Category Archives: デュアル

デュアル Golden 11

菅野沖彦

レコードリスナーズ アナログバイブル(ステレオサウンド別冊・1996年6月発行)
「注目モデルの徹底試聴 レコードプレーヤー」より

 かつてオートチェンジャーで一世を風靡したドイツのデュアルのプレーヤーだが、その面影がトーンアームのジャイロスコープ・ジンバルサスペンションに残っている、ダイナミックバランス型のトーンアームである。78回転仕様があるのはディスクファンには喜ばれるだろう。こうして古いものをあっさり捨てない思想は、ここ半世紀の日本メーカーには、もっとも欠落しているものの一つであろう。だから、今この国は、技術も文化も断片化し底の浅いものになってしまった。
 ところで、このプレーヤーはけっして高級品といえるほどのものではないが、押さえるべきツボを押さえて、巧みにエネルギーバランスがとられている。アームの動作がよいのであろう、トレースが安定し細かい音もよくピックアップし、ヴァイオリンの音色は艶っぼい粘りのある魅力的なものである。シェリングらしさということでは少々違うように思うが、これはこれで官能的な魅力がある。ピアノも弾力感のある質感で、中低音にかけて豊かな肉づけが感じられる。f0の設定が上手い。ブーミーになるギリギリのところを掴んでいる。高域は派手めであるが、楽音や声質の変化には敏感で、多彩な音色を楽しめる。弦楽器群の音触は、しなやかさを聴かせるし、雰囲気がいい。精緻とまではいかないが、音楽的な感興のあるサウンドであった。空間感が豊かで「ベラフォンテ」のライヴは楽しめた。あの独特な声がよく活かされて、左チャンネルのレキント・ギターの弾くリズムがよく立って聞こえ印象的であった。
「エラ&ルイ」でサッチモの声がややドライになったのは、高域の華やかさのためと思われるが、その分、エラの声は魅力的で、あの柄に似合わぬ可愛らしさが生きていた。低音が豊かなため、「ロリンズ」のジャズではベースが録音のブーミーな傾向を助長し、シンバルの芯がやや細い。サックスも存在感の強い方ではなく、ジャズ向きではなさそうである。

デュアル 1249

瀬川冬樹

ステレオサウンド 47号(1978年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ’78ベストバイ・コンポーネント」より

長い間の改良で現行のオートチェンジャー中最も信頼のおける製品。

デュアル CS721

菅野沖彦

ステレオサウンド 47号(1978年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ’78ベストバイ・コンポーネント」より

オートマチック機構の積重ねが生んだ優れた性能の高性能機。

デュアル 1249

菅野沖彦

ステレオサウンド 43号(1977年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ ’77ベストバイ・コンポーネント」より

 すでに有名な西独製のオートマチックプレーヤーである。メカニカルな動作だが、故障も少なく信頼性が高い。ダイナミックバランスのトーンアームは、見た眼には決して優れたパフォーマンスが感じられまいが、実際使ってみると、期待以上のパフォーマンスが得られる。いい機種なのである。

デュアル 1249

瀬川冬樹

ステレオサウンド 43号(1977年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ ’77ベストバイ・コンポーネント」より

 DDでこそないが、亜鉛ダイキャストの重量感(公称3・4kg)ターンテーブルをベルトドライブしているオートプレーヤー。トーレンスも同様だが、亜鉛ダイキャストの重いターンテーブルを使ったプレーヤーは、聴感上の音質がどういうわけか優れている。外形が最小限度に切りつめられたコンパクトさも好ましい。

デュアル 601

瀬川冬樹

ステレオサウンド 43号(1977年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ ’77ベストバイ・コンポーネント」より

 西独デュアルの一連の製品は、永いことオートマチックプレーヤー(およびチェンジャー)の分野で世界に君臨してきたが、日本のDDの進出で、このところモデルチェンジ攻勢が激しいのは感心できない。601はその中で、デュアルの良さを色濃く受け継ぎながら新型化した安定な製品のひとつといえる。

デュアル 1249

岩崎千明

ステレオサウンド 41号(1976年12月発行)
特集・「世界の一流品」より

 もう10年くらい前かな、いやもっと以前のことか。オートチェンジャーというものに対する観念をすっかり変えてくれたのが、デュアル1019だった。つまりこの1249の母型ともいえるもので、当時の一般的なオートチェンジャーの感覚で受け止められ得る平均的な外観のオートチェンジャーだった。ところが、物体の方は他のチェンジャーとは少々異っていて、それまでの考え方をすっかり変えてしまうに足りる「完璧さ」と「正確さ」を併せ持っていた。
 その上、使い始めなんと6年間も、かなりの使用頻度の苛酷さにもびくともせずに、常に最初と回じ正確さと精密な動作を崩さなかったのには度肝をぬかれた。アームをより軽針圧化させ、ターンテーブルを12吋にして、さらにマイナーチェンジを二度経て1249となって今、デュアルのオリジナル製品としての伝統とキャリアは、アメリカ・日本を中心に、世界のあらゆる国にあまねく知られている。
 ガラードからデュアルの手に移ったオートチェンジャーの品質的な地位ほ、当分ゆるぎそうにないと思える。
 そのオリジナル製品が、デュアル独特の機構により成り立つ上、そのオリジナル機構は、今も主要機構は少しも変ることないという点でも一流たるにふさわしい。
 軽針なオートチェンジャーとして、あるいはフルオートプレイヤーとして、今、初級フアンの激増する時デュアルの1249の価値はますます高くなってくるし、また求められるであろう。

デュアル CS-721S

岩崎千明

ステレオサウンド 41号(1976年12月発行)
特集・「世界の一流品」より

 日本のオリジナル技術ともいえるDDモーターの分野に、高品質チェンジャーのトップメーカー、デュアルが挑んで作ったのが、701ダイレクトドライブ・プレーヤーであった。世界にその名を知られる西独きってのメーカー、デュアルのことだけあって、その製品のポイントともいうべきダイレクトドライブ・モーターは、日本製品とは全然別の開発によるもので、ターンテーブルを外した状態でも、スムーズな回転運動をしてくれて、いわゆるコッギング運動(ぎくしゃく運動)のない点でも、さすがデュアル製と思わせるすばらしさだ。加えて、アームやプレーヤーベースの伝統的なノウハウに支えられた高い完成度は日本製品とは違って、眼に見えない所の良さを、音を出したときに知らされる。
 一見たいして変った点のないこの721が、さらに変ったと聞かされて、それがどこか探すのに手間どるほどであったが、基本的には変っていない点がかえってほっとしたというのが偽らざる所。一流品はそう変ってもらっては困るのだが。

デュアル CL172

瀬川冬樹

ステレオサウンド 36号(1975年9月発行)
特集・「スピーカーシステムのすべて(上)最新40機種のテスト」より

 とてもバランスの良い、上質の響きを持ったスピーカーだ。価格の割には小型で、低音弦の胴鳴りのようなスケールの大きい響きまでを実感的に鳴らそうというのは無理だが、たとえば、カラヤン/ベルリン・フィルのエグモント序曲の場合など、この価格帯の製品の中でもことに好ましいバランスで、適度の厚みもきめの細かさもあり、内声の動きも問題なくすべてバランスして、緻密に、ユニゾンの響きも美しく聴きほれさせる。低音から高音までのバランスのとり方は、国産でいえばSX551にどこか似ているともいえるが、それよりももう少し抑制の利いた光沢を感じさせるところがやはり海外製品だ。ただしブラウンやヘコーから予想するような、かつてのドイツのスピーカーに際立っていた硬質な音はこの製品からはあまり聴きとれない。それだけいわばインターナショナルな方向に磨きをかけた音になっているわけだ。低音のファンダメンタル領域の厚みを欠くためか、わずかながら冷たい傾向の音質だが、なかなかいい味わいを持った製品だった。

デュアル 1229

菅野沖彦

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 マニュアルオート両用のシステムで、デュアルのチェンジャーの高級モデル。便利さと、高いパフォーマンスをよくバランスさせたシステムとして高く評価できる製品だ。

デュアル 1229

井上卓也

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 古典的なアイドラードライブのオートチェンジャーである。しかし、基本を確実に抑えた設計は予想よりも性能が高く、DD型のなかにあっても注目に値するものがある。

デュアル CL180

岩崎千明

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 歌からジャズからオーケストラ、ロックまですべてを現代的サウンドで鳴らしてくれる西独のデュアルは数少ない純血メーカー。安くはないが、最終的なヒアリングテストにも向く。

デュアル CL701

瀬川冬樹

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 海外製品では日本に次いで初のダイレクトドライブ。それを最初からオートプレーヤーに仕上げるところがいかにもデュアルらしい。高価だがアームも♯1229より優秀。

デュアル 1229

岩崎千明

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 軽針圧時代に入るや、またたく間に世界のオートチェンジャーを独占に近いほどの普及ぶりで、デュアル最高級チェンジャー。マニュアルプレーヤー以上ともいえる高い信頼性。

デュアル 1229

瀬川冬樹

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 欧米での永いキャリアと販売実績で、最も信頼されているオートプレーヤー。いかにもドイツらしい堅実なまとまりをみせ、好みのカートリッジで確実に作動する。

デュアル 1229

岩崎千明

ステレオサウンド 30号(1974年3月発行)
「現在のマジックボックス オートチェンジャー」より

 デュアルのチェンジャーという呼び方をしなくても、独乙製というだけでそれが代名詞となるほどに、世界の高級ファンの間で親しまれてきた。12年前から急激にその地位を強めて、それまでの王座を誇っていたガラードの座にとって変って、全世界の市場で少なくとも独立したプレーヤーとして最強のシェアを培ってきたのは、その特有のメカニズムにある。それはガラードと違ってセンタースピンドルのみでレコードを受け、一枚ずつ落として演奏する、というメカニズムにある。今でこそ、それは当り前であるが、それまでのチェンジャーにはつきものであった、レコードを重ねのせた上におさえレバーをのせるという方式から脱却した、ただ一つの操作を最初になし遂げ、デュアルの地位を今日のものに築き上げる直接的なきっかけになっている。
 この6年来、デュアルは軽針圧カートリッジのためのチェンジャーメカニズムに力をそそぎ今や他社のごく少数のチェンジャーを除いて、デュアルのいかなる製品にも匹敵するものはない。
 昨年は同じ西ドイツの同業メーカーPE(パプチューム・エブナー)社を傘下に包含して、ますます量産体制を確立し全世界を市場にこの分野で限り知れぬ強みを発揮し、日本に続いてDDモーターを自社生産するなど、その実力はまさに世界にさきがけるチェンジャーメーカーといえよう。
 1229はデュアルの最高級機種であるが、ストロボがついた最新型1229の前身は1219であり、さらに30cm・ターンテーブルになる前の27cmの1019にさかのぼると、デュアルというより西独製プレーヤーとしての典型的パターンがここにある。
 視覚的デザイン的に、ターンテーブルギリギリのモーターボードに、やや太いストレートアームというその形は、ステレオディスクプレーヤーの原典たるノイマンのカッター付属を思わせるモニター用のディスクプレーヤーを思わせる。
 この一見武骨ながら比類ない確実さをもって、そっ気ないくらいに着実な的確さで操作をしてくれる点が、デュアルの人気は華々しくはないが、根強く着々と全世界に普及させた理由だ。
 こうしたデュアルのもうひとつの偉大な特長は、ハウリングに強いという点だ。
 かつてある雑誌の読者から、「スピーカーの上にプレーヤーを載せるとは何事ぞ」と掲載された写真を指摘されたことがあるが、私のDKには数年来、バックロードホーンのシステムの上にデュアルの古い1019が載せてあり、それは日本のファンの常識を超えて、フルボリュウムでもハウリングの気配すらない。
 アームが細く長くスマートになった1229では、1019ほどではないが、3点のスプリングによってサポートされた全体は、重量とスプリングの遮断共振点を選んであるためか、ハウリングには驚くほど強く、その点でデュアルのかくたる技術力をしらされる。
 ターンテーブルの重量はなんと3・1kgと、マニュアルプレーヤーとして世界一というトーレンスのそれに匹敵する。手もとのスウェーデンで発行されたカタログによれば(王立研究所の測定結果として)デュアルの701DDターンテーブルつきとほぼ同じSN、ワウフラッターの優秀な数字が掲げられ、それはトーレンス125に優るとはいえ、劣ることはない。
 演奏スタートから音溝に針が入るまでは、33回転のとき12秒と遅いほうではなく、それも無駄のない動きがなせるわざだろう。
 よくいわれるように、センタースピンドルからレコードが一枚ずつ落ちる場合に、レコード穴がひろがるとか、落ちるショックでお富み俗が傷むとかの説は、デュアルを使ったことがないためにでてくる言葉で、外径7mmストレートのスピンドルにそって落ちる速さはほどよく抑えられながら、きわめてスムーズでストッときまる感じだ。

デュアル CL172

瀬川冬樹

ステレオサウンド 29号(1973年12月発行)
特集・「最新ブックシェルフスピーカーのすべて(下)」より

 構築のがっしりした引き締ったクリアーな音を鳴らす点、ヘコーなどとも一脈通じるいかにもドイツのスピーカーの音質だ。レベルコントロールがついてないが、そのままではことにヴォーカルで女声男声とも子音が強調されすぎる印象なので、トーンコントロールでハイをわずかにおさえた方がよさそうだ。そうしてうまく補整すると、やや硬質で骨太の低音から中音の支えの上に、中~高音の生々しい目のさめるようなエキサイティングな鳴り方が独特の魅力を撒きちらす。クラシックからポピュラーまで、音楽的なバランスのよさはみごとなもので、色濃く味わいの濃い、聴き手(リスナー)を引きずりこむような強引な音もいえ、ときにはもう少し淡々とした鳴り方にあこがれるという具合になる。しかしティンパニーやスネア・ドラムのスキンの張りが実によく出るし、ソロ・ヴァイオリンの指板をおさえる音も生々しい解像力で、パワーを上げてもそうしたクリアーさ、引き緊った硬質な性格そのものがあまり変化しない点、立派といえる。ただオーケストラの強奏ではそうした面が少々嫌味に聴こえることがあり、音楽の鳴り方にもう少し柔らかな弾みが出てくれば、この魅力はもっと説得力に富むのではないかと思われる。

周波数レンジ:☆☆☆
質感:☆☆☆
ダイナミックレンジ:☆☆☆
解像力:☆☆☆
余韻:☆☆☆
プレゼンス:☆☆☆
魅力:☆☆☆

総合評価:☆☆☆

デュアル 1229, 1218

デュアルのアナログプレーヤー1229、1218の広告(輸入元:東志)
(ステレオ 1972年12月号掲載)

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デュアル 1219

デュアルのアナログプレーヤー1219の広告(輸入元:東志)
(ステレオ 1972年11月号掲載)

1219

デュアル 1214, 1218, 1219

デュアルのアナログプレーヤー1214、1218、1219の広告(輸入元:東志)
(ステレオ 1972年10月号掲載)

Dual

デュアル 1219

デュアルのアナログプレーヤー1219の広告(輸入元:東志)
(スイングジャーナル 1971年7月号掲載)

Dual

デュアル 1219

デュアルのアナログプレーヤー1219の広告(輸入元:東志)
(スイングジャーナル 1971年6月号掲載)

1219

デュアル 1219

デュアルのアナログプレーヤー1219の広告(輸入元:東志)
(スイングジャーナル 1971年5月号掲載)

1219

デュアル 1219

デュアルのアナログプレーヤー1219の広告(輸入元:東志)
(スイングジャーナル 1971年3月号掲載)

1219

デュアル 1219

岩崎千明

スイングジャーナル 2月号(1971年1月発行)
「supreme equipment 世界の名器を探る」より

 コンポーネント・ステレオが、セパレートに代って高級ステレオの代名詞となってきつつあるこの頃、レコード・プレイヤーの地位がますます高まっている。「音の入口には、できるだけ高級品を選ぶ」というのが、コンポーネント・ステレオのひとつの条件とさえなっているのはご存知の通り。
 音の品位を入口において損こなってはいくらよいアンプでも、スピーカーでも音を良くすることはできないし、レコードの寿命という点についてもレコード・プレイヤーの良否が決定してしまう。そこで高級レコード・プレイヤーとしてはオートチェンジャーは永い間敬遠されてきた。
 しかし、このデュアルの高品質チェンジャーが、この迷信をくつがえした。
 ステレオの台頭とともに軽針圧カートリッジが出現して以来、その2グラム前後という軽い針圧では、英国製のチェンジャーはどうも満足な動作を必らずしも完了してはくれず、チェンジャーに対する信頼が極端に低くなってしまったのである。そのため米国オーディオ界ではステレオの興隆とともにAR社のプレイヤーがそれまで普及していたオートチェンジャーにとって代って普及しつつあった。
 この米国内のプレイヤーの異変ともいえるチェンジャーの没落を一気に盛り返し、再びオートチェンジャーの主導権をヨーロッパにもたらしたのがこの西独デュアルの前製品1019であり、1012であった。このデュアルの傑作、1219は、70年代になってさらにメカ部を一歩前進させて、アンチスケーティング機構(インサイド・フォース・キャンセラー)と、連続演奏時にも針先とレコード面の角度ヴァーチカル・アングルが正しくセットされるようモード・セレクターがついて一枚演奏と連続演奏を切換えるように工夫された。また外観上も、アームはさらに細くいかにも軽針圧用としてデサインされ、アーム支持部もジャイロが大型になってより精度を高めたことも特筆できる。
 このデュアルのチェンジャーの最大のメリットは、針圧がスプリングによるいわゆるダイナミック・バランス型といわれている機構である点である。量産上バラツキの点で軽針圧ではむづかしいといわれるダイナミック・バランス式はオルトフォンの大型アームなどプロ用に僅か使われているにすぎないメカニカルであり、これはそったり偏心したレコードの軽針圧トレースが完全にできる利点がある。また一見なんの変哲もないこのアームは、あらゆる点でプロ用アーム並みの高性能機構と性能をそなえている点が注目すべきだ。
 ターンテーブルも3・1kgというヘヴィーウエイトのもので、完全ダイナミック・バランス調整されている高級品だ。
 このデュアルのプレイヤーに代表される小型ながらメカニカルで充実した内容のズッシリと重い機構は、大型でぎょうぎょうしいプレイヤーにみなれた眼からはなにか物足りないくらいだがいかにもドイツ製品にふさわしい。このデザインの原型はプロ用ノイマンのプレイヤーにオリジナルがみられることを付言しておこう。