BGW Model 410

井上卓也

世界のコントロールアンプとパワーアンプ(ステレオサウンド別冊・1978年春発行)
「最新型94機種のテストリポート」より

 大陸的なスケール感の大きい、ウォームトーン系の柔らかく粘った印象の音をもつパワーンあプである。
 聴感上での周波数レンジは、現在の水準からすればややナローレンジ型で、バランス的には、ローエンドが抑えられた、中低域がタップリとした安定型のレスポンスであり、高域はやや下降気味のように受けとれる。音の粒子は全体に粗粒子型で、低域は甘く重く、中域は硬質な面が感じとれる。203コントロールアンプとの組合せに感じられたトータルキャラクターは、パワーアンプ側に多くあるようだ。表情はおおらかで落ちつきがあり、反応はおだやかで、独特のエネルギー感がある。

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