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KEF Cantor

瀬川冬樹

ステレオサウンド 29号(1973年12月発行)
特集・「最新ブックシェルフスピーカーのすべて(下)」より

 後述の♯104と共に、KEFが従来作りあげてきた音質を、新しい魅力に磨きあげはじめたことの聴きとれる新製品である。清楚な美しい響きをすっきりと聴かせる点ではいままでの製品から受ついだ良さだが、以前の製品がややもすれば中域の引っこんだドンシャリ的な鳴り方すれすれに作られていたのにくらべると、中域もたっぷり鳴るし高域の強調感も以前ほどではない。音がこもったりことさらふくらんだりするようなことがなく、控えめでひっそりと鳴る。音の芯がやや柔らかすぎるようにも思われるし、ハイパワーに弱いのは欧州系のスピーカーに共通の弱点といえるが、あまり大きな音量出さずに音楽を楽しむ人にとっては、その余韻の美しさ,滑らかな艶の或る圧迫感のない響きの良さは一聴に値する。置き方の工夫で低音の量感を補った方がよいのはこの種の小型スピーカーに共通の使いこなしだが、それにトーンコントロールの補整をわずかに加えると、低音の土台も意外にしっかりする。音のスケール感の出にくいこと、総体にやや音離れのよくないところなど弱点のあるものの、この価格の製品ではスキャンダイナのA10と共に注目すべき新製品といえる。

周波数レンジ:☆☆☆
質感:☆☆☆☆
ダイナミックレンジ:☆☆☆
解像力:☆☆☆
余韻:☆☆☆☆
プレゼンス:☆☆☆☆
魅力:☆☆☆☆

総合評価:☆☆☆☆

トーレンス TD125MKIIAB

岩崎千明

スイングジャーナル 11月号(1973年10月発行)
「SJ選定新製品試聴記」より

 我家にはなぜかトーレンスのプレーヤーが4台ある。
 そしてもう1台はもっともふるくからわがリスニング・ルームの主役として活躍していたTD124IIだ。
 アイドラとベルトの2重ドライヴによる4kgのターンテーブルにアルミの2重ターンテーブル機構で、この軽量アルミのテーブルを浮かすことによりクイック・ストップのできるいかにもプロ用らしいメカニズムが気に入っていつも手元から手離せない。駆動源であるモーターの力をベルトによりアイードラーに伝え、それを介して重量級ターンテーブルを駆動するというメカニズムは類の少ないというよりトーレンスにあって始められた優れた機構であり、これにより、モーターの振動をおさえ高いSN比を得ることができ、高いトルクを保ったままでその高性能を得られる点、いかにも業務用機器を作って来たトーレンスならではのターンテーブルであり、TD124が全世界の高級マニアに常に愛用されトーレンス・ブランドを高級ファンの間に確固として固定した業績は誰も否定できまい。
 シンクロナス・モーターを用い電源周波数によって回転数の決る特有の性能を利用して、これに電燈線電源を接続するのではなく、新たに正確な電圧の周波数を保つ電源電圧をつくり出し、これによってシンクロナス・モーターを廻すという新しい理論にのっとったターンテーブル。それがTD125であった。
 この125のただひとつのウィーク・ポイントがモーターの回転数を変えるための、この電源の周波数切換えと速度徴調整の複雑さ等にある。これをより改良する目的でマークIIが誕生したとも言えよう。
 ターンテーブルはめったに買い換えがきかない点、誰しも同じで、一応気に入ったこの124はこの9年間主役を演じ、125が出たときも、それに置きかえることを拒んできた。
 新型125がいくらプロ用とはいえその構造が本来家庭用であるべき150と同じメカニズム、つまり2重ターンテーブルのベルト・ドライヴ機構である点とクイック・ストップのないことに不満が残ったからであった。しかし、今春のヨーロッパ紀行の経験はこうした単純な考え方を変えてしまった。
 ヨーロッパを歩きその各国のメーカーをまわり、スタジオを見、そしてディーラーのサーヴィス・セクションをのぞいた折、そのひとつとしてトーレンスTD125以外を使用しているところはないことを確かめたからである。
 もっとも信頼性の高い確実な高性能動作を常に保ってくれるというのがこのTD125に対する評価のすべてであった。
 しかし技術の進歩はターンテーブルのSNをさらに要求した。2年来、国産DDモーターがわが国のオーディオ・マニアの聞で急速にアピールしたのもその端的な表われであるし、DDモーターは国産にとどまらずデュアルからもオート・プレイヤーに着装されて商品化され日本にも入ってきた。
 世界最高と自他共に認めてきたトーレンスのターンテーブルはDD流行の波を受けてマークIIとしてマイナー・チェンジされ新たなるディーラー山水電気の手によって日本の市場に姿を呪わした。マークIlとなって電子制御回路を改め従来の複雑な回転速度調整を取り除くことにより一層の安定度と信頼性を獲得して確かさを一歩進め得たといえよう。
 ターンテーブルとアームを乗せた7kgのダイキャスト・ベースはモーターと電子制御回路を取りつけたメイン・シャーシーつまりプレイヤー・ケースからスプリングにより浮かせてモーターや外部からの振動・ショックに対して、またハウリングに強いトーレンスの特長をさらに高めより完全なものにし得たのである。
 こうした超重量級ターンテーブルにみられる立上りのおそい欠点もクラッチ機構により補い、このクラスではプロ仕様に指定されるに足るレベルにまで達し加えてベルトの僅かな伸びなども吸収してしまう工夫もなされている。さらに新たに設計されたアームは軽量針圧ながらダイナミック・バランス(スプリング加圧式)という理想的なものでオルトフォンなきあとの現在世界最高の軽針圧アームと断定してよかろう。

サンスイ SP-707J, SP-505J

岩崎千明

スイングジャーナル別冊「モダン・ジャズ読本 ’74」(1973年10月発行)
「SP707J/SP505J SYSTEM-UP教室」より

 ジェイムス・B・ランシングが1947年米国でハイファイ・スピーカーの専門メーカーとして独立し、いわゆるJBLジェイムス・B・ランシング・サウンド会社としてスタートした時、その主力製品としてデビューしたのが38センチ・フルレンジスピーカーの最高傑作といわれるD130です。
 さらに、D130を基に低音専用(ウーファー)としたのが130Aで、これと組合せるべく作った高音専用ユニットがLE175DLHです。
 つまり、D130こそJBLのスピーカーの基本となった、いうなればオリジナル中のオリジナル製品なのです。
 こうして20有余年経った今日でも、なおこのD130のけたはずれの優れた性能は多くのスピーカーの中でひときわ光に輝いて、ますます高い評価を得ています。今日のように電子技術が音楽演奏にまで参加することが定着してきて、その範囲が純音楽からジャズ、ポピュラーの広い領域にまたがるほどになりました。マイクや電子信号の組合せで創られる波形が音に変換されるとき、必ず、といってよいほどこのJBLのスピーカー、とくにD130が指定されます。つまり、他の楽器に互して演奏する時のスピーカーとしてこのD130を中心としたJBLスピーカーに優るものはないのです。
 それというのは、JBLのあらゆるスピーカーが、音楽を創り出す楽器のサウンドを、よく知り抜いて作られているからにほかなりません。JBLのクラフトマンシップは、長い年月の音響技術の積み重ねから生み出され、「音」を追究するために決して妥協を許さないのです。それは、非能率といわれるかもしれませんし、ぜいたく過ぎるのも確かです。しかし、本当に優れた「音」で音楽を再現するために、さらに優れた品質を得るためには、良いと確信したことを頑固に守り続ける現れでしよう。
 5.4kgのマグネット回路、アルミリボンによる10.2cm径のボイスコイルなど、その端的なあらわれがD130だといえます。
 あらゆるスピーカーユニットがそうですが、このD130もその優秀な真価を発揮するには十分に検討された箱、エンクロージャーが必要です。とくに重低音を、それも歯切れよく鳴らそうというとホーン・ロードのものが最高です。(72年まではJBLに、こうした38cmスピーカーのためのバックロード・ホーン型の箱が、非常に高価でしたが用意されていました。)
 そこで、JBL日本総代理店である山水がJBLに代ってバックロード・ホーンの箱を作り、D130を組込んでSP707Jが出来上ったのです。
 つまり、SP707JはD130の優れた力強い低音を、より以上の迫力で歯切れよく再生するための理想のシステムと断言できるのです。
 あらゆる音楽の、豊かな低域の厚さに加えて、中域音のこの上なく充実した再生ぶりが魅力です。
 刺激のない高音域はおとなしく、打楽器などの生々しい迫力を求めるときはアンプで高音を補うのがコツです。
 SP505JはJBLのスピーカー・ユニットとして、日本では有名なLE8T 20センチフルレンジ型の兄貴分であり先輩として存在するD123 30センチフルレンジを用いたシステムです。
 D123は30センチ型ですが、38センチ級に劣らぬ豊かな低音と、20センチ級にも優る高音の輝きがなによりも魅力です。つまり、D130よりもひとまわり小さいが、それにも負けないゆったりした低音、さらにD130以上に伸びた高域の優れたバランスで、単一スピーカーとして完成度の一段と高い製品なのです。
 D123のこうした優れた広帯域再生ぶりを十分生かして、家庭用高級スピーカー・システムとしてバスレフレックス型の箱に収め、完成したのがSP505Jです。
 ブックシェルフ型よりも大きいが、比較的小さなフロア型のこの箱はD123の最も優れた低音を十分に鳴らすように厳密に設計されて作られており、この大きさを信じられないぐらいにスケールの大きな低域を再生します。
 このSP505Jも、SP707Jも箱は北欧製樺桜材合板による手作りで、手を抜かない精密工作など、あらゆる意味で完全なエンクロージャーといえます。
 JBLスピーカー・ユニットの中で、フルレンジ用として最も優秀な性能と限りない音楽性とを併せ備えた名作がこのLE8T 20センチ・フルレンジ型です。
 この名作スピーカーを、理想的なブックシェルフ型の箱に収めたものがSP-LE8Tです。かって、米国においてJBLのオリジナルとして、ランサー33(現在廃止)という製品がありましたが、そのサランネットを組格子に変えた豪華型こそSP-LE8Tです。
 シングルスピーカーのためステレオの定位は他に類のないほど明確です。高級家庭用として、また小型モニター用として、これ以上手軽で優れたシステムはありません。

個性あるSP707J・505Jへのグレードアップ
より完璧なHi-Fiの世界を創るチャート例

075の追加
 D130と075の組合せはJBLの030システムとして指定されており、オリジナル2ウェイが出来上ります。ただオリジナルではN2400ネットワークにより、2500Hzをクロスオーバーとしますが、実際に試聴してみると、N7000による7000Hzクロスの方がバランスもよく、楽器の生々しいサウンドが得られます。シンバルの響きは、鮮明さを増すとともに、高域の指向性が抜群で、定位と音像の大きさも明確になります。さらに、高域の改善はそのまま中域から低域までも音の深みを加える好結果を生みます。

LE175DLHの追加
 D130と並びJBLの最高傑作であるこのLE175DLHの優秀性を組合せた2ウェイは、D130の中音から低音までをすっかり生き返らせて、現代的なパーカッシブ・サウンドをみなぎらせます。鮮烈、華麗にして、しかも品位の高い迫力をもって、あらゆる楽器のサウンドを再現します。
 オーケストラの楽器もガラスをちりばめたように、楽器のひとつひとつをくっきりと浮び出させるのです。空気のかすかなふるえから床の鳴りひびきまで、音楽の現場をそのまま再現する理想のシステムといえます。

LE85+HL91
 LE175DLHにくらべ、さらに音の緻密さが増し、音の粒のひとつひとつがよりくっきりと明確さを加えて浮んでくるようです。LE175DLHにくらべて価格の上で20%も上るのですがそれでも差は、音の上でも歴然です。
 もし、ゆとりさえあれば、ぜひこのLE85を狙うことを推めたいのです。LE175DLHでももはや理想に達するので、LE85となるとぜいたくの部類です。しかし、それでもなおこの高級な組合せのよさはオーディオの限りない可能性を知らされ、さらにそれを拡げたくなります。魅力の塊りです。

HL91
 D130単体のSP707Jはこのままではなく、最終的にぜひ以上のような高音ユニット3種のうちのどれかひとつを加えた2ウェイとして使うことを推めたいのです。2ウェイにグレードアップしてSP707Jの魅力の真価がわかる、といってよいでしよう。
 D130だけにくらべ、そのサウンドは一段と向上いたします。いや、一段とではなく、格段と、です。
 2ウェイになることによってSP707Jはまぎれもなく「世界最高のシステム」として完成するのです。

LE20を加える場合
 D123のみにくらべ俄然繊細感が加わり、クリアーな再生ぶりは2ウェイへの向上をはっきりと知らせてくれます。ソフトな品の良い迫力は、クラシックのチェンバロのタッチから弦のハーモニーまで、ニュアンス豊かに再現
します
 しかも、JBLサウンドの結集で、使う者の好みの音を自由に出して、ジャズの力強いソロも際立つ新鮮さで、みごとに再生します。全体によくバランスがとれ、改善された超高域の指向性特は音像の自然感をより生々しく伝えるのに大きくプラスしているのを知らされます。

075を加える場合
 LE20にくらべてはるかに高能率の075はネットワークのレベル調整を十分にしぼっておきませんと、高音だけ遊離して響き過ぎてしまいます。D123の深々とした低音にバランスするには高音は控え目に鳴らすべきです。
 ピアノとかシンバルなどの楽器のサウンドを真近かに聴くような再生は得意でも、弦のニュアンスに富んだ気品の高い響きは少々鳴りすぎるようです。

LE175DLHを加える
 LE175DLHも075も同じホーン型だが、指向性のより優れたLE175DLHの方がはるかに好ましい結果が得られ中音域の全てがくっきりと引き締って冴えた迫力を加えます。楽器のハーモニーの豊かさも一段と加わり、中音の厚さを増し、しかもさわやかに響きます。
 075のときよりもシンバルのプレゼンスはぐんと良くなって、余韻の響きまで、生々しさをプラスします。
 クロスオーバーが1500Hzだから、中音まで変るのは当り前だが、中音の立ち上りの良さとともにぐんと密度が充実して見違えるほどです。

D123をLE14Aに
 高音用を加えて2ウェイにしたあとさらに高級化を狙って、D123フルレンジを低音専用に換えるというのが、このシステムです。LE14Aはひとまわり大きく、低音の豊かな迫力は一段と増し、小型ながら数倍のパワーフルなシステムをて完成します。

プロ用の厳しい性能を居間に響かせる
新しい音響芸術の再生をめざすマニアへ

プロフェッショナル・シリーズについて
 いよいよJBLのプロ用シリーズが一般に山水から発売されます。プロ用は本来の業務用としてギャランティされる性能が厳しく定められており、コンシューマー用製品と相当製品を選んで使えば、超高級品として、とくに優れたシステムになります。
 例えばD130と2135、130Aと2220A、075と2405、LE175DLHと2410ユニット+2305ホーンで、それぞれ互換性があります。
 しかし、一般用としてではなくプロ用シリーズのみにあるユニットもありそれを用いることは、まさにプロ用製品の特長と優秀性を最大に発揮することになります。

高音用ラジアル・ホーン2345と2350
 ラジアル・ホーンは音響レンズや拡散器を使うことなしに、指向性の優れた高音輻射が得られるように設計され、ずばぬけた高能率を狙ったJBL最新の高音用です。
 ホーンとプレッシュア・ユニットとを組合せて高音用ユニットとして用います。プレッシュア・ユニットにはLE175相当の2410、LE85相当の2420があり、さらに加えて一般用として有名な中音ユニット375に相当するプロ用として2440が存在します。
 2410または2420をユニットとしラジアル・ホーン2345を組合せた高音用は、従来のいかなるものよりも強力な迫力が得られ、とくに大きい音響エネルギーを狙う場合、例えばジャズやロックなどを力いっぱい再現しようという時に、その優れた能力は驚異的ですらあります。
 ラジアル・ホーン2350は、2390と同様に500Hz以上の音域に使用すべきホーンで、音響レンズつきの2390に匹敵する優れた指向特性と、より以上の高能率を誇ります。
 本来、中音用ですが、2327、2328アダプターを付加すれば、高音用ホーンとして使えます。
 この場合は、LE85相当の2420と組合せてカットオフ500Hz以上に使えるのです。拡がりの良い、優れた中音域を充実したパワーフルな響きで再現でき、従来のJBLサウンドにも優る再生を2ウェイで実現できるのです。
 2350または2390+2327(2328)アダプター+2420ユニットというこの組合せの高音用はJBLプロ用システムの中に、小ホール用として実際に存在しています。
 この場合の低音用はSP707Jと全く同じ構造のバックロード・ホーンに130Aウーファー相当の2220Aが使用されネットワークはN500相当の3152です。

2205ウーファーに換える場合
 プロ用シリーズ特有のパワーフルな低音用ユニットが、この2205で、一般用にLE15Aの低音から中音域を改良したこのウーファーは150W入力と強力型です。
 プロ用ユニットを中高音用として用いた場合の低音専用ユニットとして2205は注目すべきです。SP707JのユニットD130を2205に換えたいという欲望はオーディオマニアなら誰しも持つのも無理ありません。
 2205によって低音はより深々とした豊かさを増し、中域の素直さは格別です。とくに気品のある再生は、現代JBLサウンドの結晶たる面目を十分に果しましよう

2220と2215ウーファー
 SP707JのD130はフルレンジですが、プロ用シリーズの38センチウーファーとして2220があり、130A相当です。100Wの入力に耐える強力型で、130Aに換えるのなら、ぜひこの2220を見逃すわけにはいきません。またLE15Aのプロ用として2215があります。
 以上2205と2220ウーファーは、末尾のAは8Ω、Bは16Ω、Cは32Ωのインピーやンスを表します。2215Aは8Ω、Bは16Ωです。
 プロ用の高音ユニットは全て16Ωなのでもし正確を期すのでしたら、ウーファーも16Ωを指定し、プロ用の16Ω用ネットワークを使うべきです。

ブラウン L810

菅野沖彦

スイングジャーナル 7月号(1973年6月発行)
「SJ選定 ベスト・バイ・ステレオ」より

 L810はブラウンのスピーカー・システム群の中では高級機種である。ブラウンのスピーカーが日本へ輸入されてまだ日が浅いし、実際の商品の供給も軌道にのっていないようだ。生産能力のある会社だから日本でのサプライが早く順調になってほしいものである。選定新製品としてはマルチ・アンプの組込まれたL1020を取上げたのだが、代表的なものとなるとこのL810を選ぶのが妥当であろう。20cm(正確には21cm)ウーハーを2つベースにしてその上に5cm径のドーム・スコ−カーと2・5cm径のドーム・トゥイーターを組み合わせた3ウェイのユニット構成。内容積41ℓのブックシェルフ型密閉エンクロージュアーで別売のスティール脚を取付けて据置型としても使えるものにまとめた中型システムである。ブラウンではこのシステムをスタジオ用といっているところからみても、そのクォリティへの自信のほどが伺える。外装はウォールナットとホワイトの2つの仕上げが選べるが、どちらもフレッシュでシャープなデザイン感覚をもった美しいものだ。ユニットのクロスオーバーは550Hz、4kHzで12db/octの特性。9種類に及ぶスピーカー・システム群は共通のトーンとデザイン・ポリシーに貫ぬかれていて、6・4ℓ容積の2ウェイであるL420や7ℓ容積のL310といったコンパクト・タイプから、このL810に至るまでの様々なバリエーションは広くユーザーのニーズに合わせた製品構成である。これだけの種類の名システムが共通した音のイメージをもっていることは感心させられるし、メーカーの主張、性格が明確に表われているのはさすがである。ドーム・トゥイーターとドーム・スコーカーは共通のユニットを使い、2ウェイの場合はトゥイーターを1・8kHzから上で使うという方法をとっている。ウーハーはこの810に使われている21cm径のほか17cm、18cm、30cmの三種類を使いわけているが、いずれもコーンの材質、エッジやサスペンションなど振動系の設計は共通のものだ。一つのメーカーで、いろいろなスピーカーをつくり、これが同じメーカーの製品かと驚ろくような異質なものを発売しているメーカーが少くないが、それに対して、こういう行き方は、いかにもメーカーとしての自信、信念が感じられて好ましい。同じメーカーがソフト・ドーム、ハード・ドームやホーンなどといろいろなスピーカーを出すというのは、本来おかしい事で、日本のメーカーの多くに見られる例だが、マルチ化したユーザーへのサービスといえば聞えがいいが、本当は自信のなさと試行錯誤の中で、とにかく売ろうという考え方の現われとしか思えない。あまりにも無節操ではないか。
 それはとも角このL810はそうした共通のポリシーに貫ぬかれたいづれもそのサイズと価格内では最高のスピーカー・システムといってもよい製品群の中で、最高の位置づけにふさわしい優れたシステムである。周波数帯域はきわめて広く、素直にのびきった高音のさわやかさ、透明感は類がない。そして、豊かな低音は、楽器の低音域の充実した響きを鳴らし、全体の音楽的なまとまりほケチのつけようがないほどだ。今やオーディオは、スピーカーの音そのもので音楽的実体験が得られるといってもよいところまできていると思うが、このスピーカー・システムなどはまさにそれに価いするものだといってよかろう。録音のよいプログラム・ソースを優れたアンプを使って、このL810で再生すれば、その演奏から受ける感銘度は、生の演奏から受ける感銘度に匹敵するものだと思う。こう書くと、気のはやい人は生の音とそっくりという意味にとられるかもしれないが、そんな馬鹿げたことをいっているのではない。音楽体験としての質の高さ、次元の問題としての話しである。私は今、このL810をマッキントッシュのC28とMC2105のアンプで自宅で聞いているが、その再生音にはかなりの程度満足している。かなりの程度といったのは他にも勿論よいスピーカーがあり、それらはそれらの魅力をもっているからだ。111、000円という価格は、このシステムの質として、輸入品として決して高くない。
 すばらしいシステムだ。

マッキントッシュ MC2300

菅野沖彦

スイングジャーナル 5月号(1973年4月発行)
「SJ選定新製品試聴記」より

 マッキントッシュ、この名前は名実共に世界長高のアンプの代名詞として、オーディオの好きな人々の中では重味のある響きをもって語られている。マッキントッシュはアメリカのニューヨーク州、ビンガムトン(ビングハントンと発音するのは誤り)に本社をもつアンプ中心のオーディオ専門メーカーである。筆者は縁あって同社を何回も訪れるチャンスがあり、マッキントッシュ氏を始め、副社長のガウ氏、技術担当重役のコーダーマン氏などと親しくしているが、比較的小規模の同社が真に高級品のメーカーとして卓抜の技術とクラフトマンシップ、そして独自の経営理念にもとずいて益々ならぬ努力の結果、現在の地位を築いたことをよく知っている。
 マッキントッシュのアンプは、あらゆる点から見て優れたものをもっているが、だからといって全ての点で、現在のオーディオ技術の頂点に立つ最新のテクノロジーと、完壁な高級パーツによる仕上げであるとは断言できない。むしろ、そのアンプの回路構成には頑固なほど古い思想が入りこんでいるし、必ずしも最高のパーツの集積ともいえない。しかし、一つの商品として、絶対の信念の結びついたまとめの巧みさ、それは同社が標榜する高度の信頼度と、それを裏づける保証、最高級品として、それを持つ人の満足感を十分に満し得る製品としてのバランスと完成度の高さである。
 同社の現役製品としてはプリ・アンプのC28、パワー・アンプのMC2105が高級アンプの最高峰で、アウトプット・トランスを持つTrアンプというユニークなパワー・ステージの特長は、音質の面でも如何なく独特な風格と、優れた特性を誇っているのだが、ここに紹介するMC2300という製品は、その上をいく、むしろ特殊といってもいい、超高級品である。MC2300というアンプは、300W×300W(RMS)のパワー・アンプで、このパワーは、アウトプット・トランスがあるので、いかなる負荷インピーダンスにおいても、保証されている。混変調歪はフル・パワー時において20Hz〜20kHzにわたって0・25%以下、F特は同条件で20Hz〜20kHzにわたり+0、−0・5dB以下の範囲におさまり、ダンピング・ファクターは8Ω負荷時で14、入力電圧は0・5Vの感度をもっている。このアンプは管球式のモノーラル・アンプMC3500というアンプの発展型であって、これをTr化し、ステレオ・アンプとしてまとめたものと考えられる。シャーシやパネルのデザインも共通のイメージで、内容にふさわしい桁はずれに豪華なラボラトリー・スタイルである。
 なにしろ、300W×300Wという大出カアンプであるから、その音質は、デリカシーや透明感といった繊細な見方からしたら期待出来ないのではないかと思われるかもしれないし、事実、大パワー・アンプにはそうしたものが少くないのだが、このMC2300を実際に使ってみて、それが全くの危惧であったことがわかった。このアンプの音は、小出力時にも、大出力時にも、従来のアンプのイメージをひっくり返す余裕のある堂々たる響きの中に、充分なデリカシーをもった再現が聞かれる。残留ノイズがやや大きいが、これはマッキンのパワー・アンプに共通の欠点。とにかく、これで聞くと、あと他のアンプで聞くのが嫌になるといっても過言ではない次元のちがいとでもいったものが感じられ、音像の一つ一つが生き生きと浮き上がり、深みと奥行が再現されるのであった。
 アクエリアス・ブルーのイリュミネイションに照らされた大型の二個のピーク・レベル・メーターをもったパネルの迫力、130ポンドという一人では持ち上らない重量、すべてのイメージがアンプという概念を変えさせるような超弩級のアンプ、MC2300はハイ・パワー・アンプの現時点における最高峰といってよいだろう。価格も当然、凄く高価だが、それを払うことができる入にとって、その気になれば、これだけのアンプが存在するということは幸せなことに違いない。勿論本来はマッキントッシュでも、これをラボラトリー・ユースとして考えていて、カッティング・ヘッドのドライヴ、スタジオのモニター・ドライヴなど、プロフェッショナル・エクイプメントであることはいうまでもないが……。マニアなら一生のうちに、このぐらいのアンプを持ちたいと憶がれるのも私だけではあるまい。

ブラウン LV1020

菅野沖彦

スイングジャーナル 3月号(1973年2月発行)
「SJ選定新製品試聴記」より

 ブラウン社といえば、日本ではオーディオのイメージは全くなかった。もっとも強いイメージが電気カミソリ、ファンやラジオ程度がせいぜいというところだったろう。しかし、昨年のオーディオ・フェアに行かれた人なら、そこに展示された同社の数々のコンポーネント・システムに一朝一夕にはできない質の高さと風格を認められたにちがいない。私自身も不勉強ながら、ブラウンがこれほどオーディオ製品に力をもっている会社だとは知らなかったのである。聞くところによるとブラウン社は1921年にマックス・ブラウンというエンジニアによって創立されたそうだから、すでに過半世紀の歴史をもつ会社であり、ラジオ、オーディオ製品にも1923年から手をつけているという本格派なのである。今まで私が知っていたのは、日本でいえばアンサンブル型という装置であって、アメリカのゼニスやウェスティングハウスのような広く家庭用の電蓄にしか興味をもたない会社だと思っていたのである。
 総合家電メーカーとしてのブラウン社の現在の規模は国際的であるから、その製品にマニア・ライクな要素を求められるとは思っていなかった。しかし、偶然の機会に同社のスピーカー・システム一連の製品を聴き、テレコやアンプをいじることができた時から、私のそうしたイメージはすっかり改められてしまったのである。アンプはステレオ・レシーバーと、チューナー・プリで、日本の実状には合わないが、スピーカーの音を聞いて、すっかりほれこんでしまった。
 ブラウンのスピーカーは、コンパクトなL420/1、L500/1や薄型のL310,L480/1、L550、そして、中型のL620、L710、やや大型のL810、そして今回選定新製品としたLV1020などとヴァリエーションが豊富だが、いずれも共通のデザイン・ポリシーとサウンド・ポリシーに貫かれている点が特に印象的である。仕上げはすべてウォルナットとホワイトの二種類が用意され、前面グリルはエロクサイド処理アルミニュームのパンチング・メタルである。きわめて精緻な密閉型エンクロージュアに優れたユニットが巧みに組み合わされているが、基本的には最近のヨーロッパ系のスピーカー・システムが多く採用しているドーム・スコーカー(トゥイーター)とコーン・ウーハーのマルチ・ウェイを採用している。スキャン・ダイナ、フェログラフ、ヘコー、などヨーロッパ系のスピーカーのもつサウンドは日本でも好評で、明解な音像のたたずまいと広い帯域特性のもつ豊かなソノリティにどこか共通した魅力を感じるが、中でもこのブラウンの製品は強い印象を受けた。ソフト・ドームとしてはやや荒目のシャープな音像再現がぴりっと引締りながら、朗々とした音場を再現するのである。
 LV1020は中でも最高級の特殊なシステムであって30cmウーハー、5cmスコーカー、2・5cmトゥイーターの3ウェイを3台のパワー・アンプでドライブするマルチ・チャンネル・システムなのである。ウーハー用40W、スコーカー用20W、トゥイーター用15Wのアンプがエレクトロニクス・デバイダーを通して帯域分割されたシグナルで各ユニットをダイレクト・ドライブしている。K+Hがスタジオ用モニターとしてこの方式を採用していたが、ブラウン社でもこれはプロフェッショナル・システムとうたっている。このスピーカーを使うには本来は同社のCE1020というチューナー・プリが用意されている。しかし勿論、ディン(DIN)・ピン・プラグの変換コードと電源の特殊コンセントの対策さえおこなえば、どんなプリ・アンプと組み合わせても使えるわけで入力感度は0・25〜1・5Vという一般的なライン・レベルに設計されている。
 とかく苦手ときれているソフト・ドームのパルシヴな波形への応答、物性からくるハードな切れ味もそれほど不満はなくシンバルのアタックも実感が出る。グラマスで締切った低音はブラウンの一連のシステムに共通で、このシステム以外はほとんど2個のウーハーを使っていることをみても低音の充実感に同社のサウンド・ポリシーがあることがわかる。音楽的な充実感はここからくる。音楽の美しさの基盤は低音にある。難をいえば、マグネット装着のアルミのグリルの汚れが目立ったり、凹凸が目立つのと、大振幅時にびりつきを起す場合があったことだ。グリルはともかくエンタロージュア面との接触部分はダンプしたソフトな材料を使うべきであろう。

シーメンス Sachsen

シーメンスのスピーカーシステムSachsenの広告(輸入元:關本)
(モダン・ジャズ読本 ’82掲載)

Siemens

フィリップス AD1256/M

フィリップスのフルレンジユニットAD1256/Mの広告(輸入元:オーディオニックス)
(ステレオ 1972年12月号掲載)

philips

デュアル 1229, 1218

デュアルのアナログプレーヤー1229、1218の広告(輸入元:東志)
(ステレオ 1972年12月号掲載)

dual

オルトフォン M15E Super, AS212

オルトフォンのカートリッジM15E Super、トーンアームAS212の広告
(ステレオ 1972年12月号掲載)

ortofon

BSR 810X

BSRのアナログプレーヤー810Xの広告(輸入元:BSRジャパン)
(ステレオ 1972年12月号掲載)

bsr

ADC ADC220X, ADC220XE, ADC10E/MKIV, ADC25, ADC26, XLM

ADCのカートリッジADC220X、ADC220XE、ADC10E/MKIV、ADC25、ADC26、XLMの広告(輸入元:今井商事)
(ステレオ 1972年12月号掲載)

adc

KEF Concerto, Choral, Cadenza, LS5/1A, B110, B139, T27, K2, EMT TSD15, 929

KEFのスピーカーシステムConcerto、Choral、Cadenza、LS5/1A、スピーカーユニットB110、B139、T27、K2、EMTのカートリッジTSD15、トーンアーム929の広告(輸入元:河村電気研究所)
(ステレオ 1972年12月号掲載)

kef

B&W 70 Continental, DM-1

B&Wのスピーカーシステム70 Continental、DM1の広告(輸入元:ラックス)
(ステレオ 1972年12月号掲載)

bw

リーク Sandwich 300, Sandwich 600

リークのスピーカーシステムSandwich 300、Sandwich 600の広告(輸入元:アルカ)
(ステレオ 1972年12月号掲載)

leak

ダイナコ A-25XS

ダイナコのスピーカーシステムA25XSの広告(輸入元:今井商事)
(ステレオ 1972年12月号掲載)

a25xs

エレクトロボイス SEVEN·C, Sentry IVA

エレクトロボイスのスピーカーシステムSEVEN·C、Sentry IVAの広告(輸入元:テクニカ販売)
(ステレオ 1972年12月号掲載)

e-v

シュアー V15 TypeII, M91ED, M75E Type2, M44G

シュアーのカートリッジV15 TypeII、M91ED、M75E Type2、M44Gの広告(輸入元:バルコム)
(ステレオ 1972年12月号掲載)

shure

アルテック DIG

アルテックのスピーカーシステムDIGの広告(輸入元:エレクトリ)
(スイングジャーナル 1972年11月号掲載)

マッキントッシュ C22, C28, MC275, MC2105

マッキントッシュのコントロールアンプC22、C28、パワーアンプMC275、MC2105の広告
(スイングジャーナル 1972年11月号掲載)

JBL Lancer 55

JBLのスピーカーシステムLancer 55の広告(輸入元:山水電気)
(スイングジャーナル 1972年11月号掲載)

オルトフォン M15E Super

岩崎千明

スイングジャーナル 11月号(1972年10月発行)
「SJ選定新製品」より

「オルトフォン」の名声が世界に轟き始めたのは1960年ごろである。まもなく、1962年の春ごろだと記憶するが、米国版〝暮しの手帖〟として有名な〟コンシューマリー・リポート〟のステレオ・カートリッジのテスト・リポートでSPU−GTがベスト・ワンに選ばれたのがきっかけとなり、文字通り世界のオーディオ界を席巻し、最高峰のステレオ・カートリッジとしての座をゆるぎなきものとしたのだった。
 ステレオ初期以来、多くのメーカーにより次々に試みられた高性能カートリッジの群がる中で、デンマーク製のコイル型のSPU−GTが選ばれたことは、決してまぐれの幸運ではない。
 ステレオ・ディスクの誕生のときおおいに力あずかったウェストレックスのカッティング・マシンに付属するテスト・ヒアリング用プレイヤーにつく伝説的、歴史的ステレオ・カートリッジWE10Aと、多くの点で等しい構造を備え、性能そのままで10Aの4g以上という針圧を軽針圧化したと考えられるのがSPU−GTなのである。
 こうした名作の出現は、それが他の多くのライバル製品に比べてあまりに高い座標を獲得したときから、メーカーとしてのオルトフォンに大きな負担となる悲劇を見越すものはいなかった。
 世界のメーカーがいっせいにオルトフォンのカートリッジをめざしたのはもちろんであるし、それに対するオルトフォンの新型による巻返しから生ずる熾烈な戦いが60年代を通じてずっと続いた。シュアのダイナ・マグネット型と呼ぶムーヴィング・マグネット型の出現、ADCの驚異的軽針圧化技術……そうした多くの挑戦に、オルトフォン初の軽針圧型S15もいささかたじろぎ気味で、米国勢はここぞとばかりオルトフォンの牙城に迫り、世界市場になだれ出たのだった。
 70年代を迎え、4チャンネル・ディスクの開発でカートリッジに対する要求は格段と厳しく、それにこたえて技術は進歩し、クォリティーも飛躍的に向上してきた。
 70年、オルトフォンはその崇高な面子にかけて、ついに群がる米国勢を受けて立ったのである。
 M15Eがそれである。発売以来、その優秀性はたちまちマニアのすべての認めるところとなり、加えて米国市場においてSPU−GT以来築かれた拠点から再び強力に打ちこまれた。
 そして、さらにこのM15Eに新らたな精密工作技術を加えて超軽針圧化を図り、Superと名づけて戦列に加えたのである。
 ここにヨーロッパ各国におけるそのM15E Superの評価よりの一端を披露しよう。
 フランス”Harmonie”1971年12月号……試聴の結果はすばらしいものであった。われわれが賞賛するのはその値段でなく、その性能である。
 ドイツ”HiFi Stereophonie”1971年2月号……トラッカビリティーは抜群である。特に高音での性能が抜群。
 英国”Records And Reeordings”1970年6月号……世間一般に通用しているHi−Fiとは異なり、ほんとうの音をエンジョイさせてくれる。トーン・コントロールの調整など不必要にするカートリッジだ。
 SJ試聴室においてM15E Superを装着したプレイヤーに、コルトレーンの「ライヴ・イン・シアトル」がおかれ、音溝にM15E Superの針先がすべリこんだ。
 レコードのほんのちょっぴりのスペースに、こんなにも大きなエネルギーが秘められているなんて、と日頃感じていたことだが、その音のすさまじいまでのアタック、力強さはなんと表現すべきか。ここには、今は亡きコルトレーンの熱い血が、生々しい息吹きが、爆発的というにふさわしく再現された。従来の豊麗なサウンドに加え、アタックの切れ込みが鋭どく、激しいまでの迫力。
 オルトフォンは、若いエネルギーを加えて再び世界のオーディオ市場に再登場したのである。行く手にはシュアやADCや、さらにオーソドックスな手法で確実に歩を進めるデッカ、B&Oなどヨーロッパの群雄もある。だが、オルトフォンの新型は、おそらく、世界中のマニアのカートリッジ・ケースに加えられるに違いない。この上なく豊かな音楽性をたたえて……。

アルテック Valencia

アルテックのスピーカーシステムValenciaの広告(輸入元:エレクトリ)
(ステレオ 1972年11月号掲載)

altec

セレッション Ditton 15, Ditton 25, ゴールドリング 800 Super E

セレッションのスピーカーシステムDitton 15、Ditton 25、ゴールドリングのカートリッジ800 Super Eの広告(輸入元:成川商会)
(ステレオ 1972年11月号掲載)

Celestion

ダイナコ A-35

ダイナコのスピーカーシステムA35の広告(輸入元:今井商事)
(ステレオ 1972年11月号掲載)

a35