Category Archives: 海外ブランド - Page 17

クレル KSA-50MK2

井上卓也

ステレオサウンド 84号(1987年9月発行)
特集・「50万円以上100万円未満の価格帯のパワーアンプ15機種のパーソナルテスト」より

スムーズなレスポンスをもつ素直なキャラクターが特徴のアンプだ。プログラムソースは、小編成のものに、軽く程よく抜けた雰囲気のよい音が聴かれ、楽しいが、反応は穏やかであり、鮮度感もやや不足気味である。音像は小さくまとまるが、輪郭は柔らかく、音場感はスピーカーの奥に拡がり、教会などの空間は小さく感じられる。音色もフワッとした軽さ、柔らかさがあるが、全体にパステルトーンの淡い色彩感だ。高能率スピーカーが必要なアンプ。

音質:83
魅力度:88

オーディオラブ 8000P

井上卓也

ステレオサウンド 84号(1987年9月発行)
特集・「50万円未満の価格帯のパワーアンプ26機種のパーソナルテスト」より

安定感のある穏やかな帯域バランスに、一種のまろやかさを感じさせる、ゆったりした音が特徴的なアンプだ。少し細かく聴くと、中低域の量感はあるが、最低域と最高域は緩やかに落ちるレスポンスをもち、中域には潜在的に粗い硬さが残るようだ。音場感は、QUADよりもナチュラルにCDらしく拡がるが、少し音が遠く感じられるたいぷ。音色は暖色系で、長時間聴いても疲れない反面、表情は単調で突っ込み不足。

音質:73
魅力度:76

マッキントッシュ MC7270

井上卓也

ステレオサウンド 84号(1987年9月発行)
特集・「50万円以上100万円未満の価格帯のパワーアンプ15機種のパーソナルテスト」より

バランスのよい安定感のある音である。低域は柔らかく、中低域の量感がタップリとあり、適度に硬さのある中域が、このアンプの潜在的な味わいの中核である。高域はなだらかに落ちているように聴こえる。プログラムソースには、かなりアクティブに働きかけ、バランスを保ちながら、雰囲気よく音楽を伝える。太鼓の連打では、予想よりも軟調な表現となり、瞬発力よりはジワッとした力感であるのが判る。音像はやや大きく、音場感はほぼ標準的か。

音質:81
魅力度:90

QUAD 510

井上卓也

ステレオサウンド 84号(1987年9月発行)
特集・「50万円以上100万円未満の価格帯のパワーアンプ15機種のパーソナルテスト」より

帯域幅をコントロールした、フラット型の帯域バランスと、クッキリとした硬質なストレートな音が特徴のアンプだ。プログラムソースとの対応は安定感があり、必要な情報量はかなり正確に伝えるが、一定の枠にピタッと抑えるあたりは、いかにもQUADのアンプらしいキャラクターである。音像は明快だが少し大きく、音場感はやや奥に拡がる傾向がある。音色は少し重く、暗く、鮮明感がもう少し欲しい。ウォームアップで少し穏やかさが加わる。

音質:83
魅力度:86

QUAD 405-2

井上卓也

ステレオサウンド 84号(1987年9月発行)
特集・「50万円未満の価格帯のパワーアンプ26機種のパーソナルテスト」より

CDがアナログディスク的な帯域バランスとコントラストになる特徴的なアンプだ。音の粒子は、やや粗粒子型で、ヴォーカルの子音はラフになり、教会でのコーラスの反響、余韻の細部が不明瞭になる。全体に、マクロ的に音をまとめるのが特徴だ。ビル・エバンスは、少し軽いが、リズム感も優れ、かなり聴きごたえのする音だ。小粒ながら基本は抑えてあり、太鼓連打でも、小出力ながら予想以上の音が聴かれた。

音質:72
魅力度:80

クラッセ DR-3

井上卓也

ステレオサウンド 84号(1987年9月発行)
特集・「50万円以上100万円未満の価格帯のパワーアンプ15機種のパーソナルテスト」より

サラッとした線の細い音と、ややナローレンジ型の帯域バランスが特徴のアンプだ。音の粒子は少し粗く、エッジに適度な輝きがあるために、音の輪郭にコントラストをつける効果的な働きがあり、スッキリとした音のイメージに結びついている。プログラムソースは、全体に、スケールを小さく、音を整理して聴かせるが、情報量が不足気味で、教会などの空間の拡がり、反響、暗騒音などは聴こえにくい。筐体関係の共振や共鳴が音を粗くする要因だろう。

音質:80
魅力度:82

ハーマンカードン Citation 24

井上卓也

ステレオサウンド 84号(1987年9月発行)
特集・「50万円未満の価格帯のパワーアンプ26機種のパーソナルテスト」より

中低域の量感がタップリした、穏やかな帯域バランスで、適度にキメ細かく、滑らかで、雰囲気よく音を聴かせるアンプだ。プログラムソースとの対応は全体に音像をソフトに大きく聴かせ、音場は奥に拡がるタイプだ。中域から高域の分解能が一段と向上すれば、反応も早く、一種のベール感もクリアーされるだろう。目立たぬが中域には潜在的に硬さが残り、スピーカーには、素直でキメ細かなタイプが必要だろう。

音質:72
魅力度:75

マイトナー MTR-100

井上卓也

ステレオサウンド 84号(1987年9月発行)
特集・「50万円未満の価格帯のパワーアンプ26機種のパーソナルテスト」より

高、低両エンドを適度にコントロールした無理のない良い意味でのナローレンジ型の帯域バランスと、プログラムソースを全体に整理して、やや小さくキレイにまとめる特徴があるアンプだ。音像定位は小さくクリアーであり、音場感はスピーカーの奥に距離感をもって拡がるタイプだ。音色は軽く、適度に明るく、表情は抑え気味で、表現はやや消極的なタイプだ。鮮度感が少し寂しいようだ。

音質:78
魅力度:81

ミュージカルフィデリティ P270

井上卓也

ステレオサウンド 84号(1987年9月発行)
特集・「50万円未満の価格帯のパワーアンプ26機種のパーソナルテスト」より

安定度を感じさせる穏やかな帯域バランスと、暖色系の音色をもち、サロン風な雰囲気に音をまとめる特徴がある。A級増幅であるが、聴感上ではウォームアップが感知され、1曲目での低域軟調、高域硬調型バランス空、6曲目あたりになると硬さがなくなり安定度が向上した音になる。聴感上でのSN比は不足気味で、音場感的な奥行きはもう少し必要だろう。個性はかなり強く併用機器の選択がポイント。

音質:78
魅力度:80

B&O Beolab 150

井上卓也

ステレオサウンド 84号(1987年9月発行)
特集・「50万円未満の価格帯のパワーアンプ26機種のパーソナルテスト」より

やや、ナローレンジ型の帯域バランスとマクロ的な音のまとまりが特徴のアンプだ。ヴォーカルでは、音色も乾き気味だ。カンターテ・ドミノは、教会の空間の拡がりが狭くなり、テープヒスが少し耳ざわりになる。アンプの基本設計は、筐体面で、下側に基部をつけ、上側にスピーカーを載せて、ベストになる構成であるだけに、今回のように単体の試聴ではリスクが大きいのは仕方ない。

音質:70
魅力度:75

アクースタット TNT-200

井上卓也

ステレオサウンド 84号(1987年9月発行)
特集・「50万円未満の価格帯のパワーアンプ26機種のパーソナルテスト」より

安定度の高い、ややナローレンジ型の帯域バランスと、中低域の量感がタップリとした、穏やかで雰囲気型の音のまとまりが特徴である。1曲目のヴォーカルは、線が細く、スタティックなヴォーカルになるが、2曲目になるとウォームアップでの変化が現れ、反響の多いタップリとしたエコーを伴った教会の音になる。太鼓連打でも乱れは少なく、音色面での重さがないのがメリットだが、反応が少し遅いようだ。

音質:78
魅力度:80

ルボックス B242

井上卓也

ステレオサウンド 84号(1987年9月発行)
特集・「50万円未満の価格帯のパワーアンプ26機種のパーソナルテスト」より

充分にコントロールされたスムーズなレスポンスと、柔らかい雰囲気、適度にエッジの張った硬質な魅力が巧みにバランスした、いわは、人工的な独特の雰囲気が味わいになっている音だ。カンターテ・ドミノでのホールの響き、消えていく音がキレイであり、楽器の音に輪郭を程よくつけて聴かせるエンハンサー的な効果は面白い。ウォームアップは穏やかで、やや硬質な音から余裕の或る安定した音に滑らかに移行する。

音質:81
魅力度:84

カウンターポイント SA-12

井上卓也

ステレオサウンド 84号(1987年9月発行)
特集・「50万円未満の価格帯のパワーアンプ26機種のパーソナルテスト」より

厚みのある安定した音と強調感のないスムーズなレスポンスが特徴。音の粒子は基本的に粗いタイプだが、程よく磨かれており、細部を引き出しはしないが、これが一種の安定感につながり、安心して音が聴けるメリットにつながる。音像定位は少し大きなタイプで、音場感は標準的にとどまる。中域に少し硬質のキャラクターが聴かれるが、アッテネーターの特徴が加わったようで、低域も少しタイトに感じられる。

音質:80
魅力度:84

QUAD 606

井上卓也

ステレオサウンド 84号(1987年9月発行)
特集・「50万円未満の価格帯のパワーアンプ26機種のパーソナルテスト」より

軽快で爽やかな音をもつ、適度にフレッシュで、反応の早い音が特徴のアンプ。音像は小さくクリアーに立ち、音場感はナチュラルによく拡がるタイプであるが、聴感上でのSN比はやや不足気味で、録音系のノイズの質にラフさが感じられる。木管楽器は少しメタリックさが残るが、柔らかさ、暖かさがあり、雰囲気もよくまとまる。ビル・エバンスは、芯の甘さが残り、エネルギー感が少し不足し古さが出ないようだ。

音質:81
魅力度:86

リンクス Stratos

井上卓也

ステレオサウンド 84号(1987年9月発行)
特集・「50万円未満の価格帯のパワーアンプ26機種のパーソナルテスト」より

基本的には、細身でシャープな音で、ナチュラルな帯域バランスに特徴があるアンプだ。音の粒子は適度に磨かれ、エッジも程よく立つタイプであるが、音の分離が今一歩不足気味で、音色に少し乾いた面があるようだ。プログラムソースとの対応も自然で、使いやすいメリットはあるが、200Wモノアンプというイメージからくるプレゼンスの良さと、パワー感を、使いこなしで、どのように引き出すかがポイント。

音質:79
魅力度:80

ミュージカルフィデリティ A370

井上卓也

ステレオサウンド 84号(1987年9月発行)
特集・「50万円以上100万円未満の価格帯のパワーアンプ15機種のパーソナルテスト」より

フラット指向型の帯域バランスと、明快でクッキリとした硬質な音である。プログラムソースとの対応は、硬質でエッジの効いた判りやすい音として聴かせるが、音楽のある空間の拡がりの差や、残響の消え方、暗騒音の細部などは不明瞭であり、柔らかさ、余裕度が不足気味であり、表現が硬く、単調になりやすい。この傾向は、エージング不足の場合に、よく聴かれるもので、太鼓連打での電源部チェックも標準的だけに、やや残念な思いがする。

音質:80
魅力度:82

スレッショルド SA/3

井上卓也

ステレオサウンド 84号(1987年9月発行)
特集・「50万円以上100万円未満の価格帯のパワーアンプ15機種のパーソナルテスト」より

フラットでピチッとした印象の帯域レスポンスと、適度に硬質でクッキリと粒立つ明快な音が特徴のアンプだ。音像は少し大きくまとまるが、クリアーに立ち、音場感も素直に拡がる。プログラムソースとの対応は、音の傾向から予測したよりはナチュラルで適度にエッジの効いた判りやすい音として聴かせる。金管合奏は安定感があり、濃やかさは少ないが、金管らしい響きは、かなりリアルだ。ビル・エバンスは程よく古く、これは楽しい、という音だ。

音質:83
魅力度:86

マッキントッシュ MC2500

菅野沖彦

ステレオサウンド 79号(1986年6月発行)

特集・「最新パワーアンプはスピーカーの魅力をどう抽きだしたか 推奨パワーアンプ39×代表スピーカー16 80通りのサウンドリポート」より

(オンキョー GS-1での試聴)
 能率の低いGS1を鳴らしきる最高のアンプはこれだ。ヴァイオリンの質感もしなやかで申し分なし。ピアノも輝かしくボディもふっくらしてタッチが生きる。弦楽合奏も、刺激的な音は一切無縁でリアリティのあるものだった。オーケストラのトゥッティはまったく堂々たるもので、いかなるクレッシェンドにも安心してついていける。ブラスの輝きと強さはこのアンプならではの感じが強い。メル・トーメのヴォーカルは暖かく、うるおいがあって最高。

マイケルソン&オースチン TVA-1

菅野沖彦

ステレオサウンド 79号(1986年6月発行)

特集・「最新パワーアンプはスピーカーの魅力をどう抽きだしたか 推奨パワーアンプ39×代表スピーカー16 80通りのサウンドリポート」より

(オンキョー GS-1での試聴)
 GS1はやはりアンプの違いをよく出すスピーカーだ。このアンプのもつ脂ののった、こくのある音にスピーカーが豹変する。やや粗さも出るが、この熱気のある音は、特にクレーメル、アルゲリッチのベートーヴェンの、レコードとしては稀に聴ける精気の一貫した流れをもつ演奏に同質の生命力を表現した。メル・トーメの歌が実にバタ臭く、味が一段と濃厚になる。大オーケストラはさすがに、やや濁りのあるトゥッティだった。もう倍のパワーが必要だ。

マッキントッシュ XRT18

菅野沖彦

ステレオサウンド 79号(1986年6月発行)

特集・「最新パワーアンプはスピーカーの魅力をどう抽きだしたか 推奨パワーアンプ39×代表スピーカー16 80通りのサウンドリポート」より

 XRT18というスピーカーはマッキントッシュ独自のユニークな開発思想と技術をふんだんに盛り込んだステレオフォニック・ペアー・システムであって、その外観上からも理解されるように、他に類例を見ない特徴をもったシ
ステムである。前作XRT20のジュニアモデルとして登場したが、トゥイーターアレイの個々のユニットにまで時間調整が及んだ点など、XRT20を上廻る綿密なコントロールが見られるものだ。真の立体音場を家庭で再現するためのシステムとして、これ以上のものはない。綿密な時間特性の調整の結果、その再生音場の立体感は録音時の位相差をほぼ1100%再現することによ
り、きわめてリアルで豊かなものだ。また時間特性は正確な音色再現にとって決定的要素となるもので、このスピーカーの音の自然さは注目に値する。この他、多くの点で独特な設計思想を反映したシステムであるし、私自身、XRT20を常用していることからして、それと同質のXRT18でアンプの差がどう出るものかという興味で5台の性格の異なるアンプを選択した。つまり、ここではJBLの4344での結果とどう違ってくるかがひとつの目的であり、さらに、このXRT18がアンプによってどう変化して、どんな音が得られるかという興味につながっているのである。いいアンプはスピーカーが変わってもいいと再認識したと同時に、XRT18によって格段とよさを認識したものもある。

カウンターポイント SA-4

菅野沖彦

ステレオサウンド 79号(1986年6月発行)

特集・「最新パワーアンプはスピーカーの魅力をどう抽きだしたか 推奨パワーアンプ39×代表スピーカー16 80通りのサウンドリポート」より

(マッキントッシュ XRT18での試聴)
 一度鳴らしてみたかった組合せである。当たった。実に魅力的なコンビネーションである。クレーメルのヴァイオリンはやや美化され過ぎるが、輝きと粘りのある質感で、ボーイングの力感が感じられるようにリアルであった。ピアノの音色の透明感と冴えは見事なものだ。弦合奏のなんとも魅力的な動きの実感と音色の美しさ。ふっくらとした弦の弓の弾力性が感じられるかの如きであった。アンプがスピーカーによって魅力を引き出された感じであった。

クレル KSA-100MKII

菅野沖彦

ステレオサウンド 79号(1986年6月発行)

特集・「最新パワーアンプはスピーカーの魅力をどう抽きだしたか 推奨パワーアンプ39×代表スピーカー16 80通りのサウンドリポート」より

(マッキントッシュ XRT18での試聴)
 MKIIになって一味、あの魅力は失ったとはいえ、クレルのアンプというのはマッキントッシュの対極にあって高い次元の音をもっていると思うので組み合わせてみた。これは意外にJBL4344を鳴らしたときよりも生き生きとしてくる。XRT18のグラマラスな肉体を引き締めて、しかも、スピーカーのきめの細かくしなやかな高域にマッチして思わぬ美音にうっとりさせられた。このスピーカーのほうがアンプを高く評価することになるだろう。

マッキントッシュ MC7270

菅野沖彦

ステレオサウンド 79号(1986年6月発行)

特集・「最新パワーアンプはスピーカーの魅力をどう抽きだしたか 推奨パワーアンプ39×代表スピーカー16 80通りのサウンドリポート」より

(マッキントッシュ XRT18での試聴)
 この優れたステレオフォニックスビーカーシステムにとってベストマッチのアンプであることが確認できた。ただ、JBL4344をあれほど魅力的に鳴らしたアンプだが、ここではXRT18の陰に廻って、そこから自然な音をさり気なく鳴らす縁の下の力持ちといった感じになる。しかし他のアンプで一通り鳴らした音を思い起こすと、やはりこの音がもっとも自然で素直で、かつ魅力的だ。音場の見透しといい、各楽音の質感といい、最高のレベルである。

ネストロビック α-1

井上卓也

ステレオサウンド 79号(1986年6月発行)

特集・「最新パワーアンプはスピーカーの魅力をどう抽きだしたか 推奨パワーアンプ39×代表スピーカー16 80通りのサウンドリポート」より

(ビクター Zero-L10での試聴)
 中域の明快さと独特のアンプのキャラクターが、どうスピーカーと対比を示すかを期待した組合せであるが、予想以上に中域の質感が甘く、粒立ちに欠けるために、少しセッティングを変えて、中域の明快さを出してみる。柔らかく、甘い低域の質感が改善され、適度に中域の粒立ちがあり、表情に活気がある。音場感的にもクリアーな拡がりと、シャープな音像定位である。プログラムソースとの対応は、適、不適が出るタイプではあるが、個性は魅力的。

クレル KSA-100MKII

井上卓也

ステレオサウンド 79号(1986年6月発行)

特集・「最新パワーアンプはスピーカーの魅力をどう抽きだしたか 推奨パワーアンプ39×代表スピーカー16 80通りのサウンドリポート」より

(ビクター Zero-L10での試聴)
 素直なレスポンスと安定感のある鳴り方が特徴。低域は適度に柔らかさもあり、響きが豊かに加わり、安定感のあるプレゼンスは充分に楽しめそうな音だ。音場感はゆったりと拡がり、音像はやや大きく、スピーカーの奥にスンナリと立つタイプだ。良い意味で、スピーカーのアグレッシブな特徴を適度にカバーし、4ウェイらしい音で聴かせるこのアンプの力量は、注目に値するものだ。プログラムソースでは、モーツァルトとヴォーカリーズが雰囲気良し。