いがある、ということ。
さらにグラスウールをめくってネットワークをみると、ここにも違いがあった。