Category Archives: ローテル

ローテル RC-5000, RB-5000

井上卓也

ステレオサウンド 48号(1978年9月発行)
「SOUND QUARTERLY 話題の国内・海外新製品を聴く」より

 19型ラックマウントサイズの分厚い黒色仕上げのパネルをもった大型のコントロールアンプとパワーアンプである。
 RC5000は、機能面で3系統のテープ入出力端子、同じく3系統で1系統はMC専用入力となるフォノ入力、各2段切替の高音、低音フィルター各3段切替のミューティングとラウドネスコントロールをはじめ、10素子のオクターブイコライザー、左右独立したマイクミキシング回路など、まったくのフル装備であり、AUX1の入力と出力は600Ωバランス型でキャノン端子を使用している。各アンプユニットはすべてDC構成で、電源部は3電源方式を採用している。
 RB5000は、定格出力500W+500Wの超弩級パワーを誇る大型のパワーアンプである。内部のコンストラクションは、左右対称に2個のDC構成パワーアンプを置くタイプで左右チャンネル間の干渉が動的にも静的にも無視できるほど少なくした設計である。パワー段はハイパワートランジスターを各チャンネル4個パラレルで使用し、特性の対称性が優れたダイアモンド回路応用のパーフェクトコンプリメンタリー方式と呼ばれるタイプで、AB級動作である。電源部は、超大型トロイダルトランスと22、000μFの電解コンデンサーが2組左右チャンネル用に使用されており、重量は53kg。機能面では、感度3段切替の対数圧縮型パワーメーターと各チャンネル8個のLEDを使用したピーク表示ランプ、アンプの電源投入後ウォームアップ完了を指示するスタンバイインジケーター、3系統のスピーカー端子、キャノン端子とRCA型ピン端子が切替使用できる入力端子がある。

ローテル RB-5000

瀬川冬樹

ステレオサウンド 47号(1978年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ’78ベストバイ・コンポーネント」より

現在得られる最大出力。底力のある密度の高い音質は一聴の価値あり。

ローテル RA-1312, RA-1412, RT-1024

ローテルのプリメインアンプRA1312、RA1412、チューナーRT1024の広告
(オーディオアクセサリー 8号掲載)

ROTEL

ローテル RA-1412

菅野沖彦

ステレオサウンド 43号(1977年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ ’77ベストバイ・コンポーネント」より

 あまりなじみのない製品だが、実にユニークなプリメインアンプである。少々こっけいに感じるぐらい、大向うを張ったデザインだが、内容は真面目に作られたアンプだと思う。なめらかで艶のある楽器の質感はよく再生されるし、音の張り、弾み、力感も、なかなか素晴らしい。見た目の品があれば文句なし。

ローテル RA-1412

瀬川冬樹

ステレオサウンド 43号(1977年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ ’77ベストバイ・コンポーネント」より

 輸出を主としているメーカーだけに、海外マーケットを意識したデザインの個性の強さが、国内では必ずしも良くない先入観を抱かせてしまうので損をしているが、音質は本誌42号でも書いたように一級の水準だし、機能その他も価格に見合う内容を十二分に持っている。もっと注目されてよいアンプだ。

ローテル RA-1412

瀬川冬樹

ステレオサウンド 42号(1977年3月発行)
特集・「プリメインアンプは何を選ぶか最新35機種の総テスト」より

 ローテル・ブランドのアンプも、もう何年も前から本誌でたびたびテストしているが、これまではいつも水準すれすれの出来であっても、とりたてて傑出しているということはなかった。そういう印象が頭にあったせいか、このアンプから出てきた音を、一曲一曲聴き進むにつれてただびっくりして聴いてしまった。これは出来のいいアンプだ。
 まず第一に音のバランスのコントロールが絶妙だ。難しいベートーヴェン「18−4」のクヮルテット第三楽章の、トリオのハイポジションで馬脚をあらわすアンプが多いのに、ローテルはほどよく潤いを持ってしかも弦のみずみずしさを十分に保ってしっとりと響かせる。シンフォニーのトゥッティでもバランスや分解能に破綻をみせないし、菅野録音のベーゼンドルファーの打鍵音が、ほかの高級機も顔負けの美しい響きと艶を持って鳴る。ダイレクトカッティングのパーカッションも、力も密度もありよく弾む。

ローテル RA-1412

菅野沖彦

ステレオサウンド 42号(1977年3月発行)
特集・「プリメインアンプは何を選ぶか最新35機種の総テスト」より

 まず、大型のアメリカ人好みの、ものものしいパネルフェイスに度肝を抜かれる。決して品のいいルックスではないが、少なくとも、国産アンプのほとんどがそうであるような画一性からは独り立ちした個性をもっているし、仕事として力の入ったものだ。ところで音だが、これがまったくルックスとは違って、耳触りのよいキメの細かいスムーズな高音のラインを響かせながら、しっかりと充実した中低域にサポートされている立派なもので、なにをかけてもちゃんとプログラムソースの特徴を再現する。フィッシャー=ディスカウの声の魅力も見事だし、対照的な大オーケストラのfffパートで、バランス、音色分析ともに乱れがない。ピアノの質感も、ややタッチが軽くなるが、明晰で音色の表現もまずまずであった。もう一つ、締って充実した音の品位の高さがあれば特級品だ。各種スイッチ類もノイズを出さないし、残留ノイズも少ない優秀なアンプである。

ローテル RX-252

瀬川冬樹

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 セカンドシステム用として、価格も含めて気軽に使える製品。操作機能も必要最少限度に整理されて扱いやすく、大きさも適当。輸出の実績に裏づけられて性能も安定している。

ローテル RX-150, RX-200A, RX-400A

ローテルのレシーバーRX150、RX200A、RX400Aの広告
(ステレオ 1972年12月号掲載)

rotel

ローテル RX-150, RX-200A

ローテルのレシーバーRX150、RX200Aの広告
(スイングジャーナル 1972年11月号掲載)

ローテル RX-150, RX-200A

ローテルのレシーバーRX150、RX200Aの広告
(ステレオ 1972年11月号掲載)

Rotel

ローテル RX-150, RX-200A

ローテルのレシーバーRX150、RX200Aの広告
(スイングジャーナル 1972年7月号掲載)

Rotel

ローテル RS-600, RX-150

ローテルのスピーカーシステムRS600、レシーバーRX150の広告
(スイングジャーナル 1972年1月号掲載)

ROTEL

ローテル RS-600, RX-150

ローテルのスピーカーシステムRS600、レシーバーRX150の広告
(スイングジャーナル 1971年12月号掲載)

Rotel

ローテル RX-150, RX-200, RX-400

ローテルのレシーバーRX150、RX200、RX400の広告
(スイングジャーナル 1971年7月号掲載)

Rotel

ローテル RA-310, RA-610, RT-320, RT-620

ローテルのプリメインアンプRA310、RA610、チューナーRT320、RT620の広告
(スイングジャーナル 1971年6月号掲載)

Rotel

ローテル RT-620

瀬川冬樹

ステレオサウンド 18号(1971年3月発行)
特集・「FMチューナー最新33機種のテストリポート」より

 全体の構成やパターンは、RT320と共通のイメージでまとめられた製品だが、それよりもひとまわり大柄で、ゆったりと作られている。
 ダイアルスケールの実効長は約17センチ。割合に長い方だがFM目盛は等間隔ではない。ダイアル面の文字やメーターの目盛は、もう少し明るくはっきりさせたいような気がする。わずかだが照明ムラも感じられる。スケール面がやや暗いのに、ダイアル指針がかなり明るくしかも原色に近い赤い色なので、総体的にはちょっと目ざわりである。針を暗くするよりは、色調をもう少しおさえて、バックを明るくすれば、もっとずっと良い雰囲気になるにちがいない。しかし総体的に、なかなか美しくまとめられたチューナーだといえる。
 価格の割に、いろいろなアクセサリーを省いて実質的な性能をあげるという作りかたのように思われ、試聴の結果も、同クラスの先発メーカーと十分に比肩できる音質を持っていた。高域をやや甘くまるめた感じで、聴感上はややレンジがせまいような気がしないでもないが、耳あたりのよいウォームな音色である。

ローテル RT-320

瀬川冬樹

ステレオサウンド 18号(1971年3月発行)
特集・「FMチューナー最新33機種のテストリポート」より

 小型/ローコストの、ちょっとしゃれた雰囲気を持ったチューナーだ。一見してどことなくトリオに似たイメージがあるのはメーカーにとって損だと思うが、ローコスト機としてはなかなかうまくまとめた製品のようだ。ダイアルスケールは実効長約13センチ。このクラスとしては長い方に属する。目盛は等間隔ではないが、よけいな文字が書いてないためわずらわしさがなく、指針が明るく証明されることやメーターのスケールが読みとりやすいことなどとあいまって、同調はわりあいにとりやすい方だ。ただ、ダイアル指針の光りぐあいは、もう少し色と明るさをおさえた方が品格が上るのではないかと思う。
 大型の同調ツマミが一個あるだけであとは左下に電源スイッチを含み三個のプッシュボタンがあるだけのまことに簡潔なコントロールだが、プッシュボタン中央のMODEという表示は、何のことかとちょっと考えないと意味が不明瞭で、もう少し表示の方法を考えてもらいたい。
 総体に、ハーマンカードンの製品を製造しているこのメーカーらしく、無理のない手なれた作り方である。

ローテル RA-310, RT-320, RX-240, RX-300

ローテルのプリメインアンプRA310、チューナーRT320、レシーバーRX240、RX300の広告
(スイングジャーナル 1971年2月号掲載)

ROTEL

ローテル RA-610, RX-300, RX-240, RT-620

ローテルのプリメインアンプRA610、レシーバーRX300、RX240、チューナーRT620の広告
(スイングジャーナル 1971年1月号掲載)

RA610