Posts Tagged アナログディスク

Date: 7月 18th, 2014
Cate: アナログディスク再生

秒速5センチメートル

秒速5センチメートル」というタイトルの映画がある。
秒速5センチメートルとは、映画の中で語られている。
桜の花びらの落ちるスピード、ということだ。

秒速5センチメートルは、5cm/secと書く。
こう書けば、オーディオマニアにはなじみのあるスピードである。

カートリッジの出力電圧の項目、
オルトフォンのSPU Classicだと、0.2mV(1kHz, 5cm/sec)とある。

ほとんどのカートリッジの出力電圧は、
1kHzにおける速度振幅5cm/secの水平信号の溝をトレースしたときの値である。

Date: 9月 5th, 2008
Cate: 瀬川冬樹, 瀬川冬樹氏のこと

瀬川冬樹氏のこと(その5)

瀬川先生のカートリッジのクリーニング方法。 

アナログ全盛時代を体験された方ならば、おそらくひとつ以上はお持ちであろう 
FR社のカートリッジ・キーパー・ケース。 
5つのカートリッジをヘッドシェルにとりつけたまま収めることができて、 
カートリッジの持ち運びにも便利なこのケースの内部は、硬めのスポンジ。

瀬川先生は、このスポンジ部分で、 カートリッジの針先の汚れを落とされていた。 
カートリッジを指で持って、針先で、 このスポンジを、まっすぐにひっかく。 
だから、瀬川先生のケース内のスポンジは、 ひっかきキズだらけ。 

もちろん、慣れていないと針先がとれてしまったり、 
カンチレバーをいためたり曲げたりするため、 だれにでも勧められる方法ではないけど、 
これがいちばんだ、と話されていた。

液体のスタイラスクリーナーは、よほどしつこいゴミが付着したとき以外は、
まったく使わない、とも話された。
アルコールが主成分だが、すぐにすべてが蒸発するわけでなく、
カンチレバーの表面を、蒸発せずに残ったクリーナー液が毛細管現象でダンパーに届き、
変質もしくは傷めてしまうから、ときいた。

レコード(アナログディスク)のクリーニングも液体はいっさい使わず、
もっぱらビロードを円筒状にしたセシルワッツのクリーナーを愛用している、とのこと。

そして、大事なのは、聴き終ってレコードを内袋に収める前にクリーニングすること、と言われた。
スクラッチノイズは、ディスクに付着したゴミよりもキズが原因であり、
意外にキズがつきやすいのが、ゴミを付着したディスクをそのまま保管しているときだからだ。