Category Archives: アンプ関係 - Page 32

テクニクス SU-A4

井上卓也

コンポーネントステレオの世界──1980(ステレオサウンド別冊 1979年12月21日発行)
「’80特選コンポーネント・ショーウインドー」より

考えられる機能をフル装備のA2を基本に機能を標準型としたシンプルな新製品。特長はプリアウトの超ローインピーダンス化で、信号ケーブルの影響が軽減され正確な伝送と強力な駆動力を持つ。

Lo-D HMA-9500MKII

井上卓也

コンポーネントステレオの世界──1980(ステレオサウンド別冊 1979年12月21日発行)
「’80特選コンポーネント・ショーウインドー」より

定評の高いパワーMOS型FET採用に新A級動作を加えた。

マランツ Ma-5

井上卓也

コンポーネントステレオの世界──1980(ステレオサウンド別冊 1979年12月21日発行)
「’80特選コンポーネント・ショーウインドー」より

マランツ最初のモノーラル構成のパワーアンプである。タテ長の外形寸法は、かつてのモデル15/16が2台のパワーアンプを機械的に結合していた歴史を物語るようだ。

ビクター M-7050

井上卓也

コンポーネントステレオの世界──1980(ステレオサウンド別冊 1979年12月21日発行)
「’80特選コンポーネント・ショーウインドー」より

スイッチング歪みとクロスオーバー歪みを解消する目的で、パワー段の可変バイアス方式とドライバー段の改善を含めたスーパーAクラス増幅方式採用のパワーアンプの第1弾製品。

QUAD 44

井上卓也

コンポーネントステレオの世界──1980(ステレオサウンド別冊 1979年12月21日発行)
「’80特選コンポーネント・ショーウインドー」より

22、33以来のQUADのコントロールアンプの伝統を継承したコンパクトで多機能を備えたユニークな新製品。新採用のプラグインカード方式が特長で、業務用機器的な多角的な使用法ができる。

オンキョー Integra M-506

井上卓也

コンポーネントステレオの世界──1980(ステレオサウンド別冊 1979年12月21日発行)
「’80特選コンポーネント・ショーウインドー」より

P306とペアとなるパワーアンプである。従来のスーパーサーボ方式に加えて、出力端のアース側にもサーボをかけるダブルスーパーサーボ方式の採用が特長。

ソニー RT-9

井上卓也

コンポーネントステレオの世界──1980(ステレオサウンド別冊 1979年12月21日発行)
「’80特選コンポーネント・ショーウインドー」より

メタル対応フルロジック操作のデジタルタイマー付デッキにプリメインアンプを組込み、上部にシンセサイザーチューナーを乗せた異色の製品。新時代のコントロールセンターとしての魅力は絶大。

ビクター R-5000

井上卓也

コンポーネントステレオの世界──1980(ステレオサウンド別冊 1979年12月21日発行)
「’80特選コンポーネント・ショーウインドー」より

シンセサイザーチューナー付レシーバーに、メタル対応フルロジック操作のデッキをビルトインした非常に魅力的な新世代の到来を感じさせる製品。薄型デザインと10万円を割る価格も見逃せない。

オンキョー TX-55

井上卓也

コンポーネントステレオの世界──1980(ステレオサウンド別冊 1979年12月21日発行)
「’80特選コンポーネント・ショーウインドー」より

オンキョーが提唱するFMコンポーネントの中心をなす製品。薄型で調整機構をカンガルーポケットに収納し、簡素化したパネルはデザイン的にも機能的にも優れ、音のある暮しへの展開が可能。

パイオニア SX-2020

井上卓也

コンポーネントステレオの世界──1980(ステレオサウンド別冊 1979年12月21日発行)
「’80特選コンポーネント・ショーウインドー」より

ミニサイズコンポーネントの本来の魅力である小型、多機能、高性能を薄型デザインにまとめた開発時期の早さはさすがにパイオニアらしい。小出力ながら通常電源採用で粘り強いパワー感十分な音だ。

マッキントッシュ MA6200

井上卓也

コンポーネントステレオの世界──1980(ステレオサウンド別冊 1979年12月21日発行)
「’80特選コンポーネント・ショーウインドー」より

つねにプリメインアンプを1機種もつというマッキントッシュの伝統に従った製品。C32で最初に導入されたような5分割型トーンイコライザー、独特の電流感応自動電源スイッチ内蔵など多機能で音の魅力も充分。

ケンウッド L-01A

井上卓也

コンポーネントステレオの世界──1980(ステレオサウンド別冊 1979年12月21日発行)
「’80特選コンポーネント・ショーウインドー」より

鉄板などの磁性体による磁気歪の影響を徹底的に排除する目的で非金属製筐体の本体と独立した電源部というセパレート方式を採用した製品。従来より粒子が一段と細かく、整然と高品位な音が特長。

ヤマハ A-9

井上卓也

コンポーネントステレオの世界──1980(ステレオサウンド別冊 1979年12月21日発行)
「’80特選コンポーネント・ショーウインドー」より

アンプブロックと電源の相関性を新技術により断絶し、給電系をも含むさまざまな音質的難問を解決した、ピュアカレントサーボ方式のプリアンプ部と新リニアトランスファーバイアス方式のパワーアンプ部が特長の高級機。

サンスイ AU-X1

井上卓也

コンポーネントステレオの世界──1980(ステレオサウンド別冊 1979年12月21日発行)
「’80特選コンポーネント・ショーウインドー」より

強力なパワーアンプにプリアンプを組み込んだエキスペリメンタルな性格が強い製品。パワー直接入力は2虎38ファンに大変に魅力。

サンスイ AU-D907 Limited

井上卓也

コンポーネントステレオの世界──1980(ステレオサウンド別冊 1979年12月21日発行)
「’80特選コンポーネント・ショーウインドー」より

TIM歪を解消するダイヤモンド差動回路採用のAU−Dシリーズ・プリメインアンプのトップモデルD907に徹底的に改良を加えて開発された限定生産のスペシャリティモデル。現時点の最高峰に位置する音質だ。

オンキョー Integra A-810

井上卓也

コンポーネントステレオの世界──1980(ステレオサウンド別冊 1979年12月21日発行)
「’80特選コンポーネント・ショーウインドー」より

共通電位として考えられていたアースラインのインピーダンスにより発生する歪を解決する目的で、従来のスーパーサーボ方式を発展させ、出力端のアース側にもサーボ回路を採用したダブルスーパーサーボの第1弾だ。

ラックス L-58A

井上卓也

コンポーネントステレオの世界──1980(ステレオサウンド別冊 1979年12月21日発行)
「’80特選コンポーネント・ショーウインドー」より

裸特性を徹底的に改善し、これに最小限度のNFBをかけるデュオベータサーキットを採用した新世代のニューラックスマンシリーズのプリメインアンプ。従来に比べパワフルな音が特長。

ラックス LX33

井上卓也

コンポーネントステレオの世界──1980(ステレオサウンド別冊 1979年12月21日発行)
「’80特選コンポーネント・ショーウインドー」より

パワーアンプをベースとし、これにプリアンプを組み込むラックス独特な構想を管球式プリメインアンプで製品化したモデル。デザイン自体も、それを意味するように簡潔で新しい魅力が感じられる。

パイオニア A-900

井上卓也

コンポーネントステレオの世界──1980(ステレオサウンド別冊 1979年12月21日発行)
「’80特選コンポーネント・ショーウインドー」より

EXCLUSIVEシリーズのセパレート型で示したスイッチング歪ゼロの世界をプリメインアンプに導入した最初のノンスイッチング方式採用の製品。柔らかく滑らかで豊かな音だ。

テクニクス SU-V6

井上卓也

コンポーネントステレオの世界──1980(ステレオサウンド別冊 1979年12月21日発行)
「’80特選コンポーネント・ショーウインドー」より

Aプラス級動作に続く、ダイオードスイッチング方式の独特な高能率A級動作をプリメインアンプに採用した第3弾製品。ユニークな超低音と超高音トーンコントロールの採用と磨き込まれた音が特長。

ソニー TA-F55

井上卓也

コンポーネントステレオの世界──1980(ステレオサウンド別冊 1979年12月21日発行)
「’80特選コンポーネント・ショーウインドー」より

ダイナミッククォリティをメインテーマに、幅広い音楽ジャンルに対応できる性能、機能、操作性、デザインを含め、若い世代の音楽マニア向けのサウンドマシンとして開発された新しい製品。

デンオン PMA-530

井上卓也

コンポーネントステレオの世界──1980(ステレオサウンド別冊 1979年12月21日発行)
「’80特選コンポーネント・ショーウインドー」より

新開発のダイレクトA・ノンスイッチングA級動作をパワーアンプに採用した第1弾製品。プリアンプはMC型使用可能な高利得イコライザーのみで、パワーアンプと2ブロック構成のDCサーボ型。

ビクター A-X3

井上卓也

コンポーネントステレオの世界──1980(ステレオサウンド別冊 1979年12月21日発行)
「’80特選コンポーネント・ショーウインドー」より

ビクターのスーパーAクラス増幅方式を採用したプリメインアンプでは、もっともローコストな価格帯におかれた第3弾製品。スイッチング歪とクロスオーバー歪を追放した透明な高域が美しい。

マークレビンソン ML-6L

瀬川冬樹

ステレオサウンド 53号(1979年12月発行)
特集・「第2回ステート・オブ・ジ・アート賞に輝くコンポーネント17機種の紹介」より

 マーク・レビンソンというアメリカ人の若いエンジニア──といっては正しくない。彼はまたミュージシャンでもあり、録音ミクサーとしても一流の腕を持っているのだから──の完璧主義ぶりについては、いろいろの機会にすでに紹介されている。そして、その彼の作ったコントロールアンプLNP2(L)と、それをいっそうシンプルにしたML1Lが、他に類のない透明な美しい音を聴かせることも、いまではよく知られている。
 LNP2は、1973年にはじめて発表された。彼はその発表に先立つ少なくとも2年以上まえにその原型をほとんど完成させていた。が、発売後も彼は持ちまえの完璧主義で、LNP2に随時改良の手を加えていた。マーク・レビンソンのしプが、発売後ほとんど同じモデルナンバーで売り続けられているために、レビンソンはモデルチェンジをしないメーカーだと一般には理解されているが、実際には彼のアンプは、もう全く別のアンプと言ってよいくらい、内部の回路も使用パーツも、とうぜんその音質も、変ってしまっている。最新型のLNP2Lと初期のLNP2を聴きくらべるとそのことがよくわかる。初期の製品を、最新型とくらべると、ずいぶん音が曇っているし硬い。反面、最新型にくらべて音の肌ざわりがどこか暖かいとかえって旧型を好む人もあるが。
 そういうアンプの作り方をするレビンソンの、現時点での最新作が、このML6で、シャーシから電源まで完全に独立したモノーラルのプリアンプだ。したがってステレオ用としては二台を重ねて使う。とうぜんのことながら、すべてのコントロールは、LR別だから、ボリュウムも二つを同時にまわす。といってもこれは実際には意外な難作業だ。というのは、このプリアンプでボリュウムを絞って聴きたいときのボリュウムコントロールの位置は、絞り切った点からほんのちょっと上げただけのあたりに最適位置があって、そういうポジションでステレオの二台の音量を正確に合わせるというのは、ひどく難しい。
 ただし、コントロールのツマミはこれ以外にはもう一ヵ所、入力切替スイッチしかついていないから、ボリュウム以外には操作のわずらわしさはない。とくに入力切替は、フォノとライン(AUX)の中間にOFFポジションがあるから、レコードのかけかえ等にいちいちボリュウムを絞る手間は省ける。とはいっても、レコード一枚ごとの音量を小まめにやりたい私のような人間には、このボリュウムの操作は気が狂いそうに難しい。
 だいたいこのML6というアンプは、音質を劣化させる要素をできるだけ取り除くという目的から、回路の簡素化を徹底させて、その結果、使いやすさをほとんど無視してまで、こんにちの技術水準の限界のところでの音質の追求をしている製品だけに、そういう事情を理解しない人にとっては、およそ使いにくい、全く偏屈きわまりないプリアンプだ。個人的なことを言えば、私はレコードを聴くとき、できればトーンコントロールが欲しいほうだから、本来、こんな何もないアンプなど、使う気になれないというのが本心だ。
 そうでありながら、このML6の鳴らす音を一度耳にした途端から、私はすっかり参ってしまった。なにしろおそろしく透明で、素直で、音の表情を素晴らしくナイーヴに、しなやかに、鳴らし分ける。どこか頼りないくらい柔らかな音のように初めのうちは感じられるが、聴いているうちに、じわっとその音のよさが理解されはじめ、ふわりと広がる音像の芯は本当にしっかりしていることがわかる。こういう音を鳴らすために、いまの時点でこういう使いにくさがあるとしても、こりゃもう仕方ないや、と、いまやもうあきらめの心境である。
 しかしレビンソンが菜食主義であるせいだろうか、彼の音には、こってりした、とか、たっぷりと豊かな、とか言う形容の音がない。そこが、レビンソンを嫌う人の少なくない点だろうか。

SUMO The Power

菅野沖彦

ステレオサウンド 53号(1979年12月発行)
特集・「いま話題のアンプから何を選ぶか(下)最新セパレートアンプ25機種のテストリポート」より

「ザ・パワー」とはよくつけた名前である。設計製作者のジム・ボンジョルノは、かつて、アンプジラを、テァドラを世に出した男で、アンプ作りの天才ともいわれるが、そのネーミングのセンスの奇抜さからも想像できるように、きわめて個性的な発想の持主だ。エンジニアとして型破りのスケールの大きな人間味豊かな男である。音楽好きで、自ら、ピアノを弾き、アコーデオンを奏でる。その腕前はアマチュア域を越えている。そして大変な食い道楽であり、ワインには滅法うるさい。話し出したら文字通り口角泡を飛ばして、止まるところを知らない情熱家だ。
 その彼が、新たに設立したスモ・エレクトリック・カンパニーから発売した一号機が、この「ザ・パワー」である。400W/チャンネルの大出力アンプであるがその内容もユニークだ。フォア・クォドラント差動平衡型ブリッジ回路という、このアンプの構成は、スピーカーをつないで鳴らしてみれば納得せざるを得ない。今までにない強力なパワーアンプなのである。スピーカーというものの実体を正しく把握して、スピーカーを勝手に動作させない……つまり、あくまで、スピーカーに与えられる音声エネルギーに忠実にスピーカーが動くように、いわば強制的にドライヴするアンプといってよいだろう。そのインピーダンスの周波数による変化や、振動板の動きから生じる慣性に影響されることなく安定して動作するアンプが、ボンジョルノの開発のポイントであった。アンプ内の回路構成はバランス型で、入力から出力まですべてブリッジアンプ構成とし、その4隅から同時にフィードバックをかけることにより、スピーカーをプラス側だけからドライヴするのではなく、マイナス側からもドライヴするべく、スピーカー端子にプッシュプル・フィードバックをかけるという考え方である。新開発のパワートランジスターをはじめ、使用パーツは入念にセレクトされ、そのほとんどが、米国軍用規格適合品を使い、シャーシはユニークなモノコック構造で組み上げられている。4組の独立電源部と10組の安定化電源、電圧・電流値・位相・温度の変化を自動検出し、異常時には100ナノセカンドの高速で回路をシャットしてアンプを保護する保護回路などを装備した超弩級のアンプである。かなりの大型のボディだが、重量は比較的軽く36kgである。大胆な外観からすると内部の作りは緻密で美しい。設計者自身、理屈より音だという通り、この「ザ・パワー」の音が、何よりも雄弁に、その名前の正当性を証明してくれるであろう。
音質について
 このアンプの音は、ひかえめにいっても、今までに聴いたことのない力と豊かさに満ちている。しかも、決して荒さや、硬さを感じさせるものではない。音としては、妖艶といってもよい。脂の乗った艶と輝きをもち、深々とした低音の魅力は他に類例のないものだといってよい。試聴に使ったJBL4343は、まるでブックシェルフの小型スピーカーのように手玉にとられ、アンプの思うように自由に鳴らされる、といった感じである。この、かなり個性と主張の強いスピーカーが、名騎手に乗り馴らされた荒馬のように素直に整然と鳴らし込まれてしまうのである。他のチャンスにアルテックのA5を鳴らした時もそうだった。あのA5から信じ難いほどの太く豊かで、深い低音が朗々と鳴ったのである。今回の試聴でも、ベース奏者が、他のアンプで聴くよりずっと指の力が強く、楽器を自在にコントロールしているように聴えた。中域から高域にかけても、常に肉のついた豊かさと血の通いが失せない。ヴァイオリンの高域のデリカシーということになるとやや大把みだが、しなやかで暖かい。