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Date: 10月 2nd, 2008
Cate: 瀬川冬樹

スピーカーとの出合い

明日からインターナショナルオーディオショウがはじまる。
晴海でオーディオフェアが開催されていたときの状況と比較すると、
試聴条件ははるかによくなっている。

けれども入りきれないほどの人が集まったブースでは、
なかなかいい音で鳴ってくれないし、ほかの理由で本領発揮できないスピーカーもあろう。

「オーディオ機器は自宅試聴しないとほんとうのところはわからない。
特にスピーカーはその傾向が強い」という人もいる。
なじみのオーディオ店(というよりも人だろう)があり、
関心のあるオーディオ機器を自宅で聴けるのなら、それに越したことはない。

あえて言おう。どんなにひどい音で鳴っていたとしても、
自分にとって運命のスピーカーというものと出合ったときは、すぐにわかるはずだ。

瀬川先生が以前言われていた。
「運命の女性(ひと)と出逢ったならば、そのひとがたとえ化粧していなくても、
多少疲れていて冴えない表情をしていたとしても、ピンとくるものがあるはずだ。
スピーカーもまったく同じで、
ひとめぼれするスピーカーなら、ひどい環境で鳴っていても惹かれるものがある」

瀬川先生の、この言葉は自戒も含まれているように思う。

1968年に山中敬三氏から、「お前さんの好きそうな音だよ」と声を掛けられて、
山中氏のリスニングルームでKEFのLS5/1Aを聴かれたが、
「この種の音にはどちらかといえば冷淡な彼の鳴らし方そのもの」だったし、
しかも山中氏のメインスピーカーアルテックA5の間に置かれ、
左右の距離がほとんどとれない状態での音出しも影響してか、
LS5/1Aの真価を聴きとれなかったことへの……。

とにかくショウの3日間、直感を大事にして音を聴いてほしい。