Category Archives: アイワ

アイワ AD-4200

岩崎千明

週刊FM No.15(1976年発行)
「私の手にした新製品」より

 金属の質感を強調した仕上げの、斜めに傾斜したパネル。いわゆる平量き型のカセット・デッキの今までのイメージから一歩前進したデザインは、すでにこの面で著名な商品があるのでオリジナル・デザインとはいい難いが、使いやすさと、まとまりの良さで成功しているといってよい。このAD4200の特長をずばり表わしている点だろう。
 シンプルながら録音用とは別に再生用のヴォリュームを独立させたり、テープ・セレクターにもイコライザー、バイアスをそれぞれ3点切換で使い方に広い幅をもたせ、音質に対する配慮に気をくぼっている点は4万円台のデッキとして丁寧な処置だ。
 ドルビーオンの際の高音特性の変化に対しても親切で、新しいLHテープに対してバイアスを大きめにとることもできるのも好ましい。
 決して広帯域とまでいかないのだが、それでもカセットのこの価格帯の製品としては、ひじょうにバランスの良い音だ。スッキリとした感じの、充実感ある録音で5万台以上の平均的なものとくらべても、ひけをとるまい。
 高品質カセットにありがちな低音の力強さの不足がまったく感じられない点が、もっとも嬉しい所だ。レヴェル・メーターが少々振れすぎるぐらいに録音する方が、この面でも有利なようだ。なおエジェクトの際にマガジンが静かにせり上るのはうまい。アイワの普及型中の傑作といってよい。

アイワ AD-F600, AD-F700R

アイワのカセットデッキAD-F600、AD-F700Rの広告
(オーディオアクセサリー 21号掲載)

Aiwa

アイワ AD-F90M

井上卓也

ステレオサウンド 55号(1980年6月発行)
特集・「’80ベストバイコンポ209選」より

 高級カセットデッキのスタンダードといってもいい性能と機能を備えた製品である。2モーター・フルロジック型の操作系と3ヘッド構成を採用し、独自のピークとVUのダブルニードルレベルメーター、キャリブレーション発振器、バイアス調整に加えて、ワイヤレスリモコンが標準装備である。クリアーでスッキリと抜けの良い音は、独特の魅力をもっている。

アイワ AD-7500

菅野沖彦

ステレオサウンド 47号(1978年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ’78ベストバイ・コンポーネント」より

実用性と信頼性の高いセンスのいい製品。

アイワ HP-500

瀬川冬樹

Hi-Fiヘッドフォンのすべて(ステレオサウンド別冊・1978年春発行)
「Hi-Fiヘッドフォンは何を選ぶか 47機種試聴リポート」より

 価格的に近いためにどうしてもビクター(HP−D50)やフォステクス(T50)と比較してしまうが、ヤマハ(HP1)を中庸とすれば、ビクターがやや高低域両端強調型であるのに対し、フォステクスが中音域強調型であることをT50のところでも書いたが、大づかみなとらえかたをすれば前三者の中では最もフォステクスによく似て、しかしT50よりもいっそう中音域にエネルギーが集中してしまったように聴きとれる。弦や声が硬く、音量を上げるとピアノの打鍵音などもきつい感じで、ステレオの音場のひろがりも感じとりにくい。中域が張り出しているせいばかりでなく、低・高両音域でも、おさえこんだ印象でレインジが狭く、モノフォニクック的に聴こえてしまう。この点フォステクスの方がもう少し自然に感じられた。かけ心地の点ではもう少し感覚的な重圧感がとり除かれるとよいと思った。

アイワ AD-7800

菅野沖彦

ステレオサウンド 43号(1977年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ ’77ベストバイ・コンポーネント」より

 カセットホルダーは7500とちがって斜めに保たれるが、これが専用モーターによるオートマチックローディングというこったメカニズムであり、確実に、無理な力なく、セットされる。メーターをはじめ、調整用ヘッドの装備など、いずれもきわめて本格的でオリジナリティ溢れた高級機の風格である。

アイワ AD-7500

菅野沖彦

ステレオサウンド 43号(1977年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ ’77ベストバイ・コンポーネント」より

 各種の新機構をもった、ユニークでオリジナリティのある、ヴァーチカルユースのカセットデッキである。カセットホルダーは正立透視型で大変扱いよいしSST方式というトランスポートメカニズムは、きわめて安定したテープのトランスポートを可能にする。SN比のよい、透明な音質も品位が高い。

アイワ AD-4200

岩崎千明

ジャズランド 9月号(1976年8月発行)

 AD4200の大きな特徴はまずその外観に求められる。スラントデッキと名付けられた20度の傾斜をもつユニークな操作パネルは、テープの走行状態やメーターの監視、そしてつまみの操作を大変容易にしている。
 カセット・デッキにおいては、いわゆるコンポ・スタイルの縦型操作のデッキがすっかり主流となった感があるが、カセット本来の目的や実際の使用状態を考えると平型デッキも捨て難く、また水平メカニズムの安定性を思えば、特に普及型においてこうした製品が開発されるのは十分納得できる。
 もちろん基本性能にも十分留意しており、ワウ・フラッター0・09%、SN比62dBという値は4万2800円という価格を考えれば、特筆に値するものといえよう。また、フェリクローム等の高性能テープに対応すべく、イコライザー、バイアスの独立3段切換が可能であり、いかなるテープに対してもその能力を最大限に発揮させることができる。
 その他の付属機能もローコストとは思えない充実ぶりで、ドルビー・システムの内蔵をはじめ、テープの頭出しの容易なクイックレビュー・キュー、テープが終了するとメカニズムが停止するオート・ストップ機構などは便利。またカセット・イジェクトのオイルダンプ・メカニズムのソフトなフィーリングも高級機の風格がある。
 さて、AD4200の再生音だが、普及型らしからぬ本格派で、デッキ側での音作りを排した姿勢が好ましい。歪も少なく、すっきりとした誇張感のない音はこのクラスでは貴重である。レンジはそう広い方ではないが、バランスがよくとれているので、全体によくまとまっている。
 最近発売されたパブロのカセット・シリーズを聴くと、アコースティックなパブロ・サウンドを伸び伸びと再現してくれた。
 諸特性もこのクラスでは抜群で、エアチェックなどには威力を発揮するだろう。
 カセットの性能向上の努力はカセットそのものの枠を突破し、遂にエルカセットの登場をみたが、カセットデッキ自身も高価格商品が続々と発表されている。このようなカセットの高級化志向の一方で、きわめて完成度の高い普及型商品が着実に企画されているのは大変歓迎すべきである。
 AD4200の魅力は、その高性能に比しての価格の要さに集約されるが、その性能はオーディオ機器としての十分な水準を維持している。

アイワ AD-7600

アイワのカセットデッキAD7600の広告
(オーディオアクセサリー 1号掲載)

AD7600

アイワ AD-5700

アイワのカセットデッキAD5700の広告
(オーディオ専科 1975年4月号掲載)

AD5700

アイワ TPR-3001

アイワのシステムコンポーネントTPR3001の広告
(スイングジャーナル 1972年3月号掲載)

TPR3001

アイワ TP-1100

アイワのカセットデッキTP1100の広告
(スイングジャーナル 1971年12月号掲載)

AIWA

アイワ TP-1100, TPR-2001

アイワのカセットデッキTP1100、カシーバーTPR2001の広告
(スイングジャーナル 1971年11月号掲載)

Aiwa

アイワ TP-1100

アイワのカセットデッキTP1100の広告
(スイングジャーナル 1971年8月号掲載)

Aiwa

アイワ TP-1100, TPR-2001

アイワのカセットデッキTP1100、カシーバーTPR2001の広告
(スイングジャーナル 1971年5月号掲載)

Aiwa

アイワ TP-1100, TPR-2001

アイワのカセットデッキTP1100、カシーバーTPR2001の広告
(スイングジャーナル 1971年4月号掲載)

Aiwa

アイワ TP-1100, TPR-2001

アイワのカセットデッキTP1100、カシーバーTPR2001の広告
(スイングジャーナル 1971年3月号掲載)

AIWA

アイワ TP-1100, TPR-2001

アイワのカセットデッキTP1100、カシーバーTPR2001の広告
(スイングジャーナル 1971年1月号掲載)

TP1100

アイワ TPR-2001

アイワのカシーバーTPR2001の広告
(スイングジャーナル 1970年10月号掲載)

AIWA

アイワ TP-102S

岩崎千明

スイングジャーナル 8月号(1970年7月発行)
「SJ推薦ベスト・バイ・ステレオ」より

 ズバリいおう。このカー・ステレオなら、本当のカー・マニアでも自分の車に搭載するのにためらうことがないだろうし、もしカー・マニアにしてジャズマニアなら、それこそ本当にカー・ライフにジャズがふんだんに取り入れられるに違いない。大いなる可能性が溢れているのである。
 つまりカセットが実用的に使い得るし、自動逆転(オート・リバース)により今までの8トラックのカートリッジと同様に併用できるのだ。
 さて、このことがどんな意味もをっているのか、今までのカー・ステレオをよく知っている者や、すでに8トラック・カー・ステレオを搭載しているカー・オーナーならばよく判っていただけるに違いない。つまり8トラックはたしかにカー・ステレオ用とし、車載を条件としたテープ・メカニズムを基に開発されたステレオなのである。これはこの目的範囲ですでに完成されている。とはいうものの、それを使ってもっとも不便を感じるのはマガジンの大きいことである。軽自動すなわち360c.c.クラスの日本の大衆車にとっては、このマガジンを10本ものせると1人分のシートが分捕られてしまう点である。さらに経済的な理由、つまり音楽テープが1巻2、600円前後と高価なため、ふんだんにというほど新譜をいつも買入れるわけにはいかないのも8トラックの大きなマイナス面だ。
 テープ・メカニズムが今日のように大きく発展普及したのは、いつでも自分自身ですきなプログラムを録音でき得る点にあるのだが、8トラック・カー・ステレオだけはごく最近まで、録音するためのデッキが製品として市販されていなかったし、また現在市販されていても3万円以上で、かなり高価である。つまり8トラック・カー・ステレオは、プログラムとして必ずミュージック・テープをレコード1枚分よりぐんと高価であるにもかかわらず購入せざるを得なかったわけだ。
 カー・ステレオにカセットが採用される可能性を論ぜられてすでにまる2年かなりの期間が経った。しかし、この2年の間にもカセット併用のカー・ステレオが製品として出たには出たが、実用価値は低く、使いものにならないような価値の認められないといってもよいものだった。つまりカセットでは往復動作が必要であり、左→右が終れば裏がえして左→右をもう1度プレイしなければならない。片面が終ったときテープはストップしたままであり、内部メカニズムを破損に導き得る危険があった。これをカーステレオではカセットを飛び出させるか、終了標示ランプで示すまでしかなかった。
 アイワの新製品TP102Sは片面演奏終了と同時に自動逆転して、カセットを裏返すことなくプレイバックしてくれるのである。そして両面終了と同時にカセットが飛び出し、メカニズムは終了停止してくれる。
 むろん8トラック・マガジンについては従来通りに自動演奏するし、自動チャンネル切換えや手動切換えもできるので変るところはない。
 もう1つ注目してよいのは、8トラックのマガジンとカセットの挿入カ所がひとつであり、わかれていない点だ。当り前といえば当り前であるが、この当り前が今までなおざりにされていた点で、それを実現したアイワのテレコとカー・ステレオを作ってきたキャリアと技術を見ることができる。
 手持ちのカセット・レコーダーでFMから録音したカセット・テープが、そのままカー・ステレオで聞ける。これこそ新しいカー・ライフを開くと評してよかろう。
 製品の質的な優秀さもアイワの永いカー・ステレオのキャリアがあってこそ到達したものに違いない。力強い低音とシャキッとした歯切れよい高音、やや華やかであるが快適なサウンドもカー・マニアライクな明快さで快よい。

アイワ TPR-2001, TP-1009

アイワのカシーバーTPR2001、カセットデッキTP1009の広告
(スイングジャーナル 1970年6月号掲載)

TPR2001

アイワ TPR-2001, TP-1009

アイワのカシーバーTPR2001、カセットデッキTP1009の広告
(スイングジャーナル 1970年4月号掲載)

TPR2001

アイワ TP-1009

アイワのカセットデッキTP1009の広告
(スイングジャーナル 1970年1月号掲載)

TP1009

アイワ TP-1009

アイワのカセットデッキTP1009の広告
(スイングジャーナル 1969年6月号掲載)

AIWA

アイワ TP-1009

アイワのカセットデッキTP1009の広告
(スイングジャーナル 1968年12月号掲載)

TP1009