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BGW Model 410

瀬川冬樹

世界のコントロールアンプとパワーアンプ(ステレオサウンド別冊・1978年春発行)
「最新型94機種のテストリポート」より

 コントロールアンプの♯203とよく似て、いくらか乾いた傾向でどこ素気ないというか、アンプ固有のカラーをできるだけ抑えて作ったという印象がある。リファレンスのマランツ510Mには、高音域にいくぶん線の細いキラッと輝く音があってそれが音の切れこみの良さを感じさせる要素にもなっているがこのBGW410の高域にはそうした色あいまたは光沢を抑えて作ってあるために、一見ソフトな音に聴こえるが、音楽のディテールも一応過不足なく描写するし、反応の鋭敏さもあらわにしないが底力も十分にある。以前のBGWは小出力時にどこかザラついた音があったが、410では歪も十分に除かれているらしく、粗い音は全く感じさせない。

BGW Model 203 + Model 410

瀬川冬樹

世界のコントロールアンプとパワーアンプ(ステレオサウンド別冊・1978年春発行)
「最新型94機種のテストリポート」より

 いかにもアメリカのアンプらしい、こだわりのない力の満ちた音がする。国産の一部の製品にはあるような、帯域のどこかに隙間風が吹くような薄手の部分がなく、音がいっぱい詰まっている。かなり乾いた傾向の質感で、そのためか総体にいくぶん素気ない、よく言えば音楽によけいな表情をつけ加えないいわゆるザハリヒな良さがあるともいえるのかもしれないが、しかしどこか突き放したような鳴り方があって、もう少し親密な雰囲気が出てもいいのではないかという気分にさせる。しかしハイパワーでも音を抑え込まずにどこまでもよく伸びるし、弱音でも汚れっぽさもなく、楽器どうしの音の溶けあいも対比もバランスも、ほどよく再現され、その意味では欠点は少ない。しいていえば、「オテロ」冒頭でのオルガンの持続音や「サイド・バイ・サイド3」のベースなどで、低音の量感はもう少しあってもいいように思えた。音楽に肉迫するというタイプではなく、ややデータ本位につくられたアンプのようだ。

BGW Model 410

井上卓也

世界のコントロールアンプとパワーアンプ(ステレオサウンド別冊・1978年春発行)
「最新型94機種のテストリポート」より

 大陸的なスケール感の大きい、ウォームトーン系の柔らかく粘った印象の音をもつパワーンあプである。
 聴感上での周波数レンジは、現在の水準からすればややナローレンジ型で、バランス的には、ローエンドが抑えられた、中低域がタップリとした安定型のレスポンスであり、高域はやや下降気味のように受けとれる。音の粒子は全体に粗粒子型で、低域は甘く重く、中域は硬質な面が感じとれる。203コントロールアンプとの組合せに感じられたトータルキャラクターは、パワーアンプ側に多くあるようだ。表情はおおらかで落ちつきがあり、反応はおだやかで、独特のエネルギー感がある。

BGW Model 203, Model 410, スペクトロ・アコースティック Model 217

BGWのコントロールアンプModel 203、パワーアンプModel 410、スペクトロ・アコースティックのコントロールアンプModel 217の広告(輸入元:オーディオニックス)
(オーディオアクセサリー 8号掲載)

BGW